折れない心だけでは…
日曜日。
ニーチャンA
「かき氷っていくら?」
オレ
「モノによるよ。」
ニーチャンB
「モノによっては安くなる?」
オレ
「いや、モノによっては高くなるかな。」
ニーチャンC
「え~っ!?そんなぁ~!!」
こんな会話から始まった。
売店に来たのは、アルコールが入ってちょっとテンションが上がってる3人のニーチャン達。
とりあえずニーチャン達はかき氷を食べながら雑談を始めたのだが、
なぜか、
ニーチャンA
「女ナンパしてきたらビール1本もらる?」
ニーチャンB
「おっ、それいいねぇ。」
ニーチャンC
「お兄さん、それでいこう。」
などと言い出した。
なんか面倒くせーなと思いつつも、面白そうなニーチャン達なので、
ちょっと会話に付き合ってみた。
「ニーチャン達がナンパに成功したって、オレにはなんのメリットもねぇじゃん。それにビールもやらねぇし。」
と言うと、
「わかった!!じゃぁ触らせてあげるから。」
とニーチャンA。
「そんなことしたらニーチャン達女の子にぶっ飛ばされるぞ。」
そこでちょっと気になって、
「ところで、ニーチャン達今日はナンパしたの?」
と聞くと、
ニーチャンAが、
「最初に声をかけた女の子には全く相手されなくて、次の女の子は、話してたら後ろから男が出てきたからビビって逃げて来た。」
「なんだ全然ダメじゃん。」
すると、
「どうしたらナンパできるんスか?」
と、ニーチャンB。
「そのキャラを直せばいいんじゃない。」
と言うと、
ニーチャンCが、
「あ~、また同じこと言われた。オレ達そんなにダメッスか?」
「だって、オレ達軽いですって言いながら歩いてるようなもんだよ。」
と言うと、
ニーチャンAが、
「いや!!大丈夫!!折れない心があれば大丈夫!!」
と言って、ニーチャンABCは女の子を求めて砂浜に消えて行った。
結局、ニーチャン達が女の子と一緒に戻ってくることはなかった。
しっかり者の癒し系。
イケメンの彼氏にかわいい彼女。
そんなカップルが2人分のイカの丸焼きをテイクアウトで買いにきた。
多分、パラソルの下で2人で食べるのだろう。
生のイカを注文を受けてから焼くこのメニューは、
焼き上がるまで少々時間がかかるが、結構人気がある。
そして、多くのお客さんは待っている間、
売店近くのテーブル席でビールやジュースを飲んだり、
オレたちと雑談をしながら時間を潰したりする。
このカップルも同じように、缶チューハイを飲みながら待っていた。
イカが焼き上がったとき、まだ飲み終わっていなかった彼女は、
「ちょっと味見。」
と言って、一切れつまんで口に入れた。
「うめぇ~。」
と彼女。
それを聞いた彼氏も一切れ食べて、
「うまっ!!」
そのままテイクアウトするはずのイカをつまみに飲みはじめた。
いざ飲みはじめると彼氏のピッチが早い。
彼氏が、カラになった缶を持って、
「もう1本ください。」
「ハイ、どうぞ。」
と言って彼氏に渡すと、
「あんまり飲ませないでください。」
と彼女。
「だっておいしく食べて、おいしく飲んでくれる。いいお客さんだよ彼氏は。」
と言うと、
彼氏も、
「そうですよねぇ。」
と飲む気満々。
それを見ていた彼女は、
「ダメですよぉ、そんなこと言っちゃぁ。この人すぐ調子に乗るから。」
この彼女、かわいい顔をして結構しっかりしている。
結局、イカの丸焼きは完食し、何本めかのチューハイをカラにした彼氏が、
「そろそろ行こうか。」
と言うと、
「ちょっとトイレ。」
と言って、席を立った。
彼氏が、
「じゃ、その間にもう1本いっとくかな。」
それを聞いた彼女が振り向いて、
「もう飲ませないでくださいね。」
とオレたちに釘を刺していった。
その後ろ姿を見ながら、
「結構しっかりしてるね。いい彼女じゃん。」
と言うと、
「まぁ、そこが良くもあり、悪くもありなんですけどね。」
と言いながらもまんざらでもなさそう。
そんな会話をしているところに、お待たせと帰ってきた彼女。
オレたちの顔を見て、
「なんか私の悪口言ってたでしょう?そういう顔してる。」
と彼氏に言った。
「いや、いい彼女だねって話をしてたんだよ。」
とフォローすると、
「うそばっかり。」
とイタズラっぽい目をしてこっちを見る。
「本当はあと2、3本は飲ませられたのに、彼女が厳しいから売上が落ちたって話してんだよ。」
とオレ。
「ほら、やっぱりね。」
と笑いながら彼女。
そして、
「ごちそうさま。お兄さん、売上の邪魔してごめんね~。」
と手を振りながら彼氏と出て行った。
なんかとても気分が和むカップルだった。
心の叫び
昨日の日曜日
叫んでる人を何人か見かけた。
絶叫1
海岸沿いにあるコンビニの駐車場。
デジカメを海に向けている女の子。
シャッターを押す瞬間。
「オ~シャンビュ~~!!!」
絶叫2
道路からビーチに下りる階段。
そこを下りてくる大学のサークルっぽい十数人の男女。
その中で先頭にいた一番張り切っている男。
砂浜の真ん中で両手を広げ大の字に倒れこみながら、
「う~み~だぁ~~!!!」
絶叫3
会社の団体客のようなグループ。
年配の管理職風の男性から若いOL風の女性まで。
砂浜で宴会が始まっている。
そこに遅れて来た頭の薄くなった中年男性。
その中年に向かって缶ビールを持ったほろ酔い加減の若いOLが、
「コラァ~!!ハゲ~!!!遅いゾ~!!」