文学界新人賞に作品を出しました。
今回は100%の力を作品に向けられなかったのが心残りです。
テーマは悪くないはずなので、またいつの日か、これを完全な形に出来る日が来たら良いなと思います。

次にどうするかは悩みどころですが、群像新人賞には一度出してみたいと思っています。
現在の選考委員に阿部和重と奥泉光がいるから尚更。

今回出した作品をもっと推敲して再構築してこっちに出せばよかったんじゃないかという説もあります。
というか、今気づきました。
選考委員を見る限り、群像のほうが楽しそうなのです。
あと、100枚は少しきつかった。100枚で話をまとめるって、本当にすごい技量だと思うのです。

締め切りは10月末じゃ、少し厳しいかもしれないな。
やるだけやります。


まぁそれはそれとして。
100%を作品に集中できなかったこととも関連するのですが、最近は自分の直進性、またはコヒーレントが足りていないと思うのです。
それは、きりりと冷たい朝もやではなくて、地平線まで続く砂漠の陽炎のような揺らぎ。
どうすれば振り払えるのかは分からない。

理由は分かってはいます。
遠く見据えていた北極星が、ある時から自律的に動き出したから。

その日までは、自分の向きを知るための手段に過ぎなかった。
その日からは、それが動けば磁石さえ向きを変えた。

得られた物の数は少ないけれど、それでも手を伸ばさずにはいられない。
輝きの総量はきっと、すごく大きい。
そうやって世界は大きくバランスを崩す。

多分、向きと座標の再定義が必要になっているのだと思います。
自分がどこを向くべきなのかをはっきりさせないと。



スピッツ - 春の歌
http://www.youtube.com/watch?v=94uxNQqmknk


世界とはある意味、玉ねぎみたいなものです。
重なり合った薄い皮。
目の前をふさいだそれは光をきらきらと反射するから硬そうに見えるけれど、
触れてみれば柔らかいからすぐに破ける。
ひとつめの問題は、まずそれを破ろうとする意志があるかどうかです。

積もった薄皮をひとつひとつ破っていくことだって造作もない。
いっぺんに全部を突き通そうとするから上手くいかないだけ。
目の前の膜一枚をじっと見つめれば、それぞれに模様が違い、繊維の向きが違い、つかみやすい場所だって違うことはすぐに分かります。
まずはそれを破ることだけを考えることが大事。
ふたつめの問題は、それを続ける我慢強さがあるかどうかです。

はじめは要領が分からず難しいけれど、
一度慣れてしまえばどんどん奥へ進んでいける。
その速度は指数関数みたいに上昇して、気が付いたらもう光が差し込まないような深度まで進んでしまっている。
それに気づいたときが、与えられた最後の選択肢。進むのか戻るのか。
ただし一般的に、人間は加速度を感じることはできるけれども速度を感じることはできない。
下向きの重力場の中で、そこから這い上るのは容易なことではありません。
最後の問題は、あなたがそれを選び取るかどうかです。



この一週間で思ったのは、
世界がポジティブな方向に変わるための必要条件は、自分から動き始めること。
そりゃそうだ。世界のエントロピーは増大し続けるのだから、
それを欲しいかたちに再構成したいんだったらエネルギーを注ぐ必要があるのは当然。

半年ぶりに、ごく個人的な再挑戦をしました。
今さらそれで世界が変わるとも思わないけれど、
それはそれで、とても面白かったのでよしとします。


骨 - 黒木渚
http://www.youtube.com/watch?v=c6N4uBKZeeU


3/31締め切りの文藝賞に、無事、作品を出すことができました。
もう少し色々できた気もしますが、まぁ書いたときにあれで良いと思えたから、あれで良かったのでしょう。
目下、問題にすべきは、次に何をしなければならないかということ。
本当は6月末締め切りの文学界新人賞にも出したい作品があるのですが、
ちょっとまだ書きたいことが固まってないからなぁ。
もう少し練って、書けそうになったら書くことにします。
それまではいろいろ練習します。

今回は様々なことを学ぶことができました。
ひとつは、他者に世界を伝えることの難しさ。
あとは、何よりも、やってみないと何も始まらないということ。

なんか昨年の秋ぐらいから同じ結論をぐるぐる回っている気もしますが、
Rieman平面上の点のように、上から見たら円でも、横から観測すると螺旋を上に昇っているのであれば良いなと思います。

確認してみたら、遠い世界に対して石をぽんと投げこんだのがちょうど半年前で、
目的をさまざまに変転させながらも、とりあえずの到達点を見ることができました。
小説を新人賞に応募するなんていうわけの分からん場所が到達点になったのは、さまざまな人の引力が相互作用した結果なのですが、
何よりもいちばん最初のモチベーションをくれた人にはとても感謝しています。

そろそろ、一旦足を止めて、本当の最初の目標に結論を出すべき時期なのかもしれません。


それはそれとして。
今回の作品で意識したのは「90年代の小室哲也の楽曲」でした。特に華原朋美のI beliebe。
次にもし文学界新人賞に出すとしたら、Queenのボヘミアンラプソディーになると思います。あの曲は好きなので、いつになるのであれ、完成させたい物語なのです。



華原朋美 - I believe
http://www.youtube.com/watch?v=MvPbesHV7uM