Sea Breeze Season8 -45ページ目

折れない心だけでは…



日曜日。


ニーチャンA
「かき氷っていくら?」


オレ
「モノによるよ。」


ニーチャンB
「モノによっては安くなる?」


オレ
「いや、モノによっては高くなるかな。」


ニーチャンC
「え~っ!?そんなぁ~!!」


こんな会話から始まった。



売店に来たのは、アルコールが入ってちょっとテンションが上がってる3人のニーチャン達。


とりあえずニーチャン達はかき氷を食べながら雑談を始めたのだが、


なぜか、


ニーチャンA
「女ナンパしてきたらビール1本もらる?」


ニーチャンB
「おっ、それいいねぇ。」

ニーチャンC
「お兄さん、それでいこう。」


などと言い出した。


なんか面倒くせーなと思いつつも、面白そうなニーチャン達なので、


ちょっと会話に付き合ってみた。


「ニーチャン達がナンパに成功したって、オレにはなんのメリットもねぇじゃん。それにビールもやらねぇし。」


と言うと、


「わかった!!じゃぁ触らせてあげるから。」


とニーチャンA。


「そんなことしたらニーチャン達女の子にぶっ飛ばされるぞ。」


そこでちょっと気になって、


「ところで、ニーチャン達今日はナンパしたの?」


と聞くと、


ニーチャンAが、


「最初に声をかけた女の子には全く相手されなくて、次の女の子は、話してたら後ろから男が出てきたからビビって逃げて来た。」


「なんだ全然ダメじゃん。」


すると、


「どうしたらナンパできるんスか?」


と、ニーチャンB。


「そのキャラを直せばいいんじゃない。」


と言うと、


ニーチャンCが、


「あ~、また同じこと言われた。オレ達そんなにダメッスか?」


「だって、オレ達軽いですって言いながら歩いてるようなもんだよ。」


と言うと、


ニーチャンAが、


「いや!!大丈夫!!折れない心があれば大丈夫!!」


と言って、ニーチャンABCは女の子を求めて砂浜に消えて行った。


結局、ニーチャン達が女の子と一緒に戻ってくることはなかった。


しっかり者の癒し系。



イケメンの彼氏にかわいい彼女。

そんなカップルが2人分のイカの丸焼きをテイクアウトで買いにきた。


多分、パラソルの下で2人で食べるのだろう。


生のイカを注文を受けてから焼くこのメニューは、

焼き上がるまで少々時間がかかるが、結構人気がある。

そして、多くのお客さんは待っている間、

売店近くのテーブル席でビールやジュースを飲んだり、

オレたちと雑談をしながら時間を潰したりする。


このカップルも同じように、缶チューハイを飲みながら待っていた。


イカが焼き上がったとき、まだ飲み終わっていなかった彼女は、


「ちょっと味見。」


と言って、一切れつまんで口に入れた。


「うめぇ~。」


と彼女。


それを聞いた彼氏も一切れ食べて、


「うまっ!!」


そのままテイクアウトするはずのイカをつまみに飲みはじめた。


いざ飲みはじめると彼氏のピッチが早い。


彼氏が、カラになった缶を持って、


「もう1本ください。」


「ハイ、どうぞ。」


と言って彼氏に渡すと、


「あんまり飲ませないでください。」


と彼女。


「だっておいしく食べて、おいしく飲んでくれる。いいお客さんだよ彼氏は。」


と言うと、


彼氏も、


「そうですよねぇ。」


と飲む気満々。


それを見ていた彼女は、


「ダメですよぉ、そんなこと言っちゃぁ。この人すぐ調子に乗るから。」


この彼女、かわいい顔をして結構しっかりしている。


結局、イカの丸焼きは完食し、何本めかのチューハイをカラにした彼氏が、


「そろそろ行こうか。」


と言うと、


「ちょっとトイレ。」


と言って、席を立った。


彼氏が、


「じゃ、その間にもう1本いっとくかな。」


それを聞いた彼女が振り向いて、


「もう飲ませないでくださいね。」


とオレたちに釘を刺していった。


その後ろ姿を見ながら、


「結構しっかりしてるね。いい彼女じゃん。」


と言うと、


「まぁ、そこが良くもあり、悪くもありなんですけどね。」


と言いながらもまんざらでもなさそう。


そんな会話をしているところに、お待たせと帰ってきた彼女。


オレたちの顔を見て、


「なんか私の悪口言ってたでしょう?そういう顔してる。」


と彼氏に言った。


「いや、いい彼女だねって話をしてたんだよ。」


とフォローすると、


「うそばっかり。」


とイタズラっぽい目をしてこっちを見る。


「本当はあと2、3本は飲ませられたのに、彼女が厳しいから売上が落ちたって話してんだよ。」


とオレ。


「ほら、やっぱりね。」


と笑いながら彼女。


そして、


「ごちそうさま。お兄さん、売上の邪魔してごめんね~。」


と手を振りながら彼氏と出て行った。


なんかとても気分が和むカップルだった。


心の叫び



昨日の日曜日

叫んでる人を何人か見かけた。



絶叫1

海岸沿いにあるコンビニの駐車場。

デジカメを海に向けている女の子。

シャッターを押す瞬間。


「オ~シャンビュ~~!!!」




絶叫2

道路からビーチに下りる階段。

そこを下りてくる大学のサークルっぽい十数人の男女。

その中で先頭にいた一番張り切っている男。

砂浜の真ん中で両手を広げ大の字に倒れこみながら、


「う~み~だぁ~~!!!」



絶叫3

会社の団体客のようなグループ。

年配の管理職風の男性から若いOL風の女性まで。

砂浜で宴会が始まっている。

そこに遅れて来た頭の薄くなった中年男性。

その中年に向かって缶ビールを持ったほろ酔い加減の若いOLが、


「コラァ~!!ハゲ~!!!遅いゾ~!!」