「LOST」/海外ドラマが作られる背景(その1)。
「HEROES/ヒーローズ」の話題は小休止して、
今回は少しだけ、海外ドラマ、そのものの話。
「HEROES/ヒーローズ」の話はこちら。
過去の受賞作品を見ると、それは一目瞭然なのだけど、
テレビ界のアカデミー賞と呼ばれる、エミー賞の
テレビドラマ部門では、どちらかというと、娯楽的要素のある
作品には評価が厳しくて、正統派の、人間ドラマを正面から
描いているような作品のほうが、受賞作品として
選ばれることが多かった。
そんな中で、とても驚きだったのは、
2005年の第57回作品賞に、まだ第1シーズンが
終了したばかりだった「LOST」という作品が
選ばれたことだ。
「LOST」は、オーストラリアから飛び立った旅客機が、
無人島に墜落し、運よくその事故から生き残った48人が、
その島でサバイバル生活を始める、という物語。
ただのサバイバルドラマではなく、生き残った人たちが
過去にそれぞれ、何らかの事情を抱えていたことが、
ドラマが進むごとに明らかになったり、
ただの無人島と思われていた島の中で、
次から次へと、不思議な出来事が起きはじめたりする。
アメリカで放送された際には、その謎が謎を呼ぶ展開や、
大勢いる生存者の一人一人を、とても丁寧に描いていくことで
少しずつ奥深い過去が明らかになっていく、という物語に、
多くの人たちが熱中し、とても大きな評判を集めたという。
のだけど、その評価は、第2シーズンになると様変りしていく。
ちなみに、海外ドラマの場合、日本で放送が開始される時には、
当然のことながら、元々放送がされた国では、すでに
放送が終わっている場合がほとんど。
そのために、ついつい新しい情報を知りたくて
ネットなんかを検索すると、これから見ようとしている
新シーズンの結末がいきなりドーン!と書いてあったりして、
ウガーン!とショックを受けることが多々あるので、
私は最低限、自分のお気に入りのドラマについてだけは、
ネット上で、決して調べないようにしている。
というわけで、私自身、ドラマの展開そのものについては、
決して詳細を書かないように、細心の注意をしているので、
ここから先も安心してお読みください。
「LOST」については、現在、日本では第3シーズンが
放送を終えた(AXN)ところで、私も最近、無事に全話を見終わった。
そして、アメリカでの第4シーズンの放送は来年早々に開始される予定で、
本国でもまだ、新シーズンは始まっていない。
これは、これまでの情報を集めるなら、今しかないぞっ!
ということで、ネットで最近の「LOST」の評判を集めてみると、
やっぱり、私が感じた思いは、アメリカに住む人たちの間にも
あったみたいだ。
様々な謎と、まったく予想できないストーリー、
そして、焦らすだけ焦らしておいて、最後に
とっておきの展開を突きつけながら、そのまま終わってしまった、
第1シーズの「LOST」。
これを見た人たちは、きっと第2シーズンは、
更にものすごい展開が待っているに違いないぞ、と
思ったのではないだろうか。
私は思った。
にも関わらず、それは裏切られてしまう。
「LOST」の第2シーズンは、ドラマがどれだけ進んでも、
視聴者がもっとも知りたいと思っている事実には、
一向に近づいていかないし、
その上、次々に生まれる物語上の疑問にも、
ほとんど回答がされないまま、更に新しいナゾばかりが
増えていったのだ。
第3シーズンに入っても、やっぱりそれはまだ変わらなかった。
第1シーズンのときには、次々に現れる不思議な出来事の、
答えを考えるのが楽しかった。
それは、「いつか、その答えが明かされる」と思っていたからだけど、
第3シーズン全72話まで見終わった今、むしろ、
そのナゾが以前よりずっと増えているくらいなのだ。
これでいいの!?
アメリカ人はみんな、これで納得してるの!?
国土の広いところに住む人たちは心も広いの!?
と思ったのだけど、不満なのはアメリカ人も同じだったようだ。
来年早々に放送が開始する、「LOST」の第4シーズンは
視聴者の声を受けてストーリーのテンポアップを図り、
これまで1シーズンを平均24話で描いてきたのも、
16話に減らされるという。
放送も全6シーズンになることが決定した、というから、
今後は1番最後を見据えた上で、物語が見ごたえのある展開をもって
一気に進んでいきそうで、私は、とても楽しみにしている。
ちなみに、第3シーズンの終盤のかけてのエピソードは、
アメリカでは「LOST」史上最高のエピソード!と呼ばれている
そうだけど、それには私も同感!
もし、この展開のまま、残りの48話も作られるのであれば、
「LOST」という作品は、テレビドラマ史上、稀に見る
傑作になるのではないだろうか、とさえ思う。
では、そもそも第1シーズンでエミー賞の作品賞まで獲った
ドラマ「LOST」は、どうしてこんな状況になってしまったのだろうか。
それには、アメリカのテレビドラマ界の事情というものが、
少なからず、あるのだと思う。
ということで、次回はそのことについて、もう少しだけ書く予定。
それにしても、最後が決まった、とわかった途端に、
これまで不満だった「LOST」の冗長な展開も、
全て意味があったように思えてくるから、
うーむ・・・・・・、不思議だ。
さすが、細部において考え抜かれたドラマ「LOST」!
と思ったのだけど、あるいは、これは私が
ただ、単純な性格、というだけなのかも知れない・・・・・・。
うーん・・・・・・。
