前回のお話は、
息子が将来不妊になる可能性があることがわかり、ダンディ先生の「この子を、『子供を持つことが人生に必須の幸せ』という価値観で育てないことだね」という言葉に涙腺崩壊
泣きながら「(息子に、子供を持つという)選択肢がないことが悲しい」と言ったところまででした。
①②③の記事はこちらです。
今回はそのあとのダンディ先生との会話を書きます。振り返れば、私にとってはこの会話が診察のメインでした。
今回は特にシモネタ強めなので、苦手な方は読まないでください
シモネタですが、当然ながら先生も私も息子のために真剣に話しております
グスグス泣きながら悲しみを訴える私に、ダンディ先生はなぐさめるでも励ますでもなく、むしろ困ったような顔で、
「不妊は、親がそうやって悲しむのが本人にとって一番しんどいんだよね」と。
ハッとしました。
私が悲しんでいることは、息子本人にとってはマイナスであり、迷惑ですらあるかもと初めて気づきました。
先生は続けて、
「親は、自分が子供を持つ経験をしてるから、子供にも同じ経験をしてほしいと思いがちなんだけど
子供を持てないからって、人生がだめになるわけじゃないでしょ
元気に保育園や幼稚園や、小学校や中学校に行って、楽しく過ごすことが大事で、そういうことがこの子の幸せでしょ
もしかしたら、この子は将来ノーベル賞をとるかもしれないんだよ」と。
無意識に自分の価値観を息子に押し付けようとしていた私にストップをかけてくれました。
息子が、🐘の見た目を気にするかもしれないのが心配だと言うと、
「そうだねー。男の子はそういうことを気にするかもしれないけど、、、女性は気にしないでしょ」
「……確かにそうですね
」
「俺(の🐘)も、2回しか役に立ってないから
だから、子供が2人なんだけど。
あと(の性行為)はもう、趣味みたいなもんだから」
「趣味でも、2回は役立ってるじゃないですか
(私も先生も子供がいるから、息子の気持ちを本当には理解できないよね……
)」
「あ、そうだね、2回は役立ったねでも、あとは趣味みたいなもんだから
」
ちょ、趣味って2回言った
会話はざっとこんな感じでした
やっぱり息子の症状が悲しいことに変わりはない。けど、先生と話して気持ちがかなり軽くなったし、親としてどうあるべきかがわかってきました。
息子の症状も、私が息子の気持ちを完全に理解できないことも仕方がない。
仕方がないことにこだわるのはやめて、息子にとってプラスになる対応をしようと思いました。
診察してくれたのがこの先生じゃなかったら、息子を勝手に不幸認定して、悲しみの中に誘導してしまってたかもしれません。
先生の温かさとユーモアに感謝です
優秀な医師は、優秀なカウンセラーでもあるんですね
次回は、診察室を出る直前の会話と、診察後に息子を見て改めて思ったことを書きます