初心者同志 -68ページ目

「LOST」/海外ドラマが作られる背景(その1)。

「HEROES/ヒーローズ」の話題は小休止して、

今回は少しだけ、海外ドラマ、そのものの話。


「HEROES/ヒーローズ」の話はこちら。

【HEROES/ヒーローズ(その1)】

【HEROES/ヒーローズ(その2)】

【HEROES/ヒーローズ(その3)】

【HEROES/ヒーローズ(その4)】


過去の受賞作品を見ると、それは一目瞭然なのだけど、

テレビ界のアカデミー賞と呼ばれる、エミー賞の

テレビドラマ部門では、どちらかというと、娯楽的要素のある

作品には評価が厳しくて、正統派の、人間ドラマを正面から

描いているような作品のほうが、受賞作品として

選ばれることが多かった。


そんな中で、とても驚きだったのは、

2005年の第57回作品賞に、まだ第1シーズンが

終了したばかりだった「LOST」という作品

選ばれたことだ。


「LOST」は、オーストラリアから飛び立った旅客機が、

無人島に墜落し、運よくその事故から生き残った48人が、

その島でサバイバル生活を始める、という物語。


ただのサバイバルドラマではなく、生き残った人たちが

過去にそれぞれ、何らかの事情を抱えていたことが、

ドラマが進むごとに明らかになったり、

ただの無人島と思われていた島の中で、

次から次へと、不思議な出来事が起きはじめたりする。


アメリカで放送された際には、その謎が謎を呼ぶ展開や、

大勢いる生存者の一人一人を、とても丁寧に描いていくことで

少しずつ奥深い過去が明らかになっていく、という物語に、

多くの人たちが熱中し、とても大きな評判を集めたという。


のだけど、その評価は、第2シーズンになると様変りしていく。


ちなみに、海外ドラマの場合、日本で放送が開始される時には、

当然のことながら、元々放送がされた国では、すでに

放送が終わっている場合がほとんど。


そのために、ついつい新しい情報を知りたくて

ネットなんかを検索すると、これから見ようとしている

新シーズンの結末がいきなりドーン!と書いてあったりして、

ウガーン!とショックを受けることが多々あるので、

私は最低限、自分のお気に入りのドラマについてだけは、

ネット上で、決して調べないようにしている。


というわけで、私自身、ドラマの展開そのものについては、

決して詳細を書かないように、細心の注意をしているので、

ここから先も安心してお読みください。


「LOST」については、現在、日本では第3シーズンが

放送を終えた(AXN)ところで、私も最近、無事に全話を見終わった。


そして、アメリカでの第4シーズンの放送は来年早々に開始される予定で、

本国でもまだ、新シーズンは始まっていない。


これは、これまでの情報を集めるなら、今しかないぞっ!


ということで、ネットで最近の「LOST」の評判を集めてみると、

やっぱり、私が感じた思いは、アメリカに住む人たちの間にも

あったみたいだ。


様々な謎と、まったく予想できないストーリー、

そして、焦らすだけ焦らしておいて、最後に

とっておきの展開を突きつけながら、そのまま終わってしまった、

第1シーズの「LOST」。


これを見た人たちは、きっと第2シーズンは、

更にものすごい展開が待っているに違いないぞ、と

思ったのではないだろうか。


私は思った。


にも関わらず、それは裏切られてしまう。

「LOST」の第2シーズンは、ドラマがどれだけ進んでも、

視聴者がもっとも知りたいと思っている事実には、

一向に近づいていかないし、

その上、次々に生まれる物語上の疑問にも、

ほとんど回答がされないまま、更に新しいナゾばかりが

増えていったのだ。


第3シーズンに入っても、やっぱりそれはまだ変わらなかった。


第1シーズンのときには、次々に現れる不思議な出来事の、

答えを考えるのが楽しかった。

それは、「いつか、その答えが明かされる」と思っていたからだけど、

第3シーズン全72話まで見終わった今、むしろ、

そのナゾが以前よりずっと増えているくらいなのだ。


これでいいの!?

アメリカ人はみんな、これで納得してるの!?

国土の広いところに住む人たちは心も広いの!?


と思ったのだけど、不満なのはアメリカ人も同じだったようだ。


来年早々に放送が開始する、「LOST」の第4シーズンは

視聴者の声を受けてストーリーのテンポアップを図り、

これまで1シーズンを平均24話で描いてきたのも、

16話に減らされるという。


放送も全6シーズンになることが決定した、というから、

今後は1番最後を見据えた上で、物語が見ごたえのある展開をもって

一気に進んでいきそうで、私は、とても楽しみにしている。


ちなみに、第3シーズンの終盤のかけてのエピソードは、

アメリカでは「LOST」史上最高のエピソード!と呼ばれている

そうだけど、それには私も同感!

もし、この展開のまま、残りの48話も作られるのであれば、

「LOST」という作品は、テレビドラマ史上、稀に見る

傑作になるのではないだろうか、とさえ思う。


では、そもそも第1シーズンでエミー賞の作品賞まで獲った

ドラマ「LOST」は、どうしてこんな状況になってしまったのだろうか。


それには、アメリカのテレビドラマ界の事情というものが、

少なからず、あるのだと思う。


ということで、次回はそのことについて、もう少しだけ書く予定。



それにしても、最後が決まった、とわかった途端に、

これまで不満だった「LOST」の冗長な展開も、

全て意味があったように思えてくるから、

うーむ・・・・・・、不思議だ。


さすが、細部において考え抜かれたドラマ「LOST」!


と思ったのだけど、あるいは、これは私が

ただ、単純な性格、というだけなのかも知れない・・・・・・。


うーん・・・・・・。




LOST シーズン1 DVD Complete Box

LOST シーズン2 COMPLETE BOX
LOST シーズン3 COMPLETE BOX

HEROES/ヒーローズ(その4)。

「HEROES/ヒーローズ」は、現在、スーパードラマチャンネルで

放送中の海外ドラマだ。


詳しくはこちらから。

【HEROES/ヒーローズ(その1)】

【HEROES/ヒーローズ(その2)】

【HEROES/ヒーローズ(その3)】


「HEROES/ヒーローズ」のストーリーは

普通の暮らしをしていた人たちが、突如、自分に身に付いた

不思議な能力に気が付く、というもの。

超能力を手に入れた人たちの物語だ。


つまり、物語が始まった当初、登場人物のほとんどが、

まだ、自分の持つ特別な能力には、気づいていない状態なのだ。


しかも、登場人物たちはみんな、それぞれの場所で

自分たちの生活を持っていて、当然のことながら、

自分の他にも能力者がいる、なんてことには、

まったく気づいてさえいない。


これはつまり、登場人物たちが、自分の能力を発見する

ところから物語を始めなければいけない、ということで、

ともすれば、とてもテンポの遅い物語に

なってしまいそうな気がする。


なんといっても、この「HEROES/ヒーローズ」の登場人物は、

最初、アメリカだけでなく、インドや日本にもいるくらいなのだ。

しかも、その彼らにある共通点といえば、

ただ、突然、特別な力が身に付いた、とか、

その事実に興味をもった、というだけで、

それ以外にはなんの接点もない、まったくの他人同士。


一人一人の背景をじっくり描いて見せていった結果、

肝心の物語がまったく進んでいかない、なんて

事態になっても、なにも不思議じゃなかった。


にも関わらず、この「HEROES/ヒーローズ」の場合には、

それはまったくの杞憂となっている。


それどころか、「HEROES/ヒーローズ」の物語は、

そんなマイナス要因にもなりかねない、初期の設定が

あるにも関わらず、恐ろしいくらいテンポよく、

目まぐるしい展開が、次から次へと語られていくのだ。


なぜ、それが可能になっているのか、といえば、

それは、この作品が「HEROES/ヒーローズ」だから

という言葉が1番、正鵠を得ていると思う。


次は、そのことについて、もう少し詳しく書いてみよう。




HEROES / ヒーローズ Vol.1        2008年2月22日発売予定

HEROES / ヒーローズ DVD-BOX 1   2008年3月20日発売予定

HEROES / ヒーローズ DVD-BOX 2   2008年5月15日発売予定



HEROES/ヒーローズ(その3)。

「HEROES/ヒーローズ」は、現在、スーパードラマチャンネルで

放送中の海外ドラマだ。


詳しくはこちらから。

【HEROES/ヒーローズ(その1)】

【HEROES/ヒーローズ(その2)】


そのストーリーは、普通の暮らしをしていた人たちが、

突如、自分に身に付いた不思議な能力に気が付く、

というもの。


超能力を手に入れた人たちの物語だ。


と聞くと、なんだかアメリカで製作されたドラマだけに、

アメリカン・コミックの世界を再現したような物語

を思い浮かべるかも知れない。

事実、1番最初の企画では、人気ヒーローコミックを

そのままドラマ化するようなアイデアもあったそうだ。

でも、実際に作られた「HEROES/ヒーローズ」は、

むしろ、そんなコミックの中のヒーローたちを

笑い飛ばしているところがある。


自分の特別な能力に気づいた日本のサラリーマン、

ヒロ・ナカムラ(マス・シオカ)は、堂々と人前で

その能力を使うことにためらいを覚えて、親しい同僚に言う。


「自分の能力を隠すべきか・・・・・・衣装なんかあればさ」

「タイツとかマント着るなら、俺は帰るぞ」


アメコミが大好きなオタクサラリーマンという設定の彼は、

自分の特別な能力を説明するときも、

自分の読んでいた「X-MEN」のコミックの中のセリフを引用する。

そして、やっぱり同僚にいやな顔をされる。


反対に、自分の特別な能力を使って、襲ってきた相手を退け、

息子とその場を逃げ出した父親は、

相手の人を置いてきてしまったことを、仕方なかった、と

説明するのだけれど、ヒーローコミックが好きな息子には、


「ヒーローは逃げない。逃げるのは悪者だ」


と言われてしまう。


「HEROES/ヒーローズ」の中に登場する、

特別な力を持った人たちが、みんなヒーローになるのかと言えば、

それは、どうやら違うようだ。


中には、そもそも、自分に特別な力があるということに

気づいていない人間もいるし、気づいていても、

決して、認めようとしない人間もいる。

その能力ゆえに、人を知らず知らず傷つけている人間もいれば、

人に知られたくない、と徹底的に隠そうとする人間もいる。


かと思うと、ヒロ・ナカムラは、自分のその力を持って、

自分の憧れる本当のヒーローになろうと、

誰もが自分に身に付いた能力に困惑している中、

ただ一人、積極的な行動をはじめる。


アメリカでは、「HEROES/ヒーローズ」の第1シーズンが

放送中、最も人気が高かったのが、ヒロ・ナカムラだった

ということだけど、それには、

そんなところにも、理由があるのかも知れない。


HEROES / ヒーローズ DVD-BOX 1  2008年3月20日発売予定
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HEROES/ヒーローズ(その2)。

「HEROES/ヒーローズ」は、現在、スーパードラマチャンネルで

放送中の海外ドラマだ。


詳しくはこちらから。

【HEROES/ヒーローズ(その1)】


今、日本国内で起きている海外ドラマに対する

盛り上がりぶりは、過去、これまでに何度か起きていた

海外ドラマブームとは、若干、異なっているようだ。


たとえば、日本で放送され、熱心なファンを作るに至った

海外ドラマというのは、これまでにもいくつかは、存在していた。


「ツインピークス」や、「Xーファイル」といった

作品は、いずれも、ロケ地を巡るツアーが組まれたり、

映画化されるなどして、日本でもそれなりのヒットを記録した作品だった。


ただ、それもどちらかといえば、一部の熱狂的な

ファンを生み出した、というだけで、決して一般の人たちにまで

認知されるには、至らなかったのではないだろうか。


ちなみに、「ツインピークス」については、一部の、とはいえ、

当時の盛り上がりは、全く知らない人であっても、

その名前ぐらいは知っている、というくらいの、

ちょっとした社会現象にまでなった海外ドラマ。


読者登録して頂いている忍さんのところで、

先日ついに発売されたDVDと共に、紹介されていたので、

ちょっとだけ、楽をして紹介。


大ヒットミステリー「ツインピークス」完全版でついに復活。


ちなみに、デビッド・リンチ初心者な私が1番好きな

監督作品は、「マルホランド・ドライブ」。
「ツイン・ピークス」は放送当時、まだあまりにも幼すぎて、

頑張って背伸びをしても、まったく理解することができなかった、

ほろ苦い大人のドラマ、という印象だけが残っている。

それから10数年、デビッド・リンチ作品は、

私には、まだまだ苦い。


もう一つちなみに、忍さんがハマッたという

「バイオニックジェミー」は、元々は別のドラマの第一話に

主人公の恋人として登場し、最後に死んでしまう、という

ヒロイン役だったのものが、放送後、

視聴者からの抗議と、強い人気でスピンオフ化され、

以降、人気を博した海外ドラマ。


特別な力を持ちながら、その能力ゆえに悩み、

しかし、最終的には世界を救う戦いにまで、身を投じることになる、

という部分は、「HEROES/ヒーローズ」とも、よく似てます!


今、海外ドラマがこれだけ注目されるようになった

理由の一つに、「24 -TWENTY FOUR」の存在を

あげない訳にはいかないだろう。


海外ドラマ「24 -TWENTY FOUR」は、

24時間をリアルタイムで進行させて、わずか1日の

出来事を、全24話かけて描くという、海外ドラマ。


このドラマの存在は、日本人に、

「海外ではとても質の高いドラマが作られている」、

という事実を、再確認させただけでなく、

日本では絶対に実現しえないアイデアも、

完璧に作品として完成させられる力が、外国の、特に

アメリカのテレビドラマ界にはあるのだということを、

知らしめたような気がする。


「24 -TWENTY FOUR」が、日本で多くの人に支持されたのは、

ただ、面白いから、というだけでなく、

もちろん、ジャックバウアーが強いから、でもなく、

CTUのセキュリティが地方の住宅並、だからでもなく、

日本では絶対に見ることができないドラマだったから

ではないだろうか。


そう考えると、第1話の最初のシーンのためだけに、

旅客機をハワイの海岸にまで運んだ「LOST」や、

救急病院を、スタジオのセットではなく、

実際にそのまま建てて、その中で撮影をした「ER」なども、

同様のことが言えるかもしれない。


更に、製作にかける費用はもちろんのこと、

スタッフの数、役者陣の顔ぶれ、今回のストライキで

大きな問題になっている脚本家も、アメリカでは、

一つの作品に少なくとも10人近い人間が携わる

というくらい。


対象としている視聴者数、そして国土の広さ!

日本との明らかな違いがあるのは明白で、

しかも、これまでハリウッド映画を散々楽しんできた

日本人であれば、テレビドラマにも、同様の

受け入れられる土壌は、すでにあったのだと言えなくもない。


うん、きっと、現在の海外ドラマのヒットは、必然だったのだ。


そして、そこに登場するのが「HEROES/ヒーローズ」だ。


「HEROES/ヒーローズ」は、突如、不思議な力に

目覚めた普通の人たちを主人公にした、海外ドラマ。


私が今、大プッシュするこのドラマの魅力を、

次回からたっぷり語りたいと思う。



HEROES / ヒーローズ DVD-BOX 1 2008年3月20日発売予定
HEROES / ヒーローズ DVD-BOX 2 2008年5月15日発売予定

HEROES/ヒーローズ(その1)。

9月にプロモーション活動の一環として、

出演者たちが日本に来日したことで、

一斉にマスコミにも取り上げられ

一躍有名になった海外ドラマ、「HEROES/ヒーローズ」。


そんなドラマ知らないよ、という人も、

アメリカに住む日本人が出演しているドラマ、といえば、

少しは「あっ、何か聞いたことがある」と思うかも知れない。


「HEROES/ヒーローズ」は、昨年の秋にアメリカで、

その第1シリーズが放送開始されたばかりという、

まだまだ、新しい作品。


にも関わらず、その評価は、本国のアメリカでは

すでに非常に高いものになっていて、

現在までの主な評価、受賞暦などを紹介すると、


視聴率は、2006年に始まった全ての新番組の中で、

ナンバーワンの数字を獲得。


2007年のゴールデングローブ賞、

テレビシリーズドラマ部門では、日本人役を演じたマシ・オカが

助演男優賞にノミネートされると同時に、

最優秀作品賞にもノミネート(受賞は逃す)。


全米の視聴者が投票するピープル・チョイス・アワードでは、

最も好きな新ドラマで、最優秀作品賞を受賞。


今年の7月に行われた、TV批評家協会賞でも、

大賞に該当する「Program of the Year」を受賞した。


出演者たちが9月に来日した、と書いたけれど

これも、実は世界規模のプロモーション活動の一環で、

実際には日本以外にも、ドイツのミュンヘン、フランスのパリ、

香港、イギリス、シンガポール、カナダと、

全部で7ヶ国を、出演者たちを3つに分けて、

大ツアーを敢行。


現在、アメリカでは第2シーズンが放送中だ。


日本では、現在、スーパードラマチャンネルのみで

視聴することが可能で、セルDVD化はもちろん、

レンタルショップでも、まだ、一切取り扱われていない。


そのために、「24」などと比べれば、まだまだ

知名度の低い作品であるのは否めないけれど、

発売、あるいはレンタル化が開始されれば、

私は「24」の人気など一瞬にして凌ぐほどの

評価を獲得するのではないか、と実は思っている。


その理由は、作品の面白さはもちろんのことながら、

まるで、このドラマは日本人のために製作されたのでは?

と思うほどの、数々の細やかな設定。


そもそも、「ヒーロー」という言葉自体、

それを聞けば、理由もなく燃えてしまうのが、日本人というものっ!


アメリカ以上に、数々のヒーローを生み出してきた

日本文化だからこそ、はまる要素、惹かれる要素というのが、

このドラマには満載なのだ。


では、具体的にはどんなところが、

ということについては、

これから何回かに渡って書く予定。


海外ドラマ、「HEROES/ヒーローズ」は、

見始めると、1番最初の印象など、いとも簡単に覆す、

とても懐の深い、女性のようなドラマ。


ぜひ、今のうちから注目していて欲しい作品だ。



HEROES / ヒーローズ DVD-BOX 1   2008年3月20日発売予定

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