"Michelle" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Michelle" 

Writers :  credited Lennon-McCartney (by Paul McCartney )

Artist : The Beatles

Recorded : Wednesday1965/11/03  EMI Studios

Released : 

Friday1965/12/03(UK) 「Rubber Soul」B面7曲目 

Saturday1965/12/06(US) 北米オリジナル盤「Rubber Soul」A面6曲目

Friday1966/07/08(UK) EP「Nowhere Man」B面1曲目

1966/12/10(UK)1967/02/05(JP)「A Collection Of Beatles Oldies」(Compilation Album)                            1987年アルバムのCD発売に伴いビートルズのカタログから削除される

1973/04/01 「The Beatles 1962-1966」D面2曲目

2009/09/09 「Rubber Soul」[Remastered]

2023/11/10   「The Beatles: 1962-1966 (2023 Edition)」

 表 裏 裏焼き

                                    1966年来日東京ヒルトンホテル(現キャピトル東急ホテル)での写真

 

Artist : Paul McCartney

1993/11/08  「Paul is Live」

 

   <歌詞和訳> "Michelle"  邦題 "ミッシェル"

           ミシェル

[Chorus 1]

Michelle, ma belle
These are words that go together well
My Michelle

    「ミシェル」「マ」「ベル」 (ミシェル・僕の・美しい人)

    それらはうまく調和している単語だ

    僕のミシェル 

 

[Chorus 2]

Michelle, ma belle
Sont les mots qui vont très bien ensemble
Très bien ensemble

    「ミシェル」「マ」「ベル」 (ミシェル・僕の・美しい人)

    ソン・レ・モ・キ・ヴォン・トレ・ビヤン・アンサム (それらはとてもよくまとまっている単語だ)

    トレ・ビヤン・アンサム (とてもよくまとまっている)

 

[Verse 1]

I love you, I love you, I love you
That's all I want to say
Until I find a way
I will say the only words I know that you'll understand

    あなたを愛している あなたを愛している あなたを愛している 

    僕が言いたいのはそれだけ

    僕がその方法をみつけるまで

    君が理解できるよう僕が知っている単語だけで話そうと思う

 

[Repeat Chorus 2]

Michelle, ma belle
Sont les mots qui vont très bien ensemble
Très bien ensemble

    「ミシェル」「マ」「ベル」 (ミシェル・僕の・美しい人)

    ソン・レ・モ・キ・ヴォン・トレ・ビヤン・アンサム (それらはとてもよくまとまっている単語だ)

    トレ・ビヤン・アンサム (とてもよくまとまっている)

 

[Verse 2]

I need to, I need to, I need to
I need to make you see
Oh what you mean to me
Until I do I'm hoping you will know what I mean

I love you

    僕に必要なのは 僕に必要なのは 僕に必要なのは

    僕に必要なのは あなたに理解させること

    嗚呼 君は僕に何を伝えようとしているの?

    僕ができるようになるまで 僕が好意をもっていることをあなたが気づいてくれるよう願っています

    僕はあなたを愛している


[Guitar solo]

    

[Verse 3]

I want you, I want you, I want you
I think you know by now
I'll get to you somehow
Until I do I'm telling you, so you'll understand

    君が欲しい 君が欲しい 君が欲しい 

    そろそろ君は気づいているんじゃないか

    どうにかして僕は君にわかってもらいたい

    僕ができるようになるまで 僕は君に伝えていきます だからいつか君はわかるだろう

        

[Repeat Chorus 2]

Michelle, ma belle
Sont les mots qui vont très bien ensemble
Très bien ensemble

    「ミシェル」「マ」「ベル」 (ミシェル・僕の・美しい人)

    ソン・レ・モ・キ・ヴォン・トレ・ビヤン・アンサム (それらはとてもよくまとまっている単語だ)

    トレ・ビヤン・アンサンブル (とてもよくまとまっている)

 

[Outro]

And I will say the only words I know that you'll understand
My Michelle

    だから 君が理解できるよう僕が知っている単語だけで話そうと思う

    僕のミシェル

 

 

 

情報提供元(著作権者)Weblio

参考辞書 英辞郎goo辞書Weblioフランス語辞典

(引用できない英辞郎goo辞書を使って訳した場合は、その単語や慣用句を太字斜体にして、自分で訳した訳を載せました)

Michelleミシェル; ミッシェル; ミシェール; ミッチェル

ma : (所有形容詞 monの女性形)わたしの。
belle : 美人、美女。
word : 語、単語、(口で言う)言葉、話、談話、言葉、口論、知らせ、便り、消息

go together : These are words that go together well 

      「それらはうまく調和している単語だ

sont : être の直説法現在三人称複数形

   être…である。

les : それらの(男性又は女性の複数名詞に対する冠詞)

mots : "mot" の複数形

    mot語、単語、言葉

qui : (関係主語は先行詞)~するところの()

vont : aller の直説法現在第三人称複数形

    aller : 行く、似合う、(助動詞、+不定詞)近い未来を表す

trèsとても、かなり、非常に

bien : 良く、うまく。

ensemble : 一緒、一つのまとまり、セット。
     (数学)集合。
     (音楽)アンサンブル。
all : 全体の、全部の、全…、あらゆる、すべての、みな、あらん限りの、最大の、最高の、…だけ

say : (…と)言う、言う、話す、述べる、言われている、(…と)書いてある、出ている、示す、さす、表わしている
until : …まで、…になるまで、に至るまで(ずっと)、…までは(…しない)、…になって初めて(…する)

find a way : 道[方法]を見つける

will : …だろう、…でしょう、…するつもりである、…しようと思う、…するつもりですか、…してくれませんか、…しませんか、…してくださる、(…しようと)欲する、(あくまでも)…しようとする

only : 唯一の、ただ…だけの、無比の、最適の、たった一人の 

word : 語、単語、(口で言う)言葉、話、談話、言葉、口論、知らせ、便り、消息

understand : 理解する、意味を知る、(…が)わかる、言うことを理解する、通じている、明るい、知っている、気持ちがわかる、わかる、聞いて知っている

understand : you'll understand「君が理解できるよう」
need to : ~する必要がある

seeわかる,理解する.
mean : what you mean to me「君は僕に何を伝えようとしているの?」

know : 知る、知っている、(…が)わか(ってい)、思えない、(…で)ないと思う、(…が)知る、知り合いである、懇意である、交際している、(…を)熟知して

want : 欲する、(…が)欲しい、(…を)望む、用事がある、用事で捜している、したい(と思う)、望む、ほしいと思う、もらいた(くな)い、(…が)望む

know : 知る、知っている、(…が)わか(ってい)る、思えない、(…で)ないと思う、(…が)知る、知り合いである、懇意である、交際している、(…を)熟知している

know : you will know what I mean

   「僕が好意をもっていることをあなたが気づいてくれるよう」

by nowそろそろ
get to : …に達する、に着手する、を始める、に連絡する、に影響を与える、に理解される、(勧誘・買収・脅迫などの目的で)に近づく、…をなびかせる

get to : I'll get to you somehow「どうにかして僕は君にわかってもらいたい」

somehow : 何とかして、どうにかして、何とかかんとか、ともかくも、どういうわけか、なぜか、どうも
tell : 告げる、話す、語る、言う、述べる、(…を)告げる、伝える、(…と)言う、知らせる、命じる

so : so you'll understand 「だからいつか君はわかるだろう」
and : [結果・理由を示して] …すると,だから.

 

????

英語圏の「I」が、フランス人のミシェル「you」に恋をしました。

 

[Chorus 1]

Michelle, ma belle
These are words that go together well
My Michelle

    「ミシェル」「マ」「ベル」 (ミシェル・僕の・美しい人)

    それらはうまく調和している単語だ

    僕のミシェル

 

These are words that go together well」(それらはうまく調和している単語だ)と

これと同じ内容を、次の[Chorus 2]でフランス語で歌っています。

[Chorus 2]

Michelle, ma belle
Sont les mots qui vont très bien ensemble
Très bien ensemble

    「ミシェル」「マ」「ベル」 (ミシェル・僕の・美しい人)

    ソン・レ・モ・キ・ヴォン・トレ・ビヤン・アンサム (それらはとてもよくまとまっている単語だ)

    トレ・ビヤン・アンサム (とてもよくまとまっている)

 

1957年7月6日、ジョンとポールを引き合わせた人、アイヴァン・ヴォーン。

彼はジョンの中学時代の友人。高校になってからはポールと同じ学校でした。

そのアイヴァン・ヴォーンの奥さんはフランス語が話せました。

ポールが奥さんに…

[Chorus 1] のThese words go together はフランス語で何と言うの?」と聞いたそうです。

そして教えてくれたのが、

「Sont les mots qui vont très bien ensemble」

(ソン・レ・モ・キ・ヴォン・トレ・ビヤン・アンサムブル) だったそうです。

「sontそれらの」

「les~である」

「mots単語」

「qui~するところの(英語のthat)」

「vontとても」

「bien良く」

「ensembleアンサンブル, 一つのまとまり」   

つなげると「それらはとてもよくまとまっている単語である

 

ポールは「The LYRICS」という本で、「ensembleアンサンブル」という単語について話しています。

 "ensemble" はbを発音しなければいけないんだけどいつも発音しなかったそうです。

聴いてみると、本当に「アンサム」としか聞こえませんでした。

[Repeat Chorus 2]の最後の「ensemble」だけ「アンサンブ」と歌っているようでした。

 

 

[Verse 1]

I love you, I love you, I love you
That's all I want to say
Until I find a way
I will say the only words I know that you'll understand

    あなたを愛している あなたを愛している あなたを愛している 

    僕が言いたいのはそれだけ

    僕がその方法をみつけるまで

    君が理解できるよう僕が知っている単語だけで話そうと思う

 

「I will say the only words I know that you'll understand」は、

ポールは「The LYRICS」に載っている手書きの歌詞では

「I will use the only words I know that you understand」になっていました。

「君が理解できるよう僕が知っている単語だけを使おう」から変更したのですね!

ポールの歌詞づくりの過程を覗き見したようで、嬉しいですキラキラ

 

 

[Verse 2]

I need to, I need to, I need to
I need to make you see
Oh what you mean to me
Until I do」「 I'm hoping you will know what I mean

I love you

    僕に必要なのは 僕に必要なのは 僕に必要なのは

    僕に必要なのは あなたに理解させること

    嗚呼 君は僕に何を伝えようとしているの?

    僕ができるようになるまで 僕が好意をもっていることをあなたが気づいてくれるよう願っています

    僕はあなたを愛している

 

手書きの歌詞

「I need to」から始まるこの[Verse 2]はなく、[Verse 1]と[Verse 3]だけでした。

[Verse 2]はジョンも手伝ったのでしょうかラブラブキラキラ

 
 
Until I do」の訳に迷いました。
秋山直樹さんの「ビートルズ英語読解ガイド」を参考にさせていただきました。
「代動詞 do」と書いてありました。
英語は同じ言葉の繰り返しをきらうので、doで代用して繰り返しを避けるそうです。
それでは、「do」は何の代動詞なのでしょう。
の2行前の「to make you see」だとすると、
Until I do」はあなたに理解させることを僕ができるまで」になります。
「I」は「yoou」に何を理解させたいのでしょう…。
妄想はふくらみます。
Until I do「僕ができるようになるまで」と訳しました。
 
 
 

I'm hoping you will know what I mean」は、

「I hope~」と「I am hoping ~」の違いをで勉強しました。apsアカデミーさんありがとうございます。下線をつけさせていただきました。

一時的な希望という形で「I hope~」より丁寧な表現が「I am hoping ~」だそうです。

Q. ①I hope you will help me.をわざわざ進行形②I am hoping you will help me.にする意味の違いを教えてください。
 

A.①と②の違いは、ずばり"表現の丁寧さの違い"ということになります。以前もお話ししましたが、英語には"体系だった敬語表現はない"というのが一般的な認識です。しかしそれは日本語で言うところの"尊敬語"や"謙譲語"というものがないということで、敬語ではないにしてもいわゆる"丁寧な表現"は英語にもあります。今回の質問について言えば、②の英文は①の英文の丁寧な言い方と言えます。つまり、今回のケースを「依頼(自分は~してもらうことを望んでいる)」という視点から考えると、①はいくぶん強いストレートな言い方で"手を貸してください"という意味であるのに対して、②は"手を貸して欲しいと今は思っていますが、いつまでもそうして欲しいということではありません。" などと "一時的な希望"という形で丁寧さを表現していると言えます。英語では、現在形→現在進行形→過去形→過去進行形→仮定法の順で丁寧さが増すことになります。

   Ex.1 I hope you will help me.
 Ex.2 I am hoping you will help me.
 Ex.3 I hoped you would help me.
 Ex.4 I was hoping you would help me.
 Ex.5 I wish you would help me.
Ex.3とEx.4は過去形で表現することで、Ex.2よりもさらに“終わってしまったことですが”として「依頼主」に対して「強制性」を弱めながら“手を貸して欲しい”という思いを示すことができます。さらにEx.5は「仮定法の過去(would)」を転用することによって“(実際には無理だと思いますが)仮に助けていただけたら嬉しいです”というさらに一歩謙った形で“丁寧さ”を表現することになります。

 

一時的な希望という形で「I hope~」より丁寧な表現。とありました。

I'm hoping you will know what I mean」は、現在進行形になっていますが、

「hope」が進行しているわけではなく、「I hope」より「I'm hoping」の方が丁寧な表現なんですね。

Until I do I'm hoping you will know what I mean」は、

僕ができるようになるまで一時的な希望を、丁寧に「you」に願っているんですね。

「I」と「you」の関係が、まだ初々しい感じが伝わります。

僕ができるようになるまで 僕が好意をもっていることをあなたが気づいてくれるよう願っています」と少し丁寧な言い方の訳しました。

 
 
I'm hoping you will know what I mean」の「mean」の意味は

mean : (…の)意味を表わす、意味する、等しい、示す、(…で)(…を)意味する、(…の)意味で言う、(…は)(…を)意味する、意図する、(…の)つもりで言う、(…を)(…の)つもりで言う

ですが、Weblio の辞書だけに、以下の意味が載っていました。

mean : 〔+前置詞+(代)名詞〕[well を伴って] 〔…に〕(好意を)抱いている 〔to,by,toward〕.

   例文 He meant well to [by, toward] you. 彼は君に好意をもっていた.

 

でも、英辞郎で「what I mean」を調べると「私の言いたいこと」とあります。

 

I'm hoping you will know what I mean」には、

[well] も、前置詞[to, by, toward] もないので

Weblioの意味の「〔…に〕(好意を)抱いている」という意味ではなく

英辞郎の意味の「私の言いたいこと」で、

僕が言いたいことをあなたが知ってくれるよう願っています」なのかもしれません。

 

でも前者の意味を使い

僕が好意をもっていることをあなたが気づいてくれるよう願っています」と訳しましたアセアセ

 

「mean」を「(好意を)抱いている」の意味で訳した曲が他にもあります。

"I Saw Her Standing There" です。

「聞いてよージョン!昨晩の彼女のこと」と、ポールがジョンに、興奮して話している事を妄想して訳したのですが、今見ると恥ずかしい訳です。

"I Saw Her Standing There" [Verse 1]

Well she was just seventeen

You know what I mean

And the way she looked was way beyond compare

So how could I dance with another

Ooh when I saw her standing there

    いやー 彼女は たったの17才だったんだ

    わかるだろ 僕が好意を持ったって事

    それでなんたって 彼女は比較する範囲をかなり超える顔つきをしていた

    そういうわけで どうしたら 僕が別の子と踊れる?

    オォー そこに立っている彼女を 僕が見たその時に

 

 

以下は本の引用です。面倒な方は飛ばしてね。

"Michelle" という曲の背景

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 367ページ

 

ポール「"ミッシェル"は、チェット・アトキンスのフィンガー・ピッキング・スタイルで書いてみた。彼の歌でトップのラインを繰り返す"トランボーン"という曲があってね、メロディを演奏しながらベース・ラインも演奏するんだよ。 クラシック・ギターでこういうことをする人はいるけど、ロックンロール・ギタリストでは初めての画期的事件だった。 僕らが知ってる人で初めてフィンガー・ピッキングをしたのがチェット・アトキンス、それからコリン・マンリー。 リヴァプールのザ・レモ・フォーのメンバーで、僕らはみんな尊敬していた。ジョンも後にドノヴァンかジプシー・デイヴにフォーク・スタイルのやり方を習って、ジュリアで使ったよ。僕自身は習わなかったけど、アトキンスのトランボーンをベースにして、メロディとベース・ラインのある曲を書きたいと思って作ったんだ。インストはCで作ったよ。

 ジョンのアート・スクールにオースティン・ミッチェルという先生がいて、いかしたオールナイト・パーティを開いてたんだ。僕らの一番の目的は女の子、それしか頭にない頃だろ。それとお酒を飲むのが目的で出かけたよ。僕は黒のタートルネックのセーター姿で、部屋の隅でフランス風の曲を爪弾きながら、ミステリアスな雰囲気を醸し出した。 フランス語が出来る振りをしたりして。当時はみんなサシャ・ディステル(*フランスのジャズ奏者)やジュリエット・グレコに憧れていたんだ。グレコは女性だけど、でも、フランスの実存主義者の雰囲気を漂わせていただろ。みんなタートルネック・セーターを着て、黒ずくめの格好で、ボヘミア的なクラブに集まったんだ。ボヘミアンだよ! それで、僕も座ってぼそぼそ歌ってたんだ。モーリス・シュヴァリエとジュリエット・グレコが合体したみたいなね。 『あそこのフランス人の彼は一体誰かしら?』と女の子の興味を惹きつけようと。まさにそのために歌ってたんだけど、ジョンは僕の作戦を見抜いていたよ。
 何年も経って、『ミッチェルのパーティで演ってたフランス風の歌、覚えてる? あれはいい曲だった。あれで何か作ってみれば?』とジョンに言われてさ。たくさんアルバムを作るようになっていたから、僕らは常に曲を探していたんだよ。一枚のアルバムには十四曲必要で、しかも間にシングルも出すわけだから、たくさん曲がいるわけさ。それであ曲が出来たんだ」。


 ポールにジョンを紹介してくれたアイヴァン・ヴォーンとの親交は続いていた。二人はリヴァプールで同じ日に生まれていた。ヴォーン夫妻がウィンポール・ストリートを訪ねた際に、ポールはフランス語教師のアイヴァンの妻、ジャンに歌詞作りを手伝ってもらった。


 ポール「『ミッシェルという名前が好きなんだけど、フランス語でこの名前と韻を踏む言葉はないかなあ?』と訊いた。『マ・ベルはどう?』『意味は?』『僕の美しい人』『いいね、ラヴ・ソングだ。"この言葉はぴったり合う" これはフラ ンス語で何と言うの?』『Sont les mots qui vont tres bien ensemble』『いいね、それも合う』。それから発音を少し教えてもらって、出来上がり。歌詞を作ってもらったから、何年後かに小切手を送らせてもらったよ。 彼女は実際、共作者だったから、そうした方がいいと思ってね。そこから僕はヴァースを繋げていったんだ。
 それから、ジャズ風のコードもあの曲のポイント。 "Michelle, ma BELLE" の部分。二番目のコード。このコードはビートルズで二回使われてるんだ。 "ティル・ゼア・ウォズ・ユー"のジョージのソロと、それからこれ。リヴァプール時代に月賦で楽器を買ったフランク・ヘッセーという店の店員で、ジャズ・ギタリストでもあったジム・グレッティに 教えてもらったコードなんだ。手を目いっぱい広げるジャズ・コードを、ジョージと僕は彼から習ったんだ」。
 

"アイ・ラヴ・ユー"と繰り返すニーナ・シモンの "アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー"を聴いたジョンが、ポールのハミングしたミッシェルを聴いて、この言葉をミドル・エイトに使って "ラヴ" の部分を強調してはどうかと提案した。

ボール「最初は "I love you, I love you, I love you" の部分はなくて、コーラスだったんだ。そのままだったらニーナ・シモン風になってたから、この点はジョンにポイントをあげないとね。

"ミッシェル"のレコーディングはとても記憶に残ってる。 四トラックだけで、ミックスも簡単だったから。何も悩むことはなかった。曲作りとレコーディングで、あっさりすべては出来上がった。ミックスは三十分くらいのもんき。 後は十五インチのテープ箱へ納められて、おしまい。あの曲にはそれ以上のことはしていない。ダンス・ミックスとかファンキー・ミックスなんていうリミックスもしたことないしね。 なのに、その曲が今でもポピュラーで、記録を作っているわけさ。 四百万回放送されたとかでね。ちょっとしたことから生まれて、最小限の努力で最小限のコストで仕上げた曲がだよ! これが最高の方法さ。近頃の若手グループには、『とにかくいい曲を書いて、リハーサルをしたら、あとは一番シンプルなやり方で録音して、その日のうちにミックスして仕上げることだ』とアドヴァイスしてるよ。自分でもこのアドヴァイス通りに出来たらいいんだけど。

 

 

サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブ 2023

なんと桑田さん、ビートルズのTシャツを着ていました。

アンコールの時も、デザイン違いのTシャツに着換えて登場しました!