少し期間が開いてしまった… ように感じる乗馬であります。
と言うのも6月29、30日の土日はクラブの休馬日になってまして、レッスンを受けられなかったからです。
およそ2週間ぶりとなるレッスンを受けに、6日土曜日の正午過ぎにクラブへと向かいました。
(本当はクッソ暑いから朝イチで行きたかったけど床屋があって… その床屋も行ったら急遽忌引きで休みだった)
1時ころ到着するとお昼休みは終わりを迎えていて、ボスの奥様が自馬の準備を行い、自主練を。
いやぁ~… 相変わらずの美しさ。
遠目に見てるだけで凄いんだもんなぁ~
で、午前中にレッスンを終えた乗馬歴15年の大先輩にいろいろ事情聴取と言いますか、基礎を教えて頂いていた訳です(笑)
物凄く丁寧に、それでいて理解しやすいようにお話をしてくれる方なので、聞き漏らさぬようメモを取りながら聞きたいぐらいです。
面白い情報というか、ああああ!と雷に打たれた話は以下2点。
この辺の詳しい話は、馬の単語帳に記載しておこうと思います。
お勉強その1、馬が動かなくなる理由
馬は物凄く臆病な動物だから、本当は自分で考えて動きたい、行く方向を決めたい。
なのでレッスン開始直後からライダーに対して「俺の言うことを聞けよ?」と馬は人を試し始める。
そして「試し」を色々とやった上でライダー側から反応が無いと「俺がリーダーだな」と判断をする。
すると最終的に速足をしなくなったり、自分の好きな事をやりだして、ライダーの言う事を聞かなくなる。
A先生に騎乗したときにも、動かなくなる事がしばしばあって、これはA先生の「試し」を気付けず放置していたんだな、たぶん。
お勉強その2、手綱の扶助を出す位置の大切さ
手綱を持つ手、操作する位置は馬によって反応の良さが異なる。
これはその馬を調教した人のクセや、その馬がどれだけズブくなっているか?で異なるのだが、
愛馬Mちゃんの場合、調教をしている人がボス(馬術選手)なので、完全に馬術のソレになっている…と。
前回ボスから教わった手綱の位置と言うのは、絵で書くとこんな感じ。
ライダー目線で見た馬の姿で上が馬の頭、中央の丸い部分は馬の鬐甲(きこう)です。
黒線は手綱で扶助を出せれる範囲。
馬場馬術ではこの範囲が狭ければ狭いほど美しく見える… はず(と書いたのは馬場馬術について私自身の理解が低すぎるため)
ボスはこの範囲が極端に狭く、愛馬Mちゃんを調教しているので…
この範囲から外れた場所で手綱の扶助を出しても、愛馬Mちゃんは「ん?」な顔をするだけでスルーする。
開き手綱をやってもハミが右や左にスライドするだけで、扶助としては伝わらない。
僕は騎乗中に慌てて操作しようとすると、つい開き手綱気味になってしまっていた… 伝わる訳が無い。
と言うわけで、レッスン前の場外レッスンで大変感銘を受けまして、ボスからも口数少なく教わってはいたけれど、
それらの意味がやっとストンと胸に落ちた感じがしたのです。
あ… アレはそういう意味だったんだな、と。
本当は自分で考えてゴールに行きつかないといけないのだけど、今回はズルしてしまった。
ボスの奥様の後で、次の方がレッスンを開始。
僕は最後の最後になりました。
アレかな、怒りまくって長くなるからかな… とネガティブな心境になってしまいドキドキです(笑)
して、愛馬Mちゃんを出して頂き、馬装して準備万端!
まずは調馬索。
それを眺めている僕は、2週間ぶりってのもあって… 物凄い緊張感。
口から心臓が出るんじゃないかってぐらい緊張をした。 マジで。
(前日仕事で偉い人に報告する機会があったけど、それの100倍は緊張した(笑))
調馬索後、鐙の長さ調節も終わって騎乗開始。
乗って鐙に足をかけ、大きめの深呼吸をすると緊張がだいぶ解けた。
まずは常歩で馬場外側を歩き始める。
手綱は緩めず、常に緊張感を持った長さに調節を行う。
前進気勢高めで、首を前後にめっちゃ動かすので、それに応じて拳の随伴を。
速すぎるよ~、もっと自分のペースで。
確かに速すぎる常歩… なので少しペースを落とさせる。
そうそう、ゆっくりゆっくり。
出来るところで運動を始めて~
前進気勢は高めだし、脚だけで速足入るか?
カカトを開いて脚を入れる… 速い常歩に。
ペースを落とさせ、鞭を入れる。
尻っぱねを3連続かましてくる愛馬Mちゃん。
むぅ… 脚を入れつつ優しめの鞭と、自分の体を速歩のリズムへ。
タッタッと速歩を始めるMちゃん、いいぞいいぞ。
と思ったのも束の間。
右手前で速歩なのだけど、馬場のMちゃんが苦手な場所で壁に向かって激突しようとしてSTOP。
これはMちゃんが左外に駐車場とかがあって、そこを眺めたい! ので止まろうとしてしまった。
違う! 右側に行け! と、拳の位置を考えながら手綱コントロール。
Mちゃんは諦めたのか、右を向いて歩きだし、速歩へ移行。
2周目、またしても同じ位置で壁に激突手前でSTOPをして外を見る。
またしても右に向けさせて速歩へ…
3周目、またまたまたSTOP、いい加減頭に来るな!この野郎!!
こんどは右に向かず左回転で元のルートへ。
それは絶対にさせないで!
右手前なのに左を向かせて回転は絶対にダメ。
馬が勝手に動いてるのを放置した結果だから… やっちまった。
再び右手前で速歩再開。
STOPするのは馬が自分で気になる所を見たいからなので、内包姿勢でそこを向かせないようにする。
右手前だと内包姿勢を比較的、出来るので右手強めで内側を少し見させつつ、左手で外へ行くんだぞと、走る場所をコントロールする。
Mちゃんは馬場出口で帰りたいからまっすぐ行こうとするから、ある程度手前から右行け右行けとコントロールしてあげる。
その先に、さっきからSTOPしている駐車場エリアがあるから… ここも右行け右行けとコントロール。
今回は通過! よしよし。
でもペースを落として常歩にしようとするから、脚を入れ… 足りなさそうだから少し鞭。
速歩キープできるようになった。
たぶんこの辺りまで来ると、Mちゃんを見ると耳を後ろに向けてこちらの声を聴こうとしてる雰囲気がある。
何この耳、クッソかわいいな ♡
と思えるぐらいに心に余裕が出来てきたので、「いいよいいよー」とか「このペース、このペース」と話しかけてあげたりして。
Mちゃんも「この声はあいつが乗ってるんだな」と思ったのかもしれない。
きちんと内包姿勢を忘れずに、気になる外を見ようとさせずに内側を。
あとで先述の大先輩とカミさんが見学をしていて、先輩が語っていたらしいのだけど、
「ほら、今の状態がハミ受けしてる」
と。
愛馬Mちゃんが、僕の事を信じてくれて、手綱を感じてくれている状態に入っていたってことです!
乗っていた本人もちょっとわかる気がする、この感覚。 この状態がハミ受けか…!
手前変えて
手前変換ルートを目視し、拳の位置は変えずに曲がっていくんだぞーと指示を出す。
いつもヘロヘロ~っとしたルートを描くのだけど、今日はキッチリと、中央線まっすぐに近い経路を通る!
次は左手前、苦手な方です。
ただやることは同じ、きちんと内包姿勢を。
左手強めで左側を向けつつ右手で右に寄れよ~と指示する… のだが常歩移行して、やはり左中央に寄っていくMちゃん。
なんで経路を外れる!!!
怒るボス。
すぐさま外側に出すべく、左足のカカトでグイグイ腹を押して外に向けて行き…蹄跡に乗せる。
そして速歩へ。
とにかく速歩を出させることが大事、速歩を維持しながら外側へ外側へ、なるべく蹄跡へ乗せていく。
何とか左手前でも蹄跡に近しい所を走るMちゃん。
苦手?な駐車場のあたりは内側寄り気味なんだけど、2周目あたり外へ外へと指示を出すと、だいぶ外側を走ってくれるように。
手前変えて
先ほどと同じく手前変換ルートを見て、Mちゃんに指示を出す。
のだが、柱ルート出口で小さく回ってしまい速歩から常歩へ。
大きく! 大きく回る! 小さく回らない!!
ああもう! 自分の指示の出し方が早かった。
Mちゃんすまねぇ…
すぐさま速歩へ入って蹄跡ルートへ戻す。
途中、速いペースで速歩をしようとするので、両手綱をツンツンしつつ太ももを少し挟んであげる。
(前足を挟み込んで運動しにくくして、速度を落とさせるイメージか?)
この後、数回の手前変換を織り交ぜつつ速歩を続け、レッスン終了。
常歩~。 いいでしょう愛撫してあげて~
パンパンッと肩を叩いてあげつつ「おつかれおつかれ」と声かけを。
常歩中も手綱は緩め過ぎず、楽にさせてあげながらもコントロールはしっかり出来る長さで。
数週常歩で歩いてあげて、洗い場へ。
お湯で丸洗いして、キレイキレイにしたら馬具清掃などなど。
いやはや…
何となくMちゃんの騎乗方法のコツが掴めたような気がした1日でした。
・とにかく好きにさせない、ライダーの命令をきちんと聞けよ。
・馬が発する「自分がやりたいこと」を見逃さず、それはいい、それはだめを選択する。
・手綱による扶助は、効果があるエリアは凄く狭い!
次回騎乗時も、このイメージで上手に速歩の運動を出来るようにして、上手くレッスンを続けられるようになりたいね。
と言うか暑過ぎて、日中のレッスンはモームリ。
騎乗後、汗だくなのはいつもの事だけど、頭がボーっとしてしまい、少し熱中症気味でした。
皆様も熱中症予防をきちんと行って下さいね。