"I've Just Seen A Face"
Writers : credited Lennon-McCartney (by Paul McCartney )
Artist : The Beatles
Recorded : Tuesday1965/06/14, EMI Studios
Released :
Friday1965/08/06(UK) 「Help!」B面 5曲目
Saturday1965/12/06(US) 北米オリジナル盤「Rubber Soul」A面 1曲目
2009/09/09 「Help!」[Remastered]
改行は自己流です
[Verse 1]
I've just seen a face
I can't forget the time or place where we just met
She's just the girl for me
And I want all the world to see we've met
僕は少し前にその顔を見たことがあった
僕らがまさに出会った時間も場所も 僕は忘れることができない
彼女は僕にふさわしい女の子なんだ
だから僕が今までに会った世界中のみんな わかって欲しい
[Verse 2]
Had it been another day
I might have looked the other way
And I'd have never been aware
But as it is I'll dream of her tonight
それが別の日だったら
僕は違った道を見ていたかもしれない
そして決して気がつかなかっただろう
でも実際は 僕は今夜彼女の夢を見ようと思う
[Chorus]
Falling, yes I am falling
And she keeps calling me back again
落ちていく そう 僕は落ちていく
そして 彼女が僕に戻るよう呼び続ける
[Verse 3]
I have never known the like of this
I've been alone and I have missed thingsAnd kept out of sight
For other girls were never quite like this
このようなことを 僕は今まで知らなかった
僕はずっと独りでいたのに 色々な事を見逃していた
人目に触れないようにしていた
他の女の子たちは まったくこんなじゃなかったから
[Repeat Chorus]
Falling, yes I am falling
And she keeps calling me back again
落ちていく そう 僕は落ちていく
そして 彼女が僕に戻るよう呼び続ける
[Guitar Solo]
[Repeat Chorus]
Falling, yes I am falling
And she keeps calling me back again
落ちていく そう 僕は落ちていく
そして 彼女は 僕に戻るようずっと呼び続ける
[Repeat Verse 1]
I've just seen a face
I can't forget the time or place where we just met
She's just the girl for me
And I want all the world to see we've met
僕は少し前にその顔を見たことがあった
僕らがまさに出会った時間も場所も 僕は忘れることができない
彼女は僕にふさわしい女の子なんだ
だから僕が今までに会った世界中のみんな わかって欲しい
[outro]
Falling, yes I am falling
And she keeps calling me back againFalling, yes I am falling
And she keeps calling me back againFalling, yes I am falling
And she keeps calling me back again
落ちていく そう 僕は落ちていく
そして 彼女が僕に戻るよう呼び続ける
落ちていく そう 僕は落ちていく
そして 彼女が僕に戻るよう呼び続ける
落ちていく そう 僕は落ちていく
そして 彼女が僕に戻るよう呼び続ける
情報提供元(著作権者)Weblio、英辞郎、goo辞書
a : ある~
just : Eゲイト英和辞典での意味
たった今,ちょっと前に,…したばかり(完了形・過去形と共に用いる)
or : または、あるいは、…か…か、…かまたは…か、…か…か…か、…も…も(ない)、…かそこら、…あたり、さもないと、すなわち
just : 副詞まさに,ちょうど,まさしく.
just : 形容詞当然の,ふさわしい,もっともな,根拠のある
might : may の過去形、…してもよろしい、…かもしれない、(一体)…だろう、…するために、…できるように、…したかもしれない(が)、たとえ…であったにしても、…してもよい(のなら)、…するかもしれないのだが
other : ほかの、他の、別の、異なった、(二つの中の)もうひとつの、(三つ以上の中で)残りの、向こう(側)の、反対の、(…とは)違った、…以外の
aware : (…に)気づいて、(…を)知って、気づいて、(…の)認識のある、理解がある、もののわかった、如才ない
as it is : (仮想に反して)(しかし)実情は、現状で(も)、今のままでも(すでに)
as it is : ところが実際は◆【用法】文頭、節と節の間で
as it is : 〔文頭に用いて〕(ところが)実は,実情は(◆文脈で想定されているのとは異なる現状についての説明を切り出すのに用い,but が先行することがある)
will : [1 人称の主語に伴い,発話時の話者の意志を表わし,約束・諾否・主張・選択などを示して] …するつもりである,…しようと思う
dream of : ~の夢を見る、~を夢見る
fall : (重力によって無意図的に)落ちる :、落ちる、落下する、降る、降りる、とれて落ちる、散る、抜け落ちる、(特に、突然不本意に)倒れるkeeps ~ing : 〔+doing〕ずっと〈…し〉続ける.
alone : ただひとりで、孤独で、ひとりで、孤立して、ただ…だけ、…のみ
never : 以前に[今までに]~したことがない、いまだかつて~ない
missed : missの過去形、または過去分詞。
miss : 取りそこなう、取り逃がす、乗りそこなう、間に合わない、会いそこねる、(…を)見つけそこなう、見落とす、(…を)聞きそこなう、聞きもらす、見逃す
thing : 《things》物事、事物
kept out : (…を)中に入れない、締め出す
kept out of : (…を)…の中に入れない、(…を)…から締め出す、…の中に入れない、(…を)にさらさないでおく、(…を)に加わらせないようにする
kept out of sight : 《be ~》人目に触れないようにされている
quite : まったく、すっかり、完全に、完全には…ではない、すっかり…ではない、並はずれた、たいした、(思ったより)かなり、なかなか、非常に
for : 接続詞 [通例コンマ,セミコロンを前に置いて,前文の付加的説明・理由として] という訳は…だから 《★【用法】 文語的で会話中では用いない》.
for : 接続詞〔その理由は〕~だから
ポールの本「The Lyrics」には載っていませんでした。
「I」はポール。「she」はジェーン・アッシャー。
「all the world」はファンの女の子。「other girls」はポールが今まで付き合った女の子だと妄想して訳してみました。
[Verse 1]
I've just seen a face
I can't forget the time or place where we just met
She's just the girl for me
And I want all the world to see we've met
僕は少し前にその顔を見たことがあった
僕らがまさに出会った時間も場所も 僕は忘れることができない
彼女は僕にふさわしい女の子なんだ
だから僕が今までに会った世界中のみんな わかって欲しい
「僕はその顔をテレビで見たことがあった。僕は彼女に初めて出会った日のことを忘れることはできない。彼女は僕にふさわしい女の子なんだ。世界中のファンのみんなわかって欲しい」と言っていると思いました。
「I've just seen a face I can't forget the time or place where we just met」をどこで改行するかで、訳に違いがでてきますね。
私が持っている本「The Complete Songs Of The Beatles ザ・ビートルズ・ソングブック」では「I've just seen a face I can't forget」と「The time or place where we just met」で改行してありました。
残念なことにポールの本「The Lyrics」には載っていません。
私は「I've just seen a face」は曲名にもなっているので、一つの文だと考えました。
「I've just seen a face」と「I can't forget the time or place where we just met」で改行して、「僕は少し前にその顔を見たことがあった」「僕らがまさに出会った時間も場所も 僕は忘れることができない」と訳しました。
ポールはジェーンに会うより前にその顔をテレビで見ていました。
「have seen」は、「have+過去分詞」で
継続「(ずっと)~している」。 経験「~したことがある」。完了・結果「(ちょうど)~したところだ」です。その3つのうち、 経験「~したことがある」で訳しました。
↓以下は、ポールとジェーンが初めて会った日のことです。二人が出会った時間と場所(the time or place where we just met)が書いてあります。
バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 146ページ
一九六三年四月十八日、ビートルズはロイヤル・アルバート・ホールでのBBCのコンサート中継に出演した。午前中のリハーサルの後、午後も出演者全員がステージで"マック・ザ・ナイフ"を歌うフィナーレのリハーサルがあったので、彼らは殆ど一日を会場で過ごした。待ち時間の合間には、BBCの週刊雑誌、ラジオ・タイムズ用の写真撮影があった。カメラマンはBBCテレビの番組『ジューク・ボックス・ジューリー』のゲスト解答者で十七歳の赤毛の女優、ジェーン・アッシャーをビートルズと共にレンズの前に立たせた。
ジェーンは相手を気楽にさせる不思議な魅力を持っていた。ティーンエイジャーらしいエネルギーを持ち合わせながら、若さに似合わない重々しさと自信も感じられた。外交的な彼女の熱っぽい話し振りには、教養と女優経験が感じられ、普通の十七歳の少女よりもずっと洗練されていた。その上、彼女はとびきりの美人だった。彼女はラジオ・タイムズ用にビートルズをインタヴューすることになっていた。カメラマンは、彼女がビートルズに向かってファンのように悲鳴を上げている写真を何枚か撮った。コンサートが終わると、彼女は楽屋でビートルズと合流した。
ポール「あの年に『ジューク・ボックス・ジューリー』で見て以来、魅力的で話し上手で素敵な女の子だと思っていたんだよ。 白黒テレビだったから、僕らはみんな、彼女はブロンドだと思い込んでいた。僕ら、ブロンドにぞっこんだったからさ。 彼女が楽屋に来たときは、みんな彼女の気を惹こうと必死だったよ。『やった、今だ』って。
とにかく、何だかんだで僕らが泊まっていたロイヤル・コート・ホテルまで戻って、それからジャーナリストのクリス・ハッチンズのキングス・ロードのアパートに行った。すごく文化的な雰囲気でね。みんなで一緒にいたんだけど、何故かジェーンと一緒になったのは僕だった。僕が一番押しが強かったのか、それとも彼女が僕に惚れたのか、分からないけど。もしかしたら、『フル・セミリィ・ヒア・ウィンブル・ピンチド・ウォズ』って、唯一、暗記していたチョーサーの一節をさりげなく暗誦してみせたのが良かったのかな。うん、きっとそうだ!彼女なら意味も分かっていただろうし。ともかくも、僕が彼女を捕まえた。純粋に、とにかく彼女のボーイフレンドにしてもらおうと、それからの僕は涙ぐましい努力をしたよ」。
[Verse 1]には「just」が3回も出てきますね。
[Verse 1]
I've just seen a face
I can't forget the time or place where we just met
She's just the girl for me
And I want all the world to see we've met
僕は少し前にその顔を見たことがあった
僕らがまさに出会った時間と場所を 僕は忘れることができない
彼女は僕にふさわしい女の子なんだ
だから僕が今までに会った世界中のみんな わかって欲しい
「just」を理解するのは大変です。
[Chorus]
Falling, yes I am falling
And she keeps calling me back again
落ちていく そう 僕は落ちていく
そして 彼女は 僕に戻るようずっと呼び続ける
「Falling」は、[Verse 2]の「I'll dream of her tonight」から繋がっていて、
「fall asleep」(眠りに落ちる)と「fall in love」(恋に落ちる)をかけていると思いました。
「And she keeps calling me back again」
(そして 彼女は 僕に戻るようずっと呼び続ける)は、
夢を見ながら眠りに落ちているポールを、ジェーンが「朝よ!起きて」と、現実の世界に戻るようにポールを起こしているイメージをしました。
[Verse 3]
I have never known the like of this
I've been alone and I have missed thingsAnd kept out of sight
For other girls were never quite like this
このようなことを 僕は今まで知らなかった
僕はずっと独りでいたのに 色々な事を見逃していた
人目に触れないようにしていた
他の女の子たちは まったくこんなじゃなかったから
「こんな世界があったなんて今まで知らなかった。僕はジョンと違いずっと独り身なのに色々なこと経験しないできてしまった。ビートルズになってからはオープンに出かけられず、人目に触れないようしてきた。今までの女の子たちは、こんなじゃなかったから」と言っていると思いました。
ジェーンと出会ったことで、ポールの視野が広がりました。
ピーター・ブラウン、スティーヴン・ゲインズ著「ビートルズ ラヴ・ユー・メイク」 小林宏明訳 152ページ
ポールがはじめからこの申し分ない恋愛を成就させようとしていたことは、誰の目にも明らかだった。アッシャー家は、リヴァプールで彼が知っているどの家族ともまったくちがっていた。ポールは、ディナー・テーブルを囲む開放的でしばしばエキサイティングな家族団欒に招かれ、一夜をアッシャー家の人たちとお喋りしながら過すこともまれではなかった。ありがたいことに、ドクタ・アッシャーはみごとな話し上手だったから、ポールは彼といっしょに過せる日を楽しみに待つようになった。はじめは一家の人たちに対して少し畏れ(おそれ)を感じていたのだが、やがて生まれてはじめて、読書をして知識をふやそうという気にもなった。ジェーンはどんな本を読んだらいいか彼におしえ、バレーや演劇の券を彼に与えた。ポールは楽しく幸せそうで、あらゆることをスポンジのごとく吸収し、ジェーンとの新しい人生を歩んでいた。
「ジョナサン・ミラーのような口のきき方はしたくないけど」と、ボールは《イブニング・スタイ ダード》紙のインタヴューに答えて語っている。「ぼくはあらゆることをつめこもうとしているんだ、他人がぼくの知らないことを知っているのがなんとなくしゃくなのさ。 だからなんでもかんでも体につめこんでやる。いままで知るのを怠ってきたことすべてをね。みんなは人に感銘を与えることを喋ったり絵に描いたり文字に書いたり音楽につくりかえたりしている。だからぼくだって......」
彼は会話のなかで詩を引用したりするようになった。しばしばまちがって利用することもあったが、誰もあえてそれを正そうとはしなかった。彼は恋をしている者であることを、みんな知っていたからだった。
ポールとジェーンのロマンスは、ふたりがニール・サイモンの『ネヴァ・トゥ・レイト』を観終わってプリンス・オブ・ウェールズ劇場を出てきたとき、あるカメラマンに写真を撮られてマスコミにすっぱぬかれた。それから五年間、ふたりのまわりにはいつも、「彼らは結婚するのか ?」という疑問がつきまとった。 ほとんどいく先々で、その質問が浴びせられた。…続き省略
バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 165ページ
ポールはタイム誌が特集した"スウィンギング・ロンドン"そのものだった。それはドラッグやヒッピーからさらに一昔前の時代 ―― 夜中まで賑わう初日の劇場、ドアマン、赤い絨毯、カクテル・パーティ、ハリウッド・スターのスマイル、イースト・エンドか地方出身の生意気な労働者階級の若者が貴族の娘とワインや食事やベッドを共にして、常に明るい笑い声や話し声が聞こえる中をモーター式のカメラが六〇年代のサウンドトラックよろしくハイピッチで回っている世界だ。
ポールとジェーンはお洒落なカップルだった。当時は"トレンディ"と呼ばれ、みんなが彼らの知り合いになりたがった。お洒落なロンドンの扉は、二人に開かれていた。オープニング、初日、ディナー・パーティの招待状がウィンポ ール・ストリートの郵便受けに山のように届けられた。イコンとなった彼らの姿は新聞の写真で目にするのが当たり前となり、いざ実物の二人を目にすると、人々はショックを受けた。背の高いポールはジェーンより頭一つ大きかったし、 ジェーンの豊かな赤い髪も、当時のモノクロ写真ではよく分からなかった。今でもサンディエゴで発行されている『マ イ・スウィート・レディ・ジェーン』というジェーンのミニコミ誌は、三十年前にポールと付き合っていた頃の彼女の優美なイメージを未だ守り続けている。
バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 169ページ
ボール「よく出かけたよ。田舎にジェーンの知り合いがいたからね。週末に田舎に出かけるなんて、上流っぽいだろ。 彼女の知り合いは素敵な人たちだった。ロンドン近郊の田舎に一泊するんだ。ベッド脇に本を置いている人種に初めて会ったよ。彼らの読んでいる本にも、かなり感心したな。こちらもある程度、知的であることを前提に話してくれるの が嬉しかった。ああいう人たちは、相手を見下したりしないんだよ。持ってい た豪邸まで車で出かけたり、スコットランドに行って地元の獣医と近所の地主と一緒に夜遅くまでウィスキーを飲んだりしたよ。ハイランドの楽しい話をたくさん聞かせてくれた。僕ら二人が彼らとは全然別の世界に住んでいることにびっくりしていたけど、僕とジェーンも全然違う世界の人間だったんだ。
ウェストミンスターのグレイト・スミス・ストリートにも、ジェーンの年老いた伯母さんが住んでいた。小さなミニチュアみたいな屋敷の中を初めて目撃出来て、面白かったな。昔の自由土地所有者の家だから、ベルを鳴らしてメイドを呼ぶんだよ。するとメイドが古い銀食器にお茶を入れてくれる。本物のイングリッシュ・ティーだよ。ハーディの小説の世界さ。本で読んだ世界を現実に見るなんて、感激だった。イギリスの上品な過去の姿が、そのまま残っていたんだ。かなり年配の婦人だったけど、二人でよく訪ねて行ったな。年配の人と付き合うのは平気なんだ。お年寄りが若者相手に面白がってくれるのが楽しくてさ。『昔はどうだったんですか?』と話を聞いたり、僕が最近の新しいことを教えてあげて、『へえ、そうなのかい?』と喜んでもらったり、楽しい午後のお出かけだったな。二人で結構、いろんなとこ ろへ自由に出かけていたよ。でも、本格的な休暇となると、かなり難しくなっていたね。―― 続き略 ――
ジェーンに出会い今まで知らなかった世界を経験したことが、[Verse 3]の歌詞になったのだと思いました