"I Don't Want To Spoil The Party" | タコさんの庭

タコさんの庭

ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"I Don't Want To Spoil The Party" 

Writers : credited Lennon-McCartney (by John Lennon )

Artist :  The Beatles

Recorded :Tuesday,1964/09/29, EMI Studios

Released :  

Friday1964/12/04(UK)「Beatles for Sale」B面5曲目

singleB Monday,1965/02/15(US)B-side "Eight Days A Week"

Monday1965/06/14(US)「Beatles VI」 A面5曲目

2009/09/09 「Beatles for Sale」[Remastered]

 

<歌詞和訳>"I Don't Want To Spoil The Party" 邦題 "パーティーはそのままに" 

       パーティーを台無しにしたくない

[Verse 1]

I don't want to spoil the party so I'll go
I would hate my disappointment to show
There's nothing for me here
So I will disappear
if she turns up while I'm gone, please let me know

    僕はパーティーを台無しにしたくない だから行くね

    どうしてもへこんでいる自分を見せたくないんだ

    ここには 僕にとって何もない

    だから僕は抜け出そうと思う

    僕がいない間に彼女が現れたら お願いだ知らせてくれ

 

[Verse 2]

I've had a drink or two and I don't care
There's no fun in what I do if she's not there
I wonder what went wrong
I've waited far too long
I think I'll take a walk and look for her

    すでに1~2杯飲んだし 僕にはどうでもいい

    彼女がここにいないなら 何をしても僕はつまらない

    行き違うなんて なんでだろう

    あまりにも長い時間を 僕は待った

    散歩しながら彼女を探そうと思う    

 

[Bridge]

Though tonight she's made me sad
I still love her
If I find her I'll be glad
I still love her

    今夜 彼女は僕を悲しませたけど

    僕はそれでも彼女が好きだよ

    もし彼女を見つけ出せれば僕は嬉しくなるさ

    僕は今までどおり彼女が好きだよ

 

[Repet Verse 1]

I don't want to spoil the party so I'll go
I would hate my disappointment to show
There's nothing for me here
So I will disappear
If she turns up while I'm gone, please let me know

    僕はパーティーを台無しにしたくない だから行くね

    どうしてもへこんでいる自分を見せたくないんだ

    ここには 僕にとって何もない

    だから僕は抜け出そうと思う

    僕がいない間に彼女が現れたら お願いだ知らせてくれ

 

[Instrumental Bridge]

[Repet Bridge]

Though tonight she's made me sad
I still love her
If I find her I'll be glad
I still love her

    今夜 彼女は僕を悲しませたけど

    僕はそれでも彼女が好きだよ

    もし彼女を見つけ出せれば僕は嬉しくなるさ

    僕は今までどおり彼女が好きだよ

 

[Repet Verse 2]

So I had a drink or two and I don't care
There's no fun in what I do if she's not there
I wonder what went wrong
I've waited far too long
I think I'll take a walk and look for her

    すでに1~2杯飲んだし 僕にはどうでもいい

    彼女がここにいないなら 何をしても僕はつまらない

    行き違うなんて なんでだろう

    あまりにも長い時間を 僕は待った

    散歩しながら彼女を探そうと思う

 

 

情報提供元(著作権者)Weblio

参考辞書 英辞郎

(引用できない英辞郎を使って訳した場合は、その単語,慣用句,例文を太字斜体にしてあります)

spoil (…を)役に立たなくする、台なしにする、腐らせる、そぐ、性格をだめにする、過度に甘やかす、大サービスする、満足できなくする

so [接続詞的に; and so として] それゆえ,だから,それで.
would …であろう、…しよう、(どうしても)…しようとした、常習的に…する、いつも…する、…したものだった、よく…した、…だったろう、…する能力があった、…することができた

would [意志未来を表わして] …しよう.

hate (…を)憎む、ひどく嫌う、嫌悪する、嫌う、(…が)いやである、(…に)もらいたくない、残念に思う

hate to 

disappointment Eゲイト英和辞典での意味 失望,落胆,期待外れ
  例文 When he heard the bad news, his disappointment was very great.
    その悪い知らせを聞いたとき彼の失望はとても大きかった

show 見せる、示す、(…が)見せる、(…を)見えるようにする、(…を)現わす、目立たせる、出席する、現われる、(共進会などに)出品する、展示する
There's nothing 何もない

disappear 見えなくなる、姿を消す、(消えて)なくなる、消滅する、失踪(しつそう)する

turn up Eゲイト英和辞典での「turn」の意味 ((turn up))現れる;起こる

while …する間、…するうち、…と同時に、…する限り、…とは言え、…としても、ところが一方、しかるに、同時に

while I'm gone 例文 Please don't tweet while I'm gone.
             私のいない間にツイートしないで下さい。

please let me know お声かけください、お知らせ下さい;どうぞ、教えてください、声をかけてください、知らせて下さい;知らせてください

care [通例否定・疑問・条件文で] 心配する,気にかける; 関心をもつ,かまう.

I don't care 私は気にしない;私は構わない、かまわない;しらない、構わないよ      例文 I don't care どうでもいいよ

fun 戯れ、ふざけ、楽しみ、慰み、おもしろさ、おもしろいこと

no fun 

There's no fun 例文 There is no fun if it's half-baked.

             中途半端じゃつまらない

in : [行為・活動・従事を表わして] …して,…に従事して.

I wonder なんだろう;そうかな、どうだろう

go wrong 道を誤る、違う道を行く、正道を踏みはずす、身を誤る、堕落する、狂う、不機嫌になる、腐る、失敗する

go wrong 

far too (形容詞を伴って)あまりにも...

far (比較なし) [程度に関して] はるかに,大いに.

          例文 It's far too cold to play tennis. 

      テニスをするにはあまりにも寒すぎる.

take a walk 散歩する

look for …を探す、…を得ようと求める、を招くことになりそうである、…を期待する、待ち受ける

though …だけれども、…にもかかわらず、もっとも…であるが、たとえ…でも、よし…にせよ

sad 悲しい、悲しそうな、(…に)悲しくて、悲しんで、(人を)悲しませる、悲しむべき、哀れな、(嘆かわしいほど)ひどい、けしからぬ、話にならない
still 

①まだ,今までどおり 《★【類語】 still は前の動作や状態がその時なお続いている場合に用いる; yet は動作や状態がもう終わったか,まだ終わらないかをいう場合に用いる》.
それでも(やはり), なお.
find (努力して)見つけ出す、(探して)見つけ出す、捜し出す、見つけてやる、探してやる、見つけ出す、発見する、骨折って進む、たどり着く、(研究・調査・計算などをして)発見する

glad うれしくて、喜ばしくて、(…を)喜んで、うれしく思って、喜んでして、うれしそうな、晴れやかな、喜びを与える、喜ばしい、めでたい

 

 

????

ビートルズは "I'm A Loser" "Mister Moonlight" をレコーディングしたあと、

8月18日に25日間のアメリカ・カナダツアーに出かけました。

帰国して"I Don't Want To Spoil The Party" をレコーディングしました。

「I」は「ジョン」。「she」は、アメリカツアー中に会った女性だと妄想し訳しました。

 

[Verse 2]

I've had a drink or two and I don't care
There's no fun in what I do if she's not there
I wonder what went wrong
I've waited far too long
I think I'll take a walk and look for her

    すでに1~2杯飲んだし 僕にはどうでもいい

    彼女がここにいないなら 何をしても僕はつまらない

    行き違うなんて なんでだろう

    あまりにも長い時間を 僕は待った

    散歩しながら彼女を探そうと思う

 

I don't care」の訳には以下のサイトを参考に、「僕にはどうでもいい」と訳しました。

careは「心配・苦労」「注意・配慮」の他に「気にする・関心がある・構う」という意味を持ちます。I don’t care.の場合、「気にする・関心がある・構う」に注目します。

I don’t care.と否定文なので、この意味は直訳で「気にしません・関心がありません」となります。
A: Can I talk to you about her?
B: No thank you, I don’t care or wish to talk about her.
A: 彼女について話してもいい?
B: いや、どうでもいい。

さて、この会話をみていかがですか?直訳の”気にしません・関心がありません”と比べ、ずいぶん不穏な雰囲気でBさんがやけくそになっている感じがあります話しをするのでもしないのでも、自分にとって興味ないと言っているのです。興味がないと言うわりには、少し攻撃的な印象も。

このイメージこそ、I don’t care.であり、I don’t care!!と”!!”としてもよいくらいです。きっと、Bさんと彼女との関係で何かがあったことが予想されます。

 

「I don’t mind」と「I don’t care」の使い方をしっかりと分かったところで、この2つのフレーズが持つ意味合いの違いをまとめていきます。
I don’t mind
いいですよ / どうぞ

I don’t care
どうでもいい / 何でもいい

改めて並べてみると、フレーズによってだいぶトーンが違うことを感じるのではないでしょうか?その感覚こそが当たりで、I don’t mindとI don’t careにはその意味合いに大きな違いがあるのです。

とありました。「I don’t mind」と「I don’t care」の違いを学べました。

「I don’t care」はやけくそになっている感じがあるんですね。

 

ジョンが「僕にはパーティーなんてどうでもいいんだ」とやけくそになっているのが妄想できました??

 

 

There's no fun in what I do if she's not there」

(彼女がここにいないなら 何をしても僕はつまらない) の

no fun」は、以下のYAHOO!知恵袋を参考にしました。

この場合 fun は形容詞で、
形容詞の前に no を付けると、
単なる否定ではなく、
全く逆の意味になってしまいます。
たとえば、no good は「よくない」ではなく「だめだ!」になります。
no fun も単に「おもしろくない」というより、
「くだらない!」「しょーもな!」「サイテー!」
ぐらいの意味になります。
状況に合わせて、適当な訳を考えてください。

なるほど、「no fun」は、「楽しくない」よりもはや「つまらない」なのですね。

「つまらない」と訳す方が、そのパーティーでのジョンの様子がリアルに伝わりますね爆  笑

 

 

"I Don't Want To Spoil The Party" 1964年のビートルズ

1月ロンドン、フィンズベリーパークにある『アストリア・シネマ』で、前年から続いているクリスマスショー。

1月14日、『オリンピア・シアター』での3週間にわたるコンサートのためパリに向かう。

2月に念願のアメリカ進出を果たす。

3月2日~4月24日 映画「A Hard Day's Night 」の撮影

6月4日からはデンマーク、オランダ、香港、オーストラリア、ニュージーランドを回るコンサート・ツアー。

休暇。

8月、"Baby's in Black" "I'm A Loser" "Mister Moonlight" をレコーディング。リリースされませんでしたがカバー曲 "Leave My Kitten Alone" も歌っています。「アンソロジー1」で聞けます。

8月18日からは25日間のアメリカ・カナダツアー。アメリカは2回目。

9月21日 イギリス ロンドンに帰国

9月29日に "I Don't Want To Spoil The Party"を含む数曲をレコーディング。

 

 

アメリカツアー中、ビートルズは

ライブの合間にはパーティーに呼ばれたり、来客があったり、有名な人達と交流しています。

 

「完全版 ビートルズ全曲歌詞集」と「ビートルズ・ダイアリー」のふたつの本で、日程のくいちがいはありますが、俳優バート・ランカスターの家でのパーティー。

その前日?前々日?には、ハリウッド・ボウルでライヴを行ったあと、俳優レジナルド・オーウェンが所有する邸宅でのパーティーの事が書いてありました。

ジョンはジョーン・バエズさんと長々と話し込んだそうです。

 

「ビートルズ・ダイアリー」 バリー・マイルズ 著 松尾康治 訳 139ページ

8月23日(一部)

 ザ・ハリウッド・ボウル、ハリウッド、カルフォルニア

 ビートルズはベル・エアのブラウン・キャニオン、356セント・ピエール・ロードのレント・ハウスの泊まった。

 

8月24日(一部)

 ジョンはデレク・テイラーとニール・アスピなると共に数時間のショッピングに出かけようしたが、すぐに見つかってホテルに戻ることを余儀なくされた。

 

8月25日
 ポールとジョージはバート・ランカスターの家にピーター・セラーズ主演 『暗闇でドッキリ』のプライベート試写を見に行った。リンゴが 『ジャック・ グッド・テレビ・ショー』を見ていると、 ジェイン・マンスフィールドが玄関に現れ(ポールは以前から彼女に会いたいと言っていた)、 ジョンが挨拶をすると彼女は指で彼の髪の毛をたぐりながら言った。 「これって本物?」
 その晩ジョンとジェインはウイスキー・ア・ゴー・ゴーに出かけ、そこでジョージも参加した。ジョージはカメラマンたちに放っておいてくれと頼み、それを拒絶したひとりに水をかけた。
 ジョージ : 「ぼくは手に持っていた氷水をかけることで、彼に洗礼を施してやったんだ」
 誰も見ていない所でジェインはジョンの膝に手をかけて彼をおびえせた。

 

「完全版 ビートルズ全曲歌詞集」

スティーヴ・ターナー 著 富岡まさ江 訳 藤本国彦 日本語版監修

"I Don't Want To Spoil The Party"  の欄

「パーティーはそのままに」はロサンゼルスで書かれたという証拠がある。当時の新聞記事などから、ジョンが8月24日に俳優バート・ランカスターのパーティに招待されたが「ホテルに戻って曲を書かなければならない」と断ったことがわかっているのだ。 ほかの3人はパーティに出席している。どうりで、パーティを台無しにする男を主人公に曲を書いたというわけだ。
 ロサンゼルスで過ごした2日間は、ビートルズにとってストレスの多い日々だった。 前日の午前3時55分にバンクーバーから到着し、イギリスの俳優レジナルド・オーウェンが所有するサン・ピエール・ロードの邸宅に向かっている。 1日目は200以上のメディアの取材を受け、夜はハリウッド・ボウルでライヴを行った。 その後、邸宅に戻ってパーティを開き、ジョンはジョーン・バエズと長々と話し込んだという。
 翌日、ビートルズは血友病基金のチャリティガーデンパーティに出席して、1時間握手をしっぱなしだった。大人は子ども連れの場合のみ入場できるという決まりだ。ジョンはこうしたイベントに出席するのを嫌っていた。陽気なビートルズという役回りを演じなければならないからだ。この経験をもとに、ジョンは楽しいふりをすることができない男の曲を書こうと思ったのかもしれない。後年、彼はこの曲について「とても個人的な曲」だと語った。

 

ここからは妄想です。

ジョンは8月23日のパーティーでジョーン・バエズさんと意気投合しました。次に予定している俳優バート・ランカスターのパーティーに彼女を誘いました。でも彼女は来ませんでした。

ジョンは、「この場を抜けるよ」と伝え、広大な庭を散歩しながら彼女を探しました。結局彼女は見つからず、ジョンはホテルに戻り "I Don't Want To Spoil The Party" という曲を作りました。以上、「she」は「ジョーン・バエズ」さんではないか?という妄想でしたアセアセ

ジョーン・バエズさん素敵な方ですね。今もご健在です。

 

 

 

ジョージは、1964年8月のアメリカツアーの時からすでに、ビートルズがツアーライブを嫌い始めていたと、言っていたそうです。

ハンター・ディヴィス著「増補完全版 ビートルズ 下」 小笠原豊樹・中田耕治訳 75ページ 

 ジョージの語るところでは、一九六四年八月の最初の大々的なアメリカ公演のときから、早くもみんなが旅公演を嫌い始めたのだった。公演の期間を短縮しても、彼らにとってはもはや楽しくなかった。
「ちょうど一つのサイクルの終りのようなものだった。ハンブルクでは八時間ぶっ通しで演奏しても演奏が好きで好きでたまらなかったし、お互いに気心が分ってきたし、何ができるかということも分ってきた。あの頃は本当にブッ飛んでいて、とんでもないことばかりやっていた。
「リヴァプールに戻ってから時間的にはずっと短い演奏になったけれど、それでも楽しかった。ぼくたちも聴衆の一部だった。そういう人たちと一緒に生きていたんだ。演奏のリハーサルなんか一度もやらなかった。あとになればなるほど芸をますます磨かなければならなくなったが、キャヴァン当時は天衣無縫だった。なんでも自然に飛び出してくるんだ、冗談がぽんぽん飛び出す、笑いも自然でね。とても親密だった。
「それから旅公演に出ることになって、最初はすばらしかった。短い時間の演奏でさえ芸は磨かれて、新しい歌が生れてくる下地になった。しかし、楽しみはそこで終ってしまった。ぼくたちは型にはめられたまま世界中をまわったんだ。毎日毎日、お客さんは違うのに、同じことをやった。もう満足がなくなってしまった。だれも聴いてくれやしない。ただ、とてつもなくデカいショウというだけなんだ。ぼくたちは毎日毎日、それまでに身につけた屑をやって見せて、音楽家としては最低になってきた。もう、どこにも満ち足りたものがなくなった」

 

毎日毎日、お客さんは違うのに、同じことをやった。」とあるので、それ以前のビートルズはその時のお客さんによって、色々アレンジして演奏していたのでしょうね。

"Two of Us"のポールの手書きの歌詞の最後に「A quarrymen original」と書いてあります。

即興的なアドリブのことを、ビートルズは「A quarrymen original」と言っていたのではないか。

 

1964年ビートルズは自分の家を買い、家族にも家を買ってあげられるほど富と名声を得たのに、めざす音楽は満ち足りていなかったのですね。

ちょっと、"I Don't Want To Spoil The Party" から話がずれました。

すみませんアセアセ