初心者同志 -36ページ目

駄菓子の勝率。

先日、親戚の子が遊びにきた。

毎回、この子がやってくる目的は、部屋に置いてあるゲーム機、「Wii」。

の筈なんだけど、その日は少し違っていた。


「すごいっしょ、これ」


自慢げに見せられたのは、中身が食べられたあとの、お菓子の包装紙。

ん、なんだろう、と思ってみてみたら、その裏側の小さな部分に、

「ホームラン」の文字。


それは当たりクジつきの駄菓子で、「ホームラン」の表記は、

もう一本もらえます、という証だった。

このお菓子は、私が小学生のころにもあったお菓子。


わあ、懐かしいなあ、と手にとって見ていると、


「ちょっ、あとで交換にいくんだから返してよ?」


とすぐに奪い取られてしまった。

しかも、すぐさま警戒するように、その包装紙をササッと、自分のポケットの中に。


むむっ。

た、確かに、ちょっと珍しいなあ、と思って見てたけど、だからって、

自分のものにしようとしてたわけじゃないぞっ!

だいたい、買おうと思ったら今の私だったら、100本だって

簡単に買えるんだ、ホームランなんて、羨ましくないやい!


と心の中で思ったんだけど、うーん、ちょっと、大人気ないかも知れない。

それに、ホームランは、ちょっと羨ましいかな、と、

ふと思い返してしまった、意外と狭量な私だった。


ムーミングッズ。

遊びに来た友人に、ふと、言われる。


「なにげに、ムーミンがいっぱい置いてあるよね、この部屋て」


うっ、気づかれたか。


で、実は、そのほかにも、もっと隠してある、たくさんのムーミングッズを、

私は、密かにさらに奥のほうへと片付けるのだった。



suisei

【ムーミン谷の彗星】 のムーミン。



danro papa

暖炉で本を読むパパ。

さすが、冒険家の貫禄。


wakiyakutach

脇役たち。

スニフが愛しすぎます。



kyodai

二人は実は姉弟、というのは有名な話。


【 ムーミン谷の彗星 】

【 ムーミン谷の彗星 】

監督 斉藤博 

原作にもっとも忠実で、もっとも愛らしいムーミンのアニメーション。


私が通っていた小学校の図書室には、ムーミンの童話集がたくさん置いてあった。

当時、私の住んでいるところでは、ムーミンのテレビアニメは

一切放送されていなかった、ということもあって、

私にとって唯一、ムーミンを知ることが出来たのがその本たちだった。


その後、父にレンタルビデオショップに連れて行ってもらい、

なんでも好きなのを一本借りてきてもいいぞ、と言われるたびに、

私はムーミンのテレビアニメシリーズを借りて、見ていた。


おかけで私は、今ではすっかりムーミンマニアだ。


なのだけど、同年代の友人たちにそれを言うと、反応が薄い。

うーん、こんなに面白いのになあ、もったいないぞ。


ということで、ドラえもんの秘密道具のように、私のとっておき!と、

いつも出して見せているのが、アニメーション映画「ムーミン谷の彗星」だ。


物語は、ムーミン一家が、谷に引っ越してきてすぐのエピソード。

つまりは、「ムーミン、エピソードゼロ」という感じなので、

ムーミンの世界にまったく馴染みがない人でも、最初から

楽しく見られるようになっているのが、大きな特徴。


なによりも素敵なのは、原作の童話版「ムーミン谷の彗星」を、

とても忠実にアニメーションにしていることだ。

その結果、原作にある、少し恐ろしげで薄暗い感じのする世界観と、

アニメの愛らしくて楽しげなイメージが混在するという、

とても稀有なムーミンのアニメーション作品に仕上がっている。


いま、まさに落ちてこようとしている彗星。

それを調査に向かう、ムーミンたち!


子供のころなら誰もが持っていた、無謀な好奇心と、力強い行動力。


ああ、最近はすっかり疲れた大人になってしまったなあ、と嘆くあなたは、

これを見て、ぜひ、心を洗濯するべし。



mumindani

【 ムーミン谷の彗星 】  (オンリー・ハーツ) / ◇監督 斉藤博


ちなみに、ムーミンの声を演じるのは、高山みなみさん。
ムーミンといえば、岸田今日子さんでしょう!という
古い大人(私が生まれる前のテレビアニメ作品で、私自身は未見)も、
絶対気に入るはずなので、ぜひ、一度は見て欲しい作品です。

賄い料理(その3)。

私の実家は、周囲のほとんどを田んぼに囲まれているような、

田舎のなかにある。


なので、小さい頃は、母親がよく近くの山から山菜をとってきて

それを料理してくれていた。

記憶にあるのは、タラの芽、ゼンマイ、、ウド、ワラビ、ノビル、タケノコ

といったところで、たいていはおひたしや、天ぷら、炊き込みご飯だった。


山菜はアクの強いものが多いので、徹底的なアク抜きから

始めなければいけないことが多くて、料理するまでに時間がかかる。

しかも、手間をかけてアクを抜いても、出来上がるのは、

子供からすると、決して心躍る料理、とはいえないものが多かったので、

私はあまり好きではなかった。


というわけで、ここからは、もっとも印象に残った賄い料理の話、

という、昨日からのつづき


アルバイトをしていた料亭で、そこの女将さんが、

賄い料理として出してくれたのは、なんと、「ツクシご飯」だった!


初めてそれを見たときは、とてもびっくりした。

ツクシが食べられる野草だ、というのは知っていたけど、

実際に料理されているのを見たのは初めてだったからだ。

よく、野草を料理していた我が家でさえ、ツクシが料理されたことはなかった。


だから、当然、最初は、かなり箸を伸ばすのもためらわれた。

ちょっとだけ、想像してみてほしい。

白いご飯のなかに、あの、ツクシが入っているんだよ。

ザクザクと。

うーん、それを見たら、誰だって尻込みすると思うなあ。


とはいえ、その場は従業員が全員揃って食事をする場だったし

見ると他の人たちは、意外と普通の反応で、すでにみんな食べ始めていた。

これは、食べてみるしかな、ないのかなあ・・・・・・。


ということで、一口食べてみると、これが、意外にも食べられた。

食べられるどころか、かなり美味しかったのだ!


その見た目も、ツクシは頭の穂の部分と、はかまの部分は

すべてきれいに取り除かれていて、何も言われなければ、

茹で上がったばかりのパスタが入っているように見えなくもなかった。

味もとっても上品!

苦味もまったくない。


あまりに美味しいので、なにか特別な作り方があるんだろうか、と

思って訊いてみると、作り方はとても簡単だった。


最初に言っておくと、私は作っていない。

あまりにも簡単すぎて、自分がそれをそのまま真似しても、

絶対にこの味にはならない、と思ったからだ。


私はそこでアルバイトしていた間、他にも、かなりたくさんの

料理を実際に教えてもらった。

それらは覚えておいて、あとで作ったし、実際に今も作っている。


作れなかった料理は、使う素材が高級すぎるとか、

調理に必要な特別な器具を持っていない、というのが理由だったのだけど、

ただ一つ、簡単すぎて自分では美味しく作れそうにないから、

というのは、このツクシご飯だけだ。


でも、せっかくなので、以下に、私の今も覚えている作り方を書いてみる。


まず、生えたばかりのツクシを採ってくる。

穂と、はかまの部分をきれいにとる。

水で洗う。

熱湯で3分ほど茹でる。

すぐ氷水にいれ、そのまま水にさらしておく。

ツクシは、比較的アクのない野草ではあるけれど、できたら

半日はそのままにしておくのがいい、と思う。

それを取り出して、カツオだし、みりん、しょう油で煮る。

その煮汁は、ご飯を炊くときに少し混ぜて加える。

ご飯が炊き上がったら、煮たツクシを加えて混ぜ合わせる。


完成。

美味しいツクシご飯のできあがり!


に、なるはずだけど、たとえ、ならなくても、

それなりに食べられる、ツクシご飯にはなるはず。

賄い料理(その②)。

学生自体に、高級料亭で雑用のアルバイトをしていたとき、

いつも食べていた賄い料理のなかでも、とくに印象的に残っている

一つの料理がある。


賄い料理とは、働いている従業員むけに作られる食事のこと。

普段それは、そのお店で働いている料理人たちが作る。

それも、たいていは、まだその調理場に入りたての、新人の役目になる。


賄い料理を作ることも、新人の料理人にとっては、料理修業の一つになっているからだ。


ただ、ときには気まぐれを起こした料理長や花板が

作ってくれることもあって、そんな場合には、いつもとは違う豪勢な料理が並ぶ。


ただ雑用をするだけの立場の人間にとっては、ちょっとだけ、

ラッキーな思いができる瞬間だ。


あるときも、そんな気まぐれが起きた瞬間だった。

そのときは、その料亭の経営者でもある料理長の奥さん、

つまり、お店の女将さんが、その日の賄い料理を担当することになったのだ。


訊いてみると、女将さんは元々嫁いでくる前の実家も、

老舗の料理屋だったということで、料理の腕前はもちろんのこと、

料理をすること自体も好きなのだ、という。

それで、自分からお願いして、ときどき賄い料理を担当することがあるのだそうだ。


うーん、実家が料理屋で、嫁いだ先も料理屋、働く場所も料理屋で

しかもさらに、従業員のためにまで自分の腕を奮って料理を作る!

まさに、料理尽くし。


世の中には、毎日自分の食事を作るのさえ、面倒だ!と思う人で

溢れているというのに、すごい人生だなあ。


と思ったけれど、料理の世界を覗いてみると、案外こういう人は多いみたいだ。

その料亭で働いていた人たちも、みんな、頭の中は常に、

料理のことだけでいっぱい、という人たちばかりだった。


プロの世界で生きる、というのは、そういうことなのかも知れない。


ところで、私にとってもっとも印象に残った賄い料理。

それは、その女将さんが作ってくれた、とても意外な一品だった!のだけど、

その続きついては、また明日。