"Dig it" | タコさんの庭

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ビートルズの歌詞和訳に挑戦

"Dig It"

Writers : Lennon/McCartney/Harrison/Starkey

Artist : The Beatles

Recorded : Friday,1969/1/24. Sunday, 1969/1/26. Apple Studios

Released : Friday,1970/05/08 「 Let It Be 」 A面5曲目

2009/09/09     Let It Be [Remastered]

2021/10/15     Let It Be – Special Edition (Super Deluxe)

                     「GET BACK 」→1969 GLYN JOHNS MIX 

 

 

是非、是非、最後まで読んでください。

<歌詞和訳>"Dig It"

                 ディグイット

 

[Verse]

Like a rolling stone

Like a rolling stone

Like a rolling stone
Like the FBI
and the CIA
and the BBC
B. B. King
and Doris Day
Matt Busby

Dig it. Dig it. Dig it. Dig it.
Dig it. Dig it. Dig it. Dig it. Dig it. Dig it. Dig it. Dig it. Dig it. Dig it.

    転がって行く石のように

    転がって行く石のように

    転がって行く石のように

    FBIや

    CIAや

    BBCのように

    B. B. キングや

    ドリスデイ

    マットバスビー

    ディギッツ、ディギッツ 、ディギッツ…(リピート18回)

 

[Spoken]

That was "Can You Dig It" by Georgie Wood

And now we'd like to do "Hark the Angels Come"

    ジョージウッドによる「君はそれを楽しめる」でした。

    そして次に僕らが演りたいのは「天使が来るのを聞こう」です。

 

 

FBI : 連邦捜査局[Federal Bureau of Investigation の頭字語]

     Federal:連邦の

     Bureau:(官省の)局

     Investigation: 調査、取り調べ、捜査、研究

 

CIA : 中央情報局[Central Intelligence Agency の頭字語]

     Central : 中央の

     Intelligence :〔敵国やビジネス相手の〕機密情報、諜報

     Agency : 政府機関,…庁,局.

 

BBC : 英国放送協会[British Broadcasting Corporationの略]

      Broadcasting : (ラジオ・テレビの)放送

      Corporation :  民間企業,政府の団体,教育団体など,人格を付与された団体を指す。

 

B.B.King : ライリー・B.キング(Riley B. King、1925年9月16日 - 2015年5月14日)は、B.B.キングの名で知られるアメリカ合衆国のシンガーソングライター,ギタリスト,音楽プロデューサー。

 

Doris Day : ドリス・デイ(1922年4月3日 - 2019年5月13日)は、アメリカ合衆国の女優・歌手。

 

Matt Busby : サー・アレクサンダー・マシュー・バスビー CBE KCSG(Sir Alexander Matthew Busby CBE KCSG, 1909年5月26日 - 1994年1月20日)、通称 マット・バスビー は、イギリス・スコットランド出身の元サッカー選手,元指導者。

 

dig : (道具・手などを使って)掘る、掘り起こす、(…を)十分に掘り返す、掘る、掘って造る、(…を)掘り出す、(…を)捜し出す、発見する、探求する、調べ出す

dig : 1〈…を〉理解する,〈…が〉わかる.2〈…に〉気づく,〈…を〉注意する.3〈…を〉好む楽しむ.

now :  [物語の中で] 今や,そのとき,それから,次に.

 

参考辞書 Weblio、英辞郎

 

 

こんな意味??

 

転がって行く石のように、深く掘り下げよう

FBIやCIAやBBCのように、探究しよう

ひとつの事を究めている B.B.キングや ドリスデイや マットバスビーのように

突き詰めよう・楽しもう・探究しよう・究めよう・掘って造ろう・掘り下げよう・深堀りしよう・入れ込もう・はいり込もう、等々…(リピート18回)

 

以上、私が思う「Dig it」の意味を連ねてみました。意訳を含みます。

"Dig a Pony"で訳さなかった「Dig」ですが "Dig It"でも「ディギッツ」のままにしました。

 

(リピート18回)は、SpotifyでLet It Be 2021 Mixの"Dig It"を携帯で聴くと、画面に「repeat 18 times」と表示されていました。

 

"Dig It" 一日目の「dig」= "Dig a Pony"の「dig」??

映画「ザ・ビートルズGet Back」の中で、後に"Dig It"という曲になるジャムセッションが、二日に渡って演奏される場面があります。

 

一日目のジャムセッションは、ポールとジョンだけが歌っています。ジョージは妻のパティが、ちょうどやって来たので、映画「ザ・ビートルズGet Back」を観る限りでは、そのジャムに参加していません。ビリープレストンもいますが参加せず、リズムに乗っているだけです。ジョンは、そのジャムセッションの事を、聖歌隊に入っていた時のように子供の声真似で「今のは "Can You Dig It"です……」と説明し終わります。

"Can You Dig It"は、Let It Be – Special Edition (Super Deluxe)に入っていて音楽配信で聴くことができます。

 

その一日目のジャムの「dig it」の意味は、「ねえ今薬やれない?楽しめない?」に聞こえます。

"Dig a Pony"では、「dig 」が訳せず、Dの音を大事にすると言って、ディグのままにしましたが、"Dig a Pony"の[Verse 1]は、「僕はポニー(薬の名前)で楽しんでいるよ 君も君が望むどんなものでも お祭り気分にひたる事ができる」と歌っているのではないかと思いました??

 

"Dig It" 二日目の「dig」=「究める」「楽しむ」「突き詰める」など、自分の思うように!

GLYN JOHNS MIX の"Dig It"はすごすぎる音符キラキララブラブ

後に"Dig It"という曲になる二日目のジャムセッションを映画「ザ・ビートルズGet Back」で観る事ができます。その日は日曜日で、リンダやフェザーちゃんもいます。そしていつもジョンの横にいる洋子さんが、離れた所にいます。ビリープレストンもジャムに参加しています。ジョージマーチンも後ろ姿ですが参加しているのがわかります。マルエバンスも含めてみんながとても楽しそうです。

 

Let It Be – Special Edition (Super Deluxe)のGLYN JOHNS MIX の"Dig It"を音楽配信で聴いてみてください。

それは、ジョンとポールが「曲を作る事は楽しいよ、君も一緒に突き詰めようぜ!」とジョージハリスンとリンゴスターに伝えているかのようなのです。

 

私がそう思ったのは、曲の後半で、ジョンが、ジョージの"I Me Mine"の歌詞の一部を歌っているのが聞こえてきたのです。よくよく聞いてみると最初からジョンがリードして「君らがしたいなら、君らもできるんだ、さあ来いよ、言ってみろよ」と誘い、「それは自由なんだ、君らを愛している、君らも僕らとできるんだ、僕は君の手をしっかりと握るよスター、君はビックなライターになるよ(たぶんジョージへ)、君らも、それを突き詰められるんだよ、楽しもうよ」と、ジョンが激励しているように聞こえます??

ポールもジョンと相談していたかのように、ピアノを弾きながら、「君がもしそれを望むなら、それをdigできる、you can dig up. you can dig it. you can get it.」を繰り返しています。

そして、「もう一度、さあ来いよ」のあとに、"Dig It"の歌になった「Like a rolling stone…」の歌詞の部分を歌います。その後もジャムが続くと、ジョージがついにコーラスに参加してきます。ジョンは少し間をおいて、「おっ。やっと来たな」とジョージの声を聞いているかのようです。更に「Come on. Dig it.」とジョージを誘い、ジョンは"I Me Mine"の歌詞を少し変えて歌うのです。「Dig it. Anytime day and anytime night. Dig it in the morning.」

最後はジョージの「Oh Oh Oh」とギターで終わります。その「Oh Oh Oh」に、ジョージの満たされた思いが詰まっている気がしました。

 

感動です。そのジャムは、"I Me Mine"で「Flowing more freely than wine」(ワインをふるまわれるより もっと自由に流したい)とジョージが望んでいたように、みんなが自由に流れるように演奏しています。

 

ジョンは、ジョージから"I Me Mine"を初めて聞いた時に「後で見直そう」と言い、一緒に演奏をせずに洋子さんと踊っていました。そのジョンが、グリーンジョンズミックスの"Dig It"ジャムを行いました。ジョンに魅せられます。

 

その後の調整卓の部屋でみんなが集まっている時に、ジョンは頬杖をついて下を向いたまま、何も話しません。洋子さんが心配そうに見ています。疲れてしまったのか、自分が話さない事で、ジョージとリンゴが発言する機会を与えているのか…。

 

みなさんも是非映画「ザ・ビートルズGet Back」と合わせてGLYN JOHNS MIXの"Dig It"を、聴いてみてください。私の聞き違いもあると思います。私の耳ではこれが精いっぱいでした。もっといっぱい発見があると思います。

 

フィルスペクターではわからなっかった"I Me Mine"のあとに"Dig It"がくる理由が、グリーンジョンズミックスのおかげでわかりました。

 

読みにくい文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。