若手スタッフの研修をしていると、「やるべきことが多くて時間が足りない。」という相談を受けることがあります。
聞けば、相当な事務量を抱えている様子。
こんな時どうするか?ですが、まずはやるべきことを全て紙に書き出すことを勧めています。
その上で、
1、本当に「今」やるべきことなのか?
2、本当に「自分が」やるべきことなのか?
という視点でシビアに判定してみるように伝えています。すると案外、「今」「自分」が本当にやるべきことは少ないことに気がつきます。
「今自分がやるべきことは案外少ないことに気がつく。」
これにて一件落着・・・。
かというとなかなかそうはなりせん。
理屈では、「今」「自分が」本当にやるべきことは少ない。と分かっていても、感情的には割り切れない場合がたくさんいます。
なぜか?
それは、「虚栄心」と関係があります。人は誰しも、周囲の人間より「自分は重要な存在であると思われたい。」という欲求を持っています。この重要な存在と思われたいという欲求が、全ての仕事を「今」「自分が」やらなければならない。と思わせる原動力となります。
これは心情的にわからないでもありません。とくに現代では、さも「忙しいそうに見える」ことが「できる人間」のように扱われる一面もありますから。
しかし、「今」やらなくてもいいこと、または「自分が」やらなくてもいいことを増やし過ぎたがゆえに、真に「今」「自分が」やるべきことがおろそかになってしまったらそれこそ本末転倒です。守ろうとした周囲の信頼も失ってしまいますからね。
というわけで、「やるべきことが減らないなあ。」と感じたら、ホッと一息入れて、「自分の見栄が自分の仕事を不必要に増やしていないか」を確認してみましょう。自分の仕事を一歩下がって眺めてみると案外色々な発見があるものです。
それでは、また。