"She's a Woman" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"She's A Woman" 

Writers : credited Lennon-McCartney (by Paul McCartney)

Artist :  The Beatles

Recorded :Thursday,1964/10/08, EMI Studios

Released : 

singleB Friday,1964/11/23(US)A-side "I Feel Fine" 

singleB Tuesday,1964 /11/27(UK)A-side "I Feel Fine"

singleB Tuesday,1965 /01/05(JP)A-side "I Feel Fine"

1977/05/07(UK)「The Beatles at the Hollywood Bowl」1965年8月30日録音

1988/03/07 「Past Masters Vol.1」

1994/11/30 「The Beatles Live at BBC」Disc2

1996/03/18(UK) 1996/03/19(US)「The Beatles Anthology 2」日本のライブ

2016/09/09 「Live at the Hollywood Bowl」[Remastered] 1965年8月30日録音  

 

    <歌詞和訳>"She's A Woman" 邦題 "シーズ・ア・ウーマン"                         彼女は そういう女さ

[Verse 1]

My love don't give me presents
I know that she's no peasant
Only ever has to give me 

Love forever and forever
My love don't give me presents

Turn me on when I get lonely
People tell me that she's only foolin'
I know she isn't

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    決して彼女は無骨物ではないと僕はわかっている

    常に僕にくれなきゃいけないのは

    永遠に続く愛だけさ

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    僕が心細くなる時はいつも僕を目覚めさせる

    彼女はもて遊んでいるだけだと 世間の人は僕に言うけれど

    僕はわかっている 彼女はそんな人ではない

 

[Verse 2]

She don't give boys the eye

She hates to see me cry
She is happy just to hear me
Say that I will never leave her
She don't give boys the eye

She will never make me jealous
Gives me all her time as well as lovin'
Don't ask me why

    彼女は男に色目は使わない

    彼女は泣く姿を僕に見られたくない

    彼女は聞くだけで幸せになる

    絶対に君を離さないよと僕が言うのを

    彼女は男に色目は使わない

    彼女は絶対 僕にやきもちを妬かせないだろう

    愛情はもちろん時間も全部 僕にくれる

    どうしてなんて僕に聞くなよ

 

[Bridge]

She's a woman who understands
She's a woman who loves her man

    彼女は できた女だ

    彼女は 自分の男を大事にする女だ

    

[Repeat Verse 1]

My love don't give me presents
I know that she's no peasant
Only ever has to give me 

Love forever and forever
My love don't give me presents

Turn me on when I get lonely
People tell me that she's only foolin'
I know she isn't

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    決して彼女は無骨物ではないと僕はわかっている

    常に僕にくれなきゃいけないのは

    永遠に続く愛だけさ

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    僕が心細くなる時はいつも僕を目覚めさせる

    彼女はもて遊んでいるだけだと 世間の人は僕に言うけれど

    僕はわかっている 彼女はそんな人ではない

 

[Repeat Bridge]

She's a woman who understands
She's a woman who loves her man

    彼女は できた女だ

    彼女は 自分の男を大事にする女だ

 

[Repeat Verse 1]

My love don't give me presents
I know that she's no peasant
Only ever has to give me 

Love forever and forever
My love don't give me presents

Turn me on when I get lonely
People tell me that she's only foolin'
I know she isn't

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    決して彼女は無骨物ではないと僕はわかっている

    常に僕にくれなきゃいけないのは

    永遠に続く愛だけさ

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    僕が心細くなる時はいつも僕を目覚めさせる

    彼女はもて遊んでいるだけだと 世間の人は僕に言うけれど

    僕はわかっている 彼女はそんな人ではない

 

[Outro]

She's a woman

She's a woman

    彼女は そういう女さ

    彼女は そういう女さ

 

 

情報提供元(著作権者)Weblio

参考辞書 英辞郎

(引用できない英辞郎を使って訳した場合は、その単語や慣用句を太字斜体にしてあります)

love : 可算名詞 (通例男から見た)恋人

give someone a present

peasant : (昔の、または開発途上国などの)小作人、小作農、小百姓、いなか者、無骨者

情報提供元 コトバンク ぶこつ‐もの【無骨者・武骨者】

   〘名〙 無骨な者。 礼儀・作法を知らない者。 洗練されていない人。

only :  唯一の、ただ…だけの、無比の、最適の、たった一人の

ever : かつて、いつか、これまでに、かつて(…することがない)、決して(…ない)、いずれ、これまで、今まで、いつも、常に

have to : ねばならない;ねばなりません

forever : 永久に、絶えず、常に
turn someone on :

turn on栓をひねって出す、興奮させる、性的に刺激する、麻薬で快感を起こさせる

turn on : 日本語WordNet(英和)での「turn on」の意味 煽動させる、興奮させる、または目覚めさせる

when : …の時はいつも.

get : 〔+補語〕[形容詞を補語にして] 〈…に〉なる.

lonely : 孤独な、ひとりぼっちの、(孤独のために)寂しい、心細い、人里離れた
people : [無冠詞で単独に用いて] (漠然と)(世間の)人々.

fool : 〔(+副)+with+(代)名詞〕《口語》〔…を〕もてあそぶ,いじくる 〈about,around〉.
give the eye : 秋波を送る、〈異性に〉・色目を使う

will : …だろう、…でしょう、…するつもりである、…しようと思う、…するつもりですか、…してくれませんか、…しませんか、…してくださる、(…しようと)欲する、(あくまでも)…しようとする

never

 

jealous : しっと深い、やきもちを焼く、(…を)ねたんで、しっとして、(疑い深いまでに)油断のない、守るにきゅうきゅうとして、取られまいと用心して

make someone jealous :

as well as : …と同じようにうまく、…はもちろん、…も…も

loving : 愛情のある、愛のこもった、愛情を表わした、(…を)愛する
ask : 尋ねる、質問する、する、(…を)尋ねる、依頼する、求める、請う、頼む、(人に)頼む、招待する

ask :

understand : 理解する、意味を知る、(…が)わかる、言うことを理解する、通じている、明るい、知っている、気持ちがわかる、わかる、聞いて知っている

love : 〈人などを〉愛する,かわいがる,大事にする; 恋する,ほれ(てい)る

 

 

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登場人物は「I」と「you」です。

「I」はポール。「you」は、ジェーン・アッシャー。

ポールがジョンに「何でジェーンが好きなの?ジェーンのどこがいいの?」

と聞かれたと妄想して訳しました。

 

[Verse 1]

My love don't give me presents
I know that she's no peasant
Only ever has to give me 

Love forever and forever
My love don't give me presents

Turn me on when I get lonely
People tell me that she's only foolin'
I know she isn't

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    決して彼女は無骨物ではないと僕はわかっている

    常に僕にくれなきゃいけないのは

    永遠に続く愛だけさ

    僕の恋人は僕にプレゼントをしない

    僕が心細くなる時はいつも僕を目覚めさせる

    彼女はもて遊んでいるだけだと 世間の人は僕に言うけれど

    僕はわかっている 彼女はそんな人ではない

 

 

I know that she's no peasant」は以下のサイトを参考にさせていただきました。ありがとうございます。

補語になる名詞の否定
no が be動詞の補語として働く「名詞」または「形容詞 + 名詞」の前に置かれると、「決して~でない」という強い否定を表します。

(6) He is no fool.
彼は決して愚かではない(むしろ聡明だ)。
(7) This is no easy task.
これは決して簡単な仕事ではない(むしろ難しい仕事だ)。
この用法の no には、単なる否定だけでなく、むしろ逆の意味を強調する働きがあります。

 

ぶこつ‐もの【無骨者・武骨者】情報提供元 コトバンク

〘名〙 無骨な者。 礼儀・作法を知らない者。 洗練されていない人。

参考にさせていただき「be動詞+no+名詞」「決して~でない」を使って

she's no peasant」を「彼女は決して無骨ものではない」と訳しました。

「僕はわかっている 決して彼女は無骨物でない事を。むしろ彼女は礼儀正しい。」と、

むしろ礼儀正しいとポールは歌っているんですね。

 

 

Turn me on when I get lonely」の「Turn me on」の訳に迷いました。

ジョン・レノン&オノ・ヨーコ プレイボーイ・インタヴュー1980完全版

デヴィッド・シェフ著 山川真理訳 304ページに

ジョン: ポールの曲だが、歌詞はぼくもいくらか貢献しているはずだ。ぼくらは歌詞の中に 「ぼくを刺激してくれる」という言葉を入れた。「ターン・ミー・オン」と口にしただけで、とても興奮した。マリファナとか、そういうものについて使う表現だったからね。 

とあります。山川真理さんは「ぼくを刺激してくれる」と訳していますね。

 

「マリファナ」と 「プレゼントはくれないけど、僕が心細くなる時恋人がしてくれる事」。

その二つに共通する『turn me on』の意味を考えました。難しいー!

 

Weblio辞書に「turn」の覚え方として「(まわして)向き・状態を変える」とあり、

「turn on」の意味は以下でした。

turn on栓をひねって出す、興奮させる、性的に刺激する、麻薬で快感を起こさせる

そのWeblio辞書の「turn on」の下の方に、日本語WordNet(英和)での「turn on」の意味が載っているのですが、

その中に「 煽動させる、興奮させる、または目覚めさせる」と言う意味がありました。

最初は、やる気スイッチのイメージで「スイッチを入れる」で訳していましたが、最終的に「目覚めさせる」にしました。

Turn me on when I get lonely」(僕が心細くなる時はいつも僕を目覚めさせる)

 

ビートルズは、1964年8月18日に「25日間にわたるアメリカ・カナダツアー」に出かけました。

ビートルズが初めてマリファナを知ったのはそのアメリカツアーの8月28日でした。

ヘリコプターで会場入りしたニューヨーク、クィーンズの「フォレスト・ヒルズ・テニス・スタジアム」でのライブの日です。一時間弱のコンサートを終えデルモニコ・ホテルに戻っても、外へ出かけていくことは不可能だったので、ビートルズはボブ・ディランを呼んでもらいました。

バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 261ページ 
 ホテルから出て行くことは不可能だったので、ビートルズはニューヨーク・ポストの記者、アル・アロノウィッツに頼んでボブ・ディランにホテルまで出向いてもらうことにした。ポール「僕らはディランの大ファンだった。 僕はファーストの頃から大好きで、リヴァプールでアルバムを買っていたよ。ジョンは彼の音楽にとても影響を受けていた。悲しみはぶっとばせ(アルバム「Help!!」の3曲目"You've Got to Hide Your Love Away"です)。 はまさにディランの影響を受けた曲だ」。
 ディランはウッドストックからローディーの青いフォードのステーションワゴンに乗って、途中、ニュージャージ ーのパークレイ・ヒルズでアロノウィッツを拾ってやって来た。五〇年代後半からビート世代のサークルに入っていたアロウィッツは、その前年、ディランにマリファナを教えていた。ホテルのロビーに到着した二人は、警官隊に囲まれて、その後マル・エヴァンスに守られながらラウンジに案内された。ブライアンが礼儀正しいホスト振りで「お飲み物は何がお望みか」と尋ねたところ、ディランは「安ワイン」と答えた。残念ながらビートルズの夕食に用意されたワ インは高級フランス・ワインばかりだったので、マルはディランのためにわざわざ安ワインを買いに出かけた。当時、イギリスのロック・バンドが睡眠時間も惜しんで活動するために必需品としていたドリナミルの錠剤をディランは断って、代わりにマリファナを彼らに勧めた。

9月21日にロンドンに戻り、10月8日に"She's a Woman" のレコーディングです。

アメリカツアー中に体験した「turn on」という言葉を早速に歌詞に入れてくるジョンとポール。いたずらっ子のようですね。

でも、ポールは言っています。

264ページ「ただし、誰かにアドヴァイスを求められたら、手を出すなと言うよ」

 

 

[Verse 2]

She don't give boys the eye

She hates to see me cry
She is happy just to hear me
Say that I will never leave her
She don't give boys the eye

She will never make me jealous
Gives me all her time as well as lovin'
Don't ask me why

    彼女は男に色目は使わない

    彼女は泣く姿を僕に見られたくない

    彼女は聞くだけで幸せになる

    絶対に君を離さないよと僕が言うのを

    彼女は男に色目は使わない

    彼女は絶対 僕にやきもちを妬かせないだろう

    愛情はもちろんだけど 彼女の全ての時間も 僕にくれる

    どうしてなんて僕に聞くなよ

 

 

She don't」は、以下のサイトを見ると、カッコいい話し方だそうです。

 

「間違った文法」がなぜカッコいいのか

実はshe/he/itが主語のときにdon’tを使うのは、若者言葉であると 同時に アフリカ系アメリカ人の話し方でもあります(もちろん全員がそう話すわけではありません、そういう人が一定数いる、という意味です)。
rock musicは黒人労働歌やbluesから生まれたという経緯もあり、そういう人たちの言葉遣いを「カッコいい」として respect し、まねをする傾向があります。発音の仕方や言葉の選び方、文法などをまねるのです。
ー 略ー
また歌の中では、ただただ単純にその方がメロディーに乗りやすいから、という理由も考えられます。

との事でした。

本当の文法だったら「She doesn't」なのに「She don't」になっているのは「カッコいい」のですね音符キラキラ

 

2021年発売(日本は2022年)の、ポールの「THE LYRICS 」で、ポールが教えてくれた事を一部要約すると、「リズム&ブルースが好きで、初期にはブラックミュージックを愛した。良く聴いていた曲を3曲あげ、それらを手本に"She's a Woman"を作った。」とありました。

その3曲はレイ・チャールズの"I Got a Woman"。リトル・リチャードの"Long Tall Sally" "Good Golly, Miss Molly" でした。

 

 

[Bridge]

She's a woman who understands
She's a woman who loves her man

    彼女は できた女だ

    彼女は 自分の男を大事にする女だ

 

She's a woman who understands」は

「彼女は理解がある女だ」を意訳して「できた女だ」にしました。