"Not a Second Time"
Writers : credited Lennon-McCartney (by John Lennon and Paul McCartney )
Artist : The Beatles
Recorded : Wednesday 1963/09/11
Released : Friday,1963/11/22(UK) 「With the Beatles」B面6曲目
Monday,1964/01/20(US)「Meet The Beatles!」B面6曲目
2009/09/09 「With the Beatles」[Remastered] CD13曲目
<歌詞和訳>"Not a Second Time" 邦題 "ナット・ア・セカンド・タイム"
二度はやめて
[Verse 1]
You know you made me cry
I see no use in wond'rin' why
I cried for you
あなたは僕を泣かせていた事を知っているのかな
あなたのために僕が泣いたのは どうしてなのか
知りたがっても 仕方がないのはわかっている
[Verse 2]
And now you've changed your mind
I see no reason to change mine
My cryin' is through, oh.
そして今 あなたの考えは変わっていた
僕の考えが変わるための理由にならないのは わかっている
僕が泣くことは終わった Oh
[Chorus]
You're giving me the same old line
I'm wond'ring why
You hurt me then
You're back again
No, no no, not a second time
あなたは いつも同じように僕をだましている
僕はどうしてなのか知りたいと思っている
僕を傷つけたその後で
またあなたは戻ってくる
No, no no 二度はやめて
[Instrumental ‐ Piano solo by George Martin]
[Repeat Verse 1]
You know you made me cry
I see no use in wond'rin' why
I cried for you
あなたは僕を泣かせていた事を知っているのかな
あなたのために僕が泣いたのは どうしてなのか
知りたがっても 仕方がないのはわかっている
[Repeat Verse 2]
And now you've changed your mind
I see no reason to change mine
My cryin' is through, oh
そして今 あなたの考えは変わっていた
僕の考えが変わるための理由にならないのは わかっている
僕が泣くことは終わった Oh
[Repeat Chorus]
You're giving me the same old line
I'm wond'ring why
You hurt me then
You're back again
No, no no, not a second time
あなたは いつも同じように僕をだましている
僕はどうしてなのか知りたいと思っている
僕を傷つけたその後で
またあなたは戻ってくる
No, no no 二度はやめて
[Outro]
Not a second time
Not a second timeNo no no no no
Not a second time
二度はやめて
二度はやめて
No no no no no
二度はやめて
情報提供元(著作権者)Weblio、参考辞書 英辞郎、goo辞書
(引用して良いのはWeblioだけでした。引用できない英辞郎やgoo辞書を使って訳した場合は、その単語や慣用句を太字斜体にしてあります)
make : 〔+目+原形〕(強制的にも非強制的にも)〈…に〉〈…〉させる 《★【比較】 日本語で同じ「…させる」とあっても「許す」の意味を含む場合は make ではなく let を用いる》.
例文 I made him go. 彼を(無理に)行かせた
He was made to go. 彼は行かされた 《★【用法】 受動態の後では不定詞に to が用いられる》.cry : (大声で)叫ぶ、どなる、叫ぶ、(声をあげて)泣く、大声で泣く、泣く、(泣いて)(…を)欲しがる、鳴き叫ぶ、ほえる、遠ぼえする
no use : 不使用、無用な、役に立たない、無駄な
例文 There is no use in crying. 泣いたってしかたがない
wonder : 驚異、驚嘆、驚き、驚嘆すべきもの、(自然界などの)奇観、奇跡、驚くべきこと
wonder : 〔+wh. / +wh.+to do〕…かしら[かな](と思う,と好奇心をもつ,と知りたがる).
例文 I wonder what happened. 何が起こったのかな.
I wonder why he refused. どうして彼は断わったのかな.
why : (疑問副詞) なぜ、どうして、どういう理由で、なんのために、…との(理由)、…する理由
and now : そして今
change one's mind : 気を変える、心変わりする、気が変わる、心機一転する、翻意する、考え[職業、服装、話題]を変える、思い返す; 思い直す、思いとどまる
see : (視覚に映るの意で)見る、(…を)見る、(…が)見える、(…が)見る、参照せよ、見よ、よく見る、(…を)確かめる、調べる、確かめる
see : わかる,理解する.
through : …を通って、…を貫いて、を通り過ぎて、…から、を突き破って、の中でも、を見抜いて、を通過して、を離れて、じゅうを
through :
a(首尾よく)終わって,済んで.
例文 I'll be through in a few minutes. もう少しで終わります.
b〔…が〕終わって,〔…の〕用が済んで; 〔…との〕関係が切れて,〔…を〕やめて 〔with〕.
例文 When will you be through with your work? 仕事はいつ終わりますか.
c〈…し〉終えて 〈doing〉.例文 I'm nearly through talking to Mr. Smith.
スミスさんとの話はほとんど済みました.
same old : Weblio英和対訳辞書での「same old」の意味
〈いつもの〉・お決まりの
line : (細くて強い)綱、ひも、なわ、糸(など)、物干し綱、釣り糸、(測量手・大工などの)測線、線、(点と点とをつなぐ)線、(直)線
line : 電話線; 電話.
例文 on a direct line 直通電話で.
The lines are crossed. 電話が混線している.⇒hot line.
clear the line (待っているほかの人のために)通話を切る.Hold the line, please. [電話で]切らずに[そのまま]お待ちください.
The line is busy. 《主に米国で用いられる》 [電話で]お話し中です《★【比較】 《英》 The line is engaged.》
(ポールが歌う"You Won't See Me" にengaged 出てきます)
line : 〈可算名詞 《口語》 偽りの[大げさな]話.
例文 He gave [《主に英国で用いられる》 shot] me a line about what a success he was. 彼はどれほど出世したか私にほらをふいた.give someone a line
give A a line
hurt : けがをさせる、(…を)痛める、けがをする、損害を与える、(…を)害する、傷つける、害する、差し障る、不都合である
then : (過去または未来の)その時(は)、あの時に(は)、その時には、その時、それから、その後で、また今度は、次には、そのうえ、さらにまた
back : もとへ,もとの場所[状態]へ; 戻って,逆戻りして,戻して.
again : 再び、また、重ねて、元の所へ、さらにそれだけ、もう…だけ、さらに、そのうえに、また一方
not : …でない、…でなく、(…し)ない、…なくもなく、…とは限らない、必ずしも…でない
ジョンの母ジュリアは5人姉妹で、
(長女) メアリー・エリザベス(ミミ)
(次女) エリザベス(メイター)
(三女) アナ・ジョージア(ナニー)
(四女) ジュリア(ジュディと呼ばれることもあったそう)
(五女) ハリエット(ハリー)がいました。
ジョンの一族はあだ名をつけるのが好きで、あだ名で呼び合っていたそうです。
彼女達はお互いの家庭を出入りし、甥や姪には自分の子供のように接し、面倒をみたり叱ったりしてしたそうです。
(参考 「ジョン・レノン マイ・ブラザー」ジュリア・ベアード&ジェフリー・ジウリアーノ著 松井孝三訳)
ジョンは、長女のミミ叔母さんの家メンディップスで幼少期を過ごしましたが、親戚付き合いの中で母ジュリアとは時々顔を合わせていました。母ジュリアには内縁の夫との間に、二人の女の子がいました。ジョンの義理の妹です。ジュリア(母と同じ名前) とジャッキーです。
ジョンの義理妹 ジュリア・ベアード著の「ジョン・レノン マイ・ブラザー」の本に
私達は、こういう密接なつながりを持つ家族の中にいて、この上なく幸せだった。5人の姉妹と7人の子供が、一つの拡大された家族を形成していた。
と、書いてありました。
その本の中に、ナニー叔母さんの家の前で、ジョンが母ジュリアと映っている写真があります。1949年夏とあるので、ジョンが8歳の時だと思います。他にいとこ達5人が並んでいる写真もあり、ジョンは右端に座っています。そんな親戚付き合いのあるファミリーの中にジョンはいたのですね。
これ以降は妄想です。
想像すると…
ミミ叔母さんは家長として親戚家族の幸せを願い、定期的にファミリーの交流をもっていたけれど、ジョンにジュリアの居場所だけは教えなかったのだと思います。そして他の4人の姉妹も、その約束を守っていたのだと思います。
仲の良いファミリーの中にいても、ジョンはなぜ自分だけミミ叔母さんの家メンディップスで暮らし、母さんと一緒に暮らす事はできないの?という疑問があったと思います。
そんな幼少期のジョンを妄想して"Not a Second Time" を訳してみました。
[Verse 1]
You know you made me cry
I see no use in wond'rin' why
I cried for you
あなたは僕を泣かせていた事を知っているのかな
あなたのために僕が泣いたのは どうしてなのか
知りたがっても 仕方がないのはわかっている
妄想したことは…
ミミ叔母さんに預けたまま自分のことを迎えにきてくれなかった母ジュリアの事を思って、泣いている幼少期のジョンです
"It Won’t Be Long" の[Verse 2]でも、「I」は泣いていました。
[Verse 2] "It Won’t Be Long"
Ev'ry night the tears come down from my eyes
Ev'ry day I've done nothing but cry
夜ごと涙が 目からこぼれ落ちて
毎日 泣くだけ事だけをしていた
[Verse 2]
And now you've changed your mind
I see no reason to change mine
My cryin' is through, oh.
そして今 あなたの考えは変わっていた
僕の考えが変わるための理由にならないのは わかっている
僕が泣くことは終わった Oh
母ジュリアが、魅力的で快活な女性に変身してジョンのもとに再び現れた。ジョンはジュリアを受け入れる心境にはすぐにはならなかった。でも泣くことは終わった。と歌っていると妄想しました
[Chorus]
You're giving me the same old line
I'm wond'ring why
You hurt me then
You're back again
No, no no, not a second time
あなたは いつも同じように僕をだましている
僕はどうしてなのか知りたいと思っている
僕を傷つけたその後で
またあなたは戻ってくる
No, no no 二度はやめて
「You're giving me the same old line」(あなたは いつも同じように僕をだましている)
の「line」の意味には、「電話」もあるので、「あなたが おきまりの電話を僕にしてくるのは どうしてなのか知りたいと思う」という訳も考えましたが、
英辞郎「give someone a line」goo辞書「give A a line」の意味を使い「僕をだましている」と訳しました。
「5歳の時に、僕は父と母どちらかを選ばなくていけなかった時、泣いている母さんを選んだのに行き先はミミ叔母さんの家メンディップスだった。その時僕をだまし傷つけたのに、また僕の心の中に入ってきて、なぜなの?おきまりの嘘なの?」と歌っていると妄想しました
ミミ叔母さんとジョージ叔父さんの家メンディップスで暮らしていた5歳のジョンを、船の仕事が一時終わり陸にあがった父親アルフレッドが連れ出し、数週間ブラックプールの友人の家で過ごしました。そこへ母ジュリアが現れました。アルフレッドとジュリアは、ジョンにどちらと一緒に暮らすかを選択させました。最初は父フレッドと暮らすと言いますが、泣きながら外に出て歩き出すジュリアをジョンは追いかけて行きました。でも、リバプールに戻ったジョンが着いたところは、また、ミミ叔母さんの家メンディップスでした。
ハンター・ディヴィス著「増補完全版 ビートルズ 上」 小笠原豊樹・中田耕治訳 125ページ
ジョンはジュリアと一緒にリヴァプールへ帰ったが、母親の家に行ったわけではなかった。 ジョンを取り返したがったのは、実はミミ伯母さんだったのである。リヴァプール市ウールトン区メンローヴ・アヴェニューにあるミミとその夫ジョージの半独立家屋に、ジョンは今度こそ恒久的に落着いた。
そして、1953年6月(ジョン12才)にジョージ伯父さんが亡くった数か月あと、ジュリアが戻ってきました。
「ビートルズ ラヴ・ユー・メイク」54ページ
ピーター・ブラウン、スティーヴン・ゲインズ著 小林宏明訳
突如ジュリアはメンディップスにまい戻ってきた。しかしこのときの彼女は、ジョンが覚えている黒のコート姿の、顔から血を流している女性ではなかった。若くて魅力的で快活な女性に変身していて、驚くほどジョンとよく似たューモアのセンスをもっていた。
「You're back again」(再び戻ってきた) は、
親戚同士のお付き合いの中だけでなく、ジュリアがジョンに直接連絡をとるようになったことを、「You're back again」と歌っているのではないかと妄想しました
"Not a Second Time" は、
12歳~13歳のジョンの、親戚で集まった時の母ジュリアではなく、自分だけのために現れる母に戸惑い、すぐに受け入れられない心境を歌っているのではないかと妄想しました
「なんで僕を捨てたのに戻って来れるの?二度はやめてよ。二度はないよ。」と。
そして「もう二度と僕を捨てないでね」という願いの歌でもあると思いました
「Not a Second Time」(二度はやめて)と願っていたジョンですが、母を交通事故でなくしてしまいます。ジョンが17歳の時です。
バリー・マイルズ著 「ポール・マッカートニー/ メニー・イヤーズ・フロム・ナウ」翻訳 竹林 雅子 77ページ
何年も後に、ジョンはプレイボーイ誌にこう語っている。
「母を二度失った。最初は五歳で僕が伯母さんの家に引っ越したとき。そしてもう一度は、僕が十七歳で母が実際に肉体的に死んでしまったとき。あのときはすごく辛かった。お陰で、とても、とても辛辣な人間になったよ。若者として備えていた辛辣な素質が、あれをきっかけに花開いた。十代で、ロックンローラーで、アート・スクールの学生で、その上、母親が殺されたわけだから。それも、親子関係をもう一度やり直そうとしていた矢先にね」。
ジョンが17歳の時に、母ジュリアは亡くなってしまいますが、
ジョンが中学生の頃から、二人はとても仲良くなります
スルーしても大丈夫です。興味がある方は読んでください。
でもその本の信憑性はどれくらいあるのかな
「ビートルズ ラヴ・ユー・メイク」51ページ
ピーター・ブラウン、スティーヴン・ゲインズ著 小林宏明訳
金色に輝く髪をしたいたいけな男の子は、ジュリアの家系の血を多くひいているようだった。だから多くの人たちが、ジョンをミミの実の子とまちがえた。 しかし、それは一度も訂正されなかった。 ミミはジュリアとフレッドの関係をたいへんな恥だと考えていたから、小さな子供のまえではけっして親の話をもち出さなかった。ジョンがほんとうの両親のことを尋ねると、ミミは彼の父と母が仲たがいをして、父のほうがうちひしがれて戻ってこられなくなったのだ、と答えた。ジョンはやがてフレッドのことを忘れた。「父は死んだみたいなものだった」と、彼は言っていた。しかし、ジュリアに関しては事情が異なった。ジュリアは、ジョンの人生に生きている幽霊のごとく出没した。思いがけないときにメンディップスに姿を現わし、息子から暖かい愛情をかけられることを要求した。そして、しばらくすると急にまた姿を消し、何ヵ月間も音沙汰がなかった。実の母親がときどき思い出したように訪ねてくるのは、ジョンの人生に大竜巻が襲来するようなものだったから、彼の情緒は大混乱を起こした。感情のスウィッチを入れたり切ったりされてはたまらないと悟った彼は、やがて母親に対するあらゆる気持ちを心から締め出した。ジュリアがしばらく姿を見せないと、ジョンはミミとジョージのもとの家で情緒的に安定していた。だが、結局またジュリアがだしぬけに現われて、ふたたびジョンにまとわりつくのだった。
あるときジュリアは、黒いコートのえりをたて、顔を隠すようにしてメンラヴ・アヴェニューの家へやってきた。顔は傷ついて、血が出ていた。 メンディップスにくる途中事故に遭ったのだというふりを、彼女は少年に対してとったけれども、ジョンはそうでないことを知っていた。きっと誰かにぶたれたのだろうと彼は思い、彼女を見なくてすむように庭のなかに隠れた。ジョンが学校へ通いはじめて友だちとよく遊ぶようになると、ジュリアはぷつりと姿を見せなくなった。彼は一度ミミに、母がどこで暮しているか尋ねたけれども、ミミはこう答えただけだった。「ずっとずっと遠くでよ」
ダヴデイル小学校に通いはじめたジョンは、・・・・略
「増補完全版 ビートルズ 上」131・132ページ
ハンター・デイヴィス 著 小笠原 豊樹 訳 中田 耕治 訳
表面的には、ジョンの育った環境は、愛情にあふれた、やさしい、しかも、断乎としたミミ伯母さんという人物に恵まれ、理想的であるように見えた。しかし、 ミミ伯母さんが一度も話さなかったにもかかわらず、ジョンの心の中には漠然とした過去の記憶があり、成長するにつれて、答を得られぬ疑惑がますます少年を苦しめるようになった。
「ジュリアが訪ねて来たときなど、ジョンは一度か二度、私にいろんなことを訊きました」と、ミミは言う。「でも私は詳しいことは話したくありませんでした。そんな話がどうしてできたでしょう。 あの子は仕合せでしたもの。あんたのお父さんは駄目な人で、あんたのお母さんはほかの男の人と一緒になったなどとはとても言えません。ジョンはとても仕合せでした。しょっちゅう唄を歌って」
ミミに事情を訊ねるようになり、 そのたびに或る種の説明をしてもらったことを、ジョンは記憶している。「あんたのお父さんとお母さんはもうお互いに好きじゃなくなったのだというのが、ミミの説明だった。ぼくの父と母を非難するようなことは一つも言わなかった。「ぼくはすぐに父を忘れてしまった。父は死んだのと同じことだった。でも母にはときどき逢っていたから、母にたいする愛情は決して消えなかった。よく母のことを考えた。ほんの五マイルか十マイルの距離の所に母が住んでいることには、長いこと気がつかなかったけれども。
「或る日、母は黒いコートを着て、顔中血だらけになって現れた。何かの事故にあったのだそうだ。ぼくはとても母を正視できなかった。ああ、そこにお母さんが血だらけで立っている、とぼくは思った。そして庭へ逃げ出した。ぼくは母を愛していたけれども、かかりあいになるのはいやだったんだ。精神的にぼくは臆病だったと思う。自分の気持を隠したかったんだ」
ジョンは自分の悩みや感情を押し殺していたつもりかもしれないが、ミミや三人の伯母たち――アンと、エリザベスと、ハリエットに言わせれば、ジョンは全く開放的で明るい性格だった。ジョンはこの上なく仕合せな子だったというのが、伯母たちの意見である。
「ビートルズ ラヴ・ユー・メイク」54ページ
ピーター・ブラウン、スティーヴン・ゲインズ著 小林宏明訳
ジョージ伯父さんが死んでから数ヵ月後に、突如ジュリアはメンディップスにまい戻ってきた。しかしこのときの彼女は、ジョンが覚えている黒のコート姿の、顔から血を流している女性ではなかった。若くて魅力的で快活な女性に変身していて、驚くほどジョンとよく似たューモアのセンスをもっていた。実際、ジュリアはジョンみたいに手に負えない一面をもっていた。あとでわかったことだが、彼女はミミが言うようにずっと遠くにいたのではなく、わずか数マイルはなれたスプリング・ウッドというところで暮していた。 顔面神経痛のために"トウィッチー"というあだ名をもつウェイターのジョンという男と、彼女は暮していた。そのトウィッチーとのあいだに、ジュリアはふたり娘もうけていたが、法律的には依然としてフレッドの籍に入っていた。
ジョンは、ジュリを知れば知るほど好きになった。恋をしてしまったと言っても、あながちまちがいとはいえなかった。彼女は母親というよりも親友になった。
「増補完全版 ビートルズ 上」138・139ページ
ハンター・デイヴィス 著 小笠原 豊樹 訳 中田 耕治 訳
ジョージ伯父さんが死んだ頃から、もう一人の人物がジョンの人生において徐々に重要な役割を演じるようになった。 すなわち母親のジュリアである。ミミのことをジョンにほとんど話さなかったが、ジュリアはミミには絶えず連絡をとっていた。明らかに息子の成長ぶりを見るのが嬉しくてたまらなかったのだろう。ジョンのほうも十代になって、母親に逢うことがますます魅力になっていた。その頃のジュリアは、すでに一緒に暮していた相手とのあいだに二人の娘を儲けていた。
「初めてカラーのシャツを買ってくれたのはジュリア」と、ジョンは言う。「ぼくはジュリアの家を訪ねるようになった。 新しい男にも逢ったけれども、特にどう思ったわけでもなかった。顔面神経痛という綽名をつけてやったけどね。でも、まあまあの奴だ。
「ジュリアは一種の叔母、でなきゃ姉のような感じだった。成長するにつれ、ミミとは、だんだん衝突することが多くなった。だから週末にはジュリアの家へ泊りに行ったりした」
ジュリアがジョンの生活において次第に重要な存在になっていったことは、二人の親友、ピート・ショットンとアイヴァン・ヴォーンが、はっきり記憶にとどめている。この女性はジョンの親友たちにまで大きな影響を与えたのだった。
ピートは、クオリー・バンク校の二年三年の頃から、ジュリアの噂を聞くようになったと記憶している。その頃すでに、ピートも、ジョンも、そんなわるさを続けていれば将来はひどいことになると、さんざん警告されていたのだった。ピートの両親や、ジョンのミミ叔母さんはいつもそう言っておどかした。しかし二人はそういう警告を笑いとばしていた。そこヘジュリアが現れ、二人の少年と一緒になって、教師や、世の母親たちや、そのほかいろ んなことを公然と嘲笑した。
「大した人だったよ」と、ピートは言う。「最高だった。ぼくらがこんなことを説教されたと話すと、心配ないわよ、なんていつも言うんだ。ぼくらはあの人が大好きだった。ぼくらに似た人間は、ほかに一人もいなかったからね。いつも、ぼくらが聞きたいと思うようなことを話してくれるんだ。なんでもかんでも笑いとばすとこなんかほくらにそっくりだった」
お休みありがとうございました。
長いお休み すみませんでした。
アルバム「With the Beatles」に入り、スランプに陥っていたのもありましたが、
"Not a Second Time" を訳していて、自分の妄想がみなさんに嫌な思いをさせるかもしれないと投稿する自信がなくなりました。
孫のためにやっていたのに、いつのまにか、皆さんの反応を気にするようになっていました。
人間って欲深ですね。
孫が大きくなりビートルズの曲を聴くようになった時に「ばぁばは、こんな妄想をして聴いていたよ」と伝え残したい思いがあります。
違うと思ったり間違っていた部分を訂正し、再投稿すると思います。その度にフォローしてくださった方に投稿通知が届くのは申し訳ないので「フォロー申請受付なし」に設定させていただきました。よろしくお願いいたします。
もう見ることはできないのですが、ある方のブログを拝見していました。
とても歌が上手なその方は「お歌の話:表現編」というテーマの中で「押し付けがましいのは、リスナーの受け取り方の自由を束縛することになるのである。」とおっしゃっていました。
歌詞の和訳について書いていらしたわけではないのですが、私にとってとても胸に刺さる言葉でした。それを心にとめて、充電の途中ではありますが、また少しずつ投稿していこうと思います。
また皆さんが見てくれることを願っています。
間違いがありましたら、教えてくださいね。