"Paperback Writer" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Paperback Writer" 

Writers : credited Lennon-McCartney (by Paul McCartney )

Artist :  The Beatles

Recorded : Wednesday,Turthday1966/04/13, 14 EMI Studios

Released :  

singleA Monday1966/05/30(US) B-side "Rain"

singleA Friday1966/06/10(UK) B-side "Rain"

singleA Wednesday1966/06/15(JP) B-side "Rain"

1966/12/10(UK)1967/02/05(JP)「A Collection Of Beatles Oldies」(Compilation Album)                              1987年アルバムのCD発売に伴いビートルズのカタログから削除される 

1973/04/01 「The Beatles 1962-1966」D面5曲目 

1988/03/07 「Past Masters Vol.2」

2000/11/13   「1」

2009/09/09 「Past Masters Vol.2」[Remastered] CD4曲目

2022/10/28 「Revolver : Special Edition」

         [LP2 セッションズ1] (B面2曲目 Takes 1 & 2 - Backing track) 

         [リボルバー EP] (A面1曲目 New stereo mix)

                  (A面1曲目 Original mono mix remastered)

2023/11/10   「The Beatles: 1962-1966 (2023 Edition)」

 

single  表 裏 裏焼き

                                  1966年来日東京ヒルトンホテル(現キャピトル東急ホテル)での写真

 

Artist : Paul McCartney

1993/11/08  「Paul is Live」

 

 

 

    <歌詞和訳> "Paperback Writer" 邦題 "ペイパーバック・ライター"

              ペイパーバックの作家

[Intro]

Paperback writer

  (paperback writer)

    ペイパーバックライター

     (ペイパーバックライター)

 

[Verse 1]

Dear Sir or Madam, will you read my book?

It took me years to write will you take a look?
It's based on a novel by a man named Lear
And I need a job so I want to be a 

Paperback writer, paperback writer

    ご担当者様 わたくしの本を読んでいただけますか

    書くために数年を要しました ご覧いただけますか?

    リアという名前の男の小説を元にしています

    そして 仕事が必要なので わたくしはペイパーバックライターになることを望みます

    ペイパーバックライター

 

[Verse 2]

It's a dirty story of a dirty man
And his clinging wife doesn't understand
His son is working for the Daily Mail
It's a steady job but he wants to be a 

Paperback writer, paperback writer

    それは あるみだらな男についての官能小説です

    しかしながら 依存している彼の妻は理解していません

    彼の息子はデイリーメイルで働いています

    それは安定した仕事ですが 彼はペイパーバックライターになることを望んでいます

    ペイパーバックライター

    

[Chorus]

Paperback writer

  (paperback writer)

    ペイパーバックライター

     (ペイパーバックライター)

 

[Verse 3]

It's a thousand pages give or take a few
I'll be writing more in a week or two
I can make it longer if you like the style
I can change it round and I want to be a 

Paperback writer, paperback writer

    多少の誤差はありますが1000ページあります

    1, 2週間のうちにさらに書いているでしょう

    もし貴殿が そのスタイルを好んでくだされば もっと長くさせることもできます

    話の方向を変えてもいいので わくしはペイパーバックライターになることを望みます

    ペイパーバックライター

    

    
[Verse 4]

If you really like it you can have the rights
It could make a million for you overnight
If you must return it you can send it here
But I need a break and I want to be a 

Paperback writer, paperback writer 

    実際に気に入っていただけましたら 貴殿はその版権を得ることができます

    その本は一夜にして貴殿に100万ドルを生み出すことも可能です

    どうしても返す必要があれば 貴殿はそれをこちらへ送ることができます

    しかしわたくしには公正な機会が必要であり わたくしはペイパーバックライターになることを望みます

    ペイパーバックライター

 

[Outro]

Paperback writer

  (paperback writer)

    ペイパーバックライター

     (ペイパーバックライター) 

 

 

情報提供元(著作権者)Weblio

参考辞書 英辞郎goo辞書

(引用できない英辞郎goo辞書を使って訳した場合は、その単語や慣用句を太字斜体にして、自分で訳した訳を載せました)

writer :  作家、著述家、記者、著者、作者

Dear Sir or Madam :  例文 Dear Sir or Madam 担当者様

take : 〔(+目的語)+目的語〕〈人に〉〈時間・労力・金などを〉必要とする,かかる.

   例文 The work took him a week. その仕事に(彼は) 1 週間かかった.

      The book took me two years to write. その著作に 2 年かかった.

take a look : 見てみる

It's based on a by a man named Lear

based on : 基にした;をもとに、...に基づいて、元にして、基づき;元に;踏まえて;ふまえて;もとにして;もとにする;を元に、を基に;をもとに;を踏まえ
novel : (長編)小説 《★【関連】 短編小説は short story; ★【類語】 ⇒fiction》.

named : という名前の、名前をつけた、という;名づけられた

so : [接続詞的に; and so として] それゆえ,だから,それで. 

want : 欲する、(…が)欲しい、(…を)望む、用事がある、用事で捜している、したい(と思う)、望む、ほしいと思う、もらいた(くな)い、(…が)望む

want to be : になりたい、されたい、そうありたい;でありたい

dirty story : 猥談、ワイ談、わい談、猥談

of : [関係・関連を表わして] …の点において,…に関して,…について.

a : It's a dirty story of a dirty man 

 「それは あるみだらな男についての官能小説です」

dirty : It's a dirty story of a dirty man

   「それは あるみだらな男についての官能小説です」

and : [非難を示して] 《口語》 しかし,それなのに.

clinging : And his clinging wife doesn't understand

   「しかしながら 依存している彼の妻はわかっていません」
work for : 仕える、事える、勤めている、職についている、働く、奉職している

the Daily Mail : デーリーメール、『デイリー・メール』(Daily Mail)は、1896年創刊のイギリスでもっとも古いタブロイド紙。、デーリー‐メール

steady : (足場・基礎など)しっかり(固定)した、ぐらつかない、安定した、震えない、きょろきょろしない、不変の、一様の、むらのない、間断のない、定まった

give or take : (数量・時間など)…程度の出入りはあるとして(大体)

a few : 少数の
more : (数・量・程度など)もっと多い、もっと多数の、より多くの、もっと多くの、余分の、まだほかにある

in a week : 1週間で 

around : 周囲に、周りに、四面に、周囲が(…で)、(ぐるりと)回って、ぐるぐると、みなに行きわたって、(ぐるりと)反対の方向に向きを変えて、あちこちに、ここかしこに

and : 〔並列によって理由と結果,条件と帰結の関係を表して〕a(理由・結果を表して)…ので,それで…

   例文 I left the party early and missed all the excitement.

早めにパーティーを失礼したので,楽しいことをすべて経験しそこねてしまった

really : 本当に、実際に、本当に(…というわけではない)、より正しくは、本当は、実際には、実のところ、実際、まったく、確かに

like : 気に入る,気が向く.

right : you can have the rights「貴殿はその版権を得る事ができます」

million : (基数の)100 万、100 万ドル、数百万、多数、無数、大衆、民衆

overnight : 夜通しの、宵越しの、一泊の、一泊用の、一夜のうちに出現した、突然の、にわかの 

overnight : It could make a million for you overnight

     「その本は一夜にして貴殿に100万ドルを生み出すことも可能です」
must : …ねばならない、…してはいけない、ぜひ…ねばならない、必ず…する、…にちがいない、…に相違ない、きっと…だろう、…したにちがいない、…する必要がある

if you must : If you must return it「どうしても返す必要があれば

return : 〈ものを〉(元の持ち主・元の場所などに)返す,戻す,返還する

send : 送る、届ける、発信する、打つ、(…に)送る、発送する、出す、(命令・依頼などによって)行かせる、行かせる、派遣する

here : ここに、こちらに、こちらへ、ここ、この点、ほらここに、さあ着いたぞ、ほらここにありますよ、この点で、ここで
break : But I need a break「しかしわたくしには公正な機会が必要です」

 

 

????

ポールはジョンの家に車で行く道中、頭の中に朝読んだデイリー・メイル紙 (新聞) のある記事がありました。

その記事には、ペーパーバック小説家について書いてありました。

the Daily Mail : デーリーメール、『デイリー・メール』(Daily Mail)は、1896年創刊のイギリスでもっとも古いタブロイド紙。

ウキペディアより

 

ポールの本「The LYRICS」に以下がありました。

 僕らは言葉遊びの中で特にダジャレを愛していた。ナンセンスなことが大好きで、とりわけエドワード・リアの書いたものが好きだった。だから、歌詞に彼の名前が出てくるんだ。

ウキペディア「エドワード・リア」より

エドワード・リア(Edward Lear、1812年5月12日 - 1888年1月29日)は、イギリスの画家、ナンセンス詩人。リメリック詩(5行脚韻詩)に滑稽な挿絵をつけた作品を発表し、ルイス・キャロルなどに影響を与えた。


ポールが実際に朝読んだ新聞の名前「デーリーメール」や

二人が大好きなイギリスの詩人「エドワード・リア」の名前を

歌詞の中に入れて、楽しく作ったポールとジョンの姿を妄想しましたキラキラ音符

ポールはその時のことを「素晴らしい瞬間だった。」と言っていますラブラブ

ポールは、そんなジョンとのひと時を、ずっと望んでいたのでしょうね。

 

 

「I」は、リアの小説をもとにして、自分自身を主人公「he」とした官能小説を書いたのだと妄想しました??

「I」と、[Verse 2]の小説にでてくる「he」は、同一人物だと思いました??

 

 

[Verse 2]

It's a dirty story of a dirty man
And his clinging wife doesn't understand
His son is working for the Daily Mail
It's a steady job but he wants to be a 

Paperback writer, paperback writer

    それは あるみだらな男についての官能小説です

    しかしながら 依存している彼の妻は理解していません

    彼の息子はデイリーメイルで働いています

    それは安定した仕事ですが 彼はペイパーバックライターになることを望んでいます

    ペイパーバックライター

 

clinging」の訳に迷いました。

cling : (…に)くっつく、くっついて離れない、ぴったりつく、(…に)(手足で)しがみつく、すがりつく、抱き合う、(…に)執着する、愛着をもって離れない、(…に)しみこむ、ついて離れない

cling : ((通例けなして))(人などに)すがりつく,頼りにする≪to

clinging : 密着性の、粘りつく、まといつく、ぴったりつく、(ぴったりついて)体のかっこうが見える

clinging : 〔人にくっついてまわるように〕依存心の強い

 

英辞郎の「依存心の強い」を選び、

his clinging wife」「依存している彼の妻」と訳しました。

 

And his clinging wife doesn't understand

(しかしながら 依存している彼の妻は理解していません) は、

何を妻は「doesn't understand」なのでしょうね…。

夫のこと?

夫のみだらな行動?

なんとなく…ジョンの妻シンシアを妄想してしまいましたアセアセ  

 

 

「a dirty story」を「官能小説」と意訳しました。

ウキペディア 官能小説より

官能小説(かんのうしょうせつ)とは、官能に訴える、つまり男女間もしくは同性間での交流と性交を主題とした小説の一ジャンル。ポルノ小説とも。

 

 

[Verse 3]

It's a thousand pages give or take a few
I'll be writing more in a week or two
I can make it longer if you like the style
I can change it round and I want to be a 

Paperback writer, paperback writer

    多少の誤差はありますが1000ページあります

    1, 2週間のうちにさらに書いているでしょう

    もし貴殿が そのスタイルを好んでくだされば もっと長くさせることもできます

    話の方向を変えてもいいので わくしはペイパーバックライターになることを望みます

    ペイパーバックライター

 

I'll be writing」は未来進行形だそうです。

以下のサイトで「will be 〜ing」を勉強させていただきました。ありがとうございました。

 

will be 〜ingは、上で説明した未来を表すwillと進行形を表すbe 〜ingを合わせたものです。

「〜している予定」「〜しているだろう」というような意味です。

willは助動詞なので、動詞の直前に置きます。また、その動詞は必ず原形になります。

 

 

歌詞はポールの本「The LYRICS」を参考にしました。そこには「round」とありましたが

round」の意味は以下なので、意味がつながりませんでした。

round : 丸い、円形の、ほぼ丸い、球形の、円筒形の、半円形の、アーチ状の、丸々と太った、丸くなった、湾曲した

アポストロフィーがついた「'round」=「around」と考えて、以下の意味を使いました。

around : 周囲に、周りに、四面に、周囲が(…で)、(ぐるりと)回って、ぐるぐると、みなに行きわたって、(ぐるりと)反対の方向に向きを変えて、あちこちに、ここかしこに

「I can change it round」(話の方向を変えてもいいので)と訳しました。

 

 

[Verse 4]

If you really like it you can have the rights
It could make a million for you overnight
If you must return it you can send it here
But I need a break and I want to be a 

Paperback writer, paperback writer 

    実際に気に入っていただけましたら 貴殿はその版権を得ることができます

    その本は一夜にして貴殿に100万ドルを生み出すことも可能です

    どうしても返す必要があれば 貴殿はそれをこちらへ送ることができます

    しかしわたくしには公正な機会が必要であり わたくしはペイパーバックライターになることを望みます

    ペイパーバックライター

 

make a million」で、「巨万の富を得る、大金を稼ぐ」と言う意味があるそうですが、

「100万ドルを生み出す」と訳しました。

make a million巨万の富を得る、大金を稼ぐ

 

right」の名詞の意味は、大まかでいうと「右」「正しい」「権利」でした。

goo辞書に、rights」で版権という意味が載っていたので、それで訳しました。

right : 〔~s〕著作権,版権

版権の意味は以下です。goo辞書より

版権 : 著作権法にいう出版権。著作物の複製・販売に関して専有する権利。

 

 

バリー・マイルズ著   翻訳 竹林 雅子

「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」

 373ページ

 

ポール「ジョンの家に着くと、お茶を一杯飲んでから、作業を始める。だからテーマが決まってると楽なんだ。この日は朝読んだデイリー・メール紙のペイパーバック小説家の記事が頭に残っていてね。実際にはペイパーバックのお手本とも言うべき、ペンギンのペイパーバックを想定していたよ。

ウェイブリッジに着いて、ペイパーバック小説家になりたいと出版社に売り込む内容の歌を作ろうとジョンに持ちかけた。『手紙の形式を取った方がいいと思う』と僕は言って紙を取り出し、『拝啓』と彼の前で本物の手紙のように歌詞を書き始めた。ときどき、韻を確かめながらね。僕の記憶ではジョンは座ったまま、『ああ、いいね。ふーむ。うん』なんて言ってたよ。 そして嬉しそうな笑顔を見せて、『それだ、それでいける!』と言ったのを覚えてる。素晴らしい瞬間だった。「うん、これで出来た! 上手く出来たぞ』ってね。そして二人で上の部屋に行って、曲を作った。二人で一緒に作ったよ。でもオリジナルのアイデアは僕だから、どちらかというと僕が中心の作品だ。曲は作っていかなかったけど、あれはメロディの多くない、ブルース風の歌だからね。それから僕がハーモニーのアイデアを出して、アレンジはスタジオでやったんだ」。

 

ウキペディアより

ペンギン・ブックス(英語: Penguin Books)は、ロンドンに本拠を置くイギリスの出版社で、ペンギン・グループに属し、2013年からはペンギン・ランダムハウスの一部になっている。

 

ペンギン・ブックスの ロゴマーク。

 

 

ペーパーバック

ウキペディアより

ペーパーバック(英: paperback)もしくはソフトカバー(英: softcover, softback)とは、安価な紙に印刷され、ハードカバーの様に皮や布や厚紙による表紙を用いていない形態の本のことである。並製本(なみせいほん)、仮製本、ペーパーカバーともいう。

 

ポールが言っていた「ペンギン・ブックス」の本ではなかったのですが、

私もペーパーバック、持っています。イメージできるよう写真載せました。

 

カバーはなく、外側は柔軟性のある厚紙1枚で、表紙―背表紙―裏表紙となっています。

背表紙と中身のページは糊付けされています。

中身のページは、わら半紙のような紙質です。

左から、$23.00  $14.99  $1.25  $3.95 と書いてあります。

でも、いつ読めるんでしょうかアセアセ  英語の本。

 

 

以下のサイトに、

「1930年代イギリスで、それまで主流であったハードカバーの書籍ではなく、安い値段で購入できる紙表紙の本(ペーパーブックス)が発売され大ブームとなりました」とありました。

 

製本を簡素化して、紙質もさげて、大衆が手に取って読めるようにしたんですね。

イギリスのペーパーバックをお手本にして、岩波書店は新書を販売したようです。

 

 

岩波書店が新書を販売した1930年代、イギリスで、それまで主流であったハードカバーの書籍ではなく、安い値段で購入できる紙表紙の本(ペーパーブックス)が発売され大ブームとなりました。

それを受けて「教養書」や「科学書」が叢書として販売されるようになります。

岩波書店はイギリスでのブームをお手本にし、1938年11月に「岩波新書」を刊行しました。当時岩波書店は、「岩波文庫」を古典作品を収録するレーベルとしてすでに確立させていたので、「岩波文庫」と区別する意味で、「岩波新書」を刊行。

その時代の筆者による「書き下ろし」を中心に、現代人の世界的教養を追求する「教養書」として販売を始めました。

当時の定価にして1冊50銭と、手ごろな値段であったため、学生や知識人を中心に人気が広がりました。

 

 

「Dear Sir or Madam」ご担当者様

"Paperback Writer" の詞が書かれたは1966年です。

 

手紙やメールで、相手の名前・性別・肩書がわからない場合に

「Dear Sir or Madam」や「To whom it may concern」が使われ

日本語では「ご担当者様」や「関係者各位」などと訳されています。

concern : (…に)関係している、関係をもつ、(…に)かかわる、重要である、(…の)利害に関係する、関係する、(…に)関係する、心配させる、心配する

 

でも、2022年に書かれている記事に、「Dear Sir or Madam」は
ジェンダーニュートラル(男女の性差にとらわれない中立的な考え方)により
避けたい表現と書いてありました。
 
時代とともに変化するのですね。
 
 
参考にさせていただいたサイト ありがとうございました。