"I'm Down" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"I'm Down" 

Writers : credited Lennon-McCartney (by Paul McCartney)

Artist :  The Beatles

Recorded :Monday1965/06/14, EMI Studios

Released : singleB Monday1965/07/19(US) A-side "Help!" 

                singleB Friday1965/07/23(UK) A-side "Help!"

1988/03/07 「Past Masters Vol.1」

1996/03/18(UK) 1996/03/19(US)「The Beatles Anthology 2」(Take 1)

 

 

            <歌詞和訳>"I'm Down" 邦題 "アイム・ダウン"  
          俺はへこむ   

[Verse 1]

You tell lies thinkin' I can't see
You can't cry 'cause you're laughin' at me

    俺に見抜けないと思って 君は嘘をつく

    君は泣くはずがない だって俺を見て嬉しそうにしていたのだから

 

[Chorus]

I'm down (I'm really down)
I'm down (Down on the ground)
I'm down (I'm really down)
How can you laugh when you know I'm down?
(How can you laugh?) When you know I'm down?

    俺はへこむ (マジでへこむ)

    俺はへこむ (地面に倒れて)

    俺はへこむ (マジでへこむ)

    俺がへこんでいるのを知っていて どうして君は笑えるのか?

    (なぜ君は笑う?) 俺がへこんでいるのをいつ知った?

         

[Verse 2]

Man buys ring

Woman throws it away
Same old thing 

Happen every day

    男は指輪を買い 

    女はそれを投げ捨てる

    お決まりのことが

    毎日起こる

 

[Repeat Chorus]

I'm down (I'm really down)
I'm down (Down on the ground)
I'm down (I'm really down)
How can you laugh when you know I'm down?
(How can you laugh?) When you know I'm down?

    俺はへこむ (マジでへこむ)

    俺はへこむ (地面に倒れて)

    俺はへこむ (マジでへこむ)

    俺がへこんでいるのを知っていて どうして君は笑えるのか?

    (なぜ君は笑う?) 俺がへこんでいるのをいつ知った?

 

[Guitar solo]

[Verse 3]

We're all alone

And there's nobody else
You still moan

Keep your hands to yourself

    俺たち二人だけになり

    他にだれもいなくても

    それでもやっぱり君はうなる

    触らないでと

 

[Repeat Chorus]

I'm down (I'm really down)
I'm down (Down on the ground)
I'm down (I'm really down)
How can you laugh when you know I'm down?
(How can you laugh?) When you know I'm down?

    俺はへこむ (マジでへこむ)

    俺はへこむ (地面に倒れて)

    俺はへこむ (マジでへこむ)

    俺がへこんでいるのを知っていて どうして君は笑えるのか?

    (なぜ君は笑う?) 俺がへこんでいるのをいつ知った?

 

[Verse 4]

Oh baby, you know I'm down (I'm really down)
Oh yes I'm down (I'm really down)

I'm down on the ground (I'm really down)

Ah baby, I'm upside down

Oh yeah, yeah, yeah, yeah, yeah

    Oh ベイビィー 俺がへこんでいるって知っているくせに (マジでへこむ)

    Oh そうさ 俺はへこんでいる (マジでへこむ)

    俺は地面に倒れる

    Ah ベイビィー 俺は浮かれてへこむ(マジでへこむ)

    Oh, yeah, yeah, yeah, yeah, yeah

    

 

情報提供元(著作権者)Weblio

参考辞書 英辞郎goo辞書

(引用できない英辞郎goo辞書を使って訳した場合は、その単語や慣用句を太字斜体にしてあります)

tell a lie

see 

can [否定文で] …はずがない.

   例文 It cannot be true. 本当のはずがない.

I'm Down :  

 例文 I'm afraid I'm coming down with a cold. 風邪を引きかけているようだ。     I'm feeling a little down. 私は少しヘコんでます
    I'm completely cast down! 全くめげてしまうよ。 

    I'm sorry I let you down. がっかりさせてごめんね。

    I'm feeling down today. 今日は落ち込んでるんだ。

laugh at …を見て笑う、…をあざ笑う、冷笑する、をものともしない、無視する

laugh [進行形で] 《口語》 うれしそうである,満足[幸せ]な状態にある.

really 本当に、実際に、本当に(…というわけではない)、より正しくは、本当は、実際には、実のところ、実際、まったく、確かに

(Down on the ground)

when …なのに,…とはいえ.

how [理由を尋ねて; しばしば can [could] を伴って] どうして(まあ), なぜ.

throw 投げる、ほうる、投げつける、投げ与える、投げかける、(…に)投げかける、浴びせる、(…に)かける、(…に)見舞わせる、攻撃する

throw away 打ち捨てる、廃棄する、(うっかりして)とり逃がす、棒に振る、失う、わざとさりげなく言う、(…に)むだに費やす

throw away :

same old thing 

happen every day :

all …だけ,ばかり. 

alone 形容詞〔他から〕離れた、孤立した
・I was scared because I was alone. : 独り(ぼっち)だったので怖かった。
・Finally, we are alone. : やっと二人きりになれたね。
・Let's go someplace where we can be alone. : 二人きりになれる場所へ行こう。

alone 副詞 独りで、孤立して◆【注意】主語がWeの場合、「私たちだけで」または「二人きりで」と訳すことがある。機械的にalone=「独りで」と訳してはいけない。

nobody else ほかにだれも…ない

still 

moan 

keep one's hands to oneself 

upside down 逆さまの、転倒した、混乱した、めちゃくちゃの

 

????

"I'm Down" は、リトル・リチャードが大好きなポールが、リトル・リチャードの曲風に似せて作った曲です。ポールは "I'm Down" をブルースだと言っています。

ブルースっぽく訳してみました。(私にブルースがわるのかって感じですが)

 

以下は妄想です。

「I」は、「youが自分の事を見て嬉しそうにしている」と思っています。「I」は浮かれて「you」を誘います。それなのに「you」は笑って「I」を相手にしてくれません。「俺がへこんでいるのを知っていて どうして君は笑えるのか?」

誰もいなくなり二人だけになった時、さらに誘っても「触らないで」と唸られ、しまいに「you」は泣き出しました。「君は泣くはずがない だって俺を見て嬉しそうにしていたのだから」「俺がへこんでいるのをいつ知った?」「俺は浮かれてへこむ」

以上妄想でした。

 

「I'm down」は「気持ちがダウンする」「体調がダウンする」の他に、

スラングで別の意味もありました。

「~しない?」「~行かない?」など提案や勧誘された時に、同意する返事として「I'm down」と答えるそうです。

 

I’m down → 「何かをすることに対する同意」
つまり、「そうしよう」「そうしたい」という意味で使われています。

I'm down.」の意味をまとめてみましょう。

I agree.
I'm feeling sick.
I'm feeling sad.

 

I'm Down=I want do it!

色々な方のサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます。

 

 

「I'm Down」を、全部「俺はへこむ」と訳しましが、

参考にさせていただいたサイトにあった「I want do it!」で訳すと納得できるラインが、いくつかあるような…。

所々の「I'm Down」は、「気分が落ちる」ではなく「同意の意味」でポールは歌っている気がしました??

 

 

[Verse 4]

「I'm upside down」(俺は浮かれてへこむ)の

「upside down」(浮かれてへこむ)は、意訳しました。

upside down 逆さまの、転倒した、混乱した、めちゃくちゃの

 
 

 

"I'm Down" と "Long Tall Sally" ポールの想い 

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 276ページ 

 

 タイトル曲 (Help!の事です)は、ポールがウィンポール・ストリートで書いたロック・ナンバー、"アイム・ダウン"をB面にしてシングル・リリースされた。ポールは大のリトル・リチャード・ファンで、リヴァプール・インスティチュートの学期末の日に、教室の机の上でギターを抱えてお得意の"ロング・トール・サリー"と

"トゥッティ・フルッティ"を演奏したこともあった。

ポール「僕はね、ワイルドでハスキーで、叫ぶようなリトル・リチャードの声が出せるんだ。まるで幽体離脱体験だよ。 自分はどこかへ追いやって、自分の1フィート上に上がって歌う感じ。 自分から抜け出さないといけない。その技が出来るようになったら、しめたもんさ。 リトル・リチャードのファンは多いよね。僕も彼の歌を歌っていたけど、遂に自分のオリジナルが欲しくなって"アイム・ダウン"を作ったんだ。

 

 ジョンが何か作ったかはっきり記憶はないけど、彼は何もしてないと思う。でもケチだと思われたくないから、言葉を直してくれたり、助言をしてくれたことに対してどんな曲でも彼には一割があったことにするよ。でも、少なくとも九割は僕の作品だ。これはブルースなんだ。 僕らはアメリカで育ったわけじゃないから、ブルースの曲に登場するルート66や埠頭なんてものにも馴染がない。 キャスト・アイアンやランカシャー道路なら知っていたけど、アメリカに畏敬の念を持つ僕らにとっては、こんなの響きが良くないよ。 同じバーミンガムでもアラバマ州のバーミンガムの方がイギリスのバーミンガムより聞こえがいいと思ったくらいさ。

 "アイム・ダウン"は僕のロックンロール・シャウト・ナンバー。シェア・スタジアムでこの曲を演ったけど、ああいう場所にはぴったりのステージ・ソングだった。とても作りにくいタイプの曲だから、自分でも自慢の作品だ。メロディ・ナンバーはバラードよりも作るのが難しいんだよ。何もない分ね」。

 

「完全版 ビートルズ全曲歌詞集」 スティーヴ・ターナー著 藤本国彦 日本語版監修 富原まさ江訳 "I'm Down"  の欄
 リトル・リチャードは1956年 "リップ・イット・アップ" をイギリスではじめてヒットさせた。彼とビートルズは1962年10月12日 ("ラヴ・ミー・ドゥ" 発売の1週間後) 、 ニュー・ブライトンのタワー・ボールルームで同じステージに立っている。 このときビート ルズは、リトル・リチャードの "リップ・イット・アップ" "グッド・ゴリー・ ミス・モリー" "トゥッティ・フルッティ" "ルシール" を演奏した。「彼らが世界中で有名になる前、 リヴァプールで会ったよ」とリトル・リチャード。「とくにボールは俺の音楽が好きで、ハイスクール時代から演奏していたんだ。 俺のシャウトするヴォーカルに憧れてたらしい。リヴァプールでのステージや、その後のハンブルク(翌月のスター・クラブでのライヴ)でも、俺が歌うのをずっと舞台袖で見てたよ。 ビートルズが俺の音楽を好きだと知って、とても光栄に思ったね。 ダイナミックさが俺の売りだ。喜びと陽気さ、生命感に溢れている。退屈なんてあり得ないね、あくびをする暇もないくらいさ。観客はノリノリになって体が勝手に動く。みんな俺の音楽を聴くとそうなるんだ。ステージで他の曲を演れば盛り上がるって誰もがわかってるのさ」 

 嘘のような話だが、ポールは1965年6月14日午後5時半に"アイム・ダウン"を7テイクると、その1時間半後には"イエスタデイ"の曲作りに取りかかっていた。 ビートルズは1965年 1966年のツアーで、この曲("I'm Down" のことです。)をライヴの最終曲に選んだ。だが、1966年8月29日にサンフランシスコのキャンドルスティック・パークで行われたライヴ最後に演奏したのは "ロング・トール・サリー" だった。

 

 

1962年10月12日

バリー・マイルズ著「ビートルズ・ダイアリー」松尾康治訳

1962年10月12日

キャヴァーン・クラブ (ランチタイム)

タワー・ボールルーム、ニュー・ブライトン、ワラシー 

5時間半に及ぶNEMSのプレゼンテーション。ブライアン・エプスタインはビートルズをリトル・リチャードの次にブッキングした。共演者は他にザ・ ビッグ・スリー、ビリー・クレイマー & ザ・コースター ズ、ピート・マクレーン&ザ・ダコタス、ザ・フォー・ジェイズ、リー・カーティス&ザ・オール・スターズ(ピート・ベストがドラムを担当)、 ザ・マージービ 一ツ、ロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズ、ガイ・トラヴィス&ザ・ミッドナイターズ、ザ・アンダーテイ カーズである。 このコンサートは大成功であった。
 リトル・リチャード: 「あのビートルズの連中は実際大したもんだったよ。もし連中を実際に見なければ白人だなんて思いもしなかったね。奴らは本物のブラックなサウンドを持っていたんだ」

 ビートルズのレコードとインタビューをフィーチャーしたEMIの番組、「ザ・フライデー・スペクタキュラー」がラジオ・ルクセンブルクで放送された

昼はキャヴァーン・クラブで演奏して、夜はタワー・ボールルームでコンサートなんて大変ですね。

 

ポールの本「The Lyrics」に、その時の「advance ticket」が載っていました。

そのチケットに、7-30 p.m. to 1-0 a.m.  と書いてありました。

夜7時半から夜中の1時までの5時間半のコンサートなんて、びっくりです。

 

 

1966年8月29日

1965年1966年ツアーの最後の曲に"I'm Down"を選び演奏していたビートルズ。

1966年8月29日、人前で演奏する最後の曲にリトル・リチャードの "Long Tall Sally" を選んだことは、ビートルズ大学の講義でも知りました。

自分の曲ではなくカバー曲を歌ったポールの想いは、リトル・リチャードへのリスペクトだったのでしょうか。