Vol.37 A Visit to Ann’s House
A Visit to Ann’s House
アン・フロマンさんの家を訪ねて
マンハッタンのグランド・セントラル駅から1時間40分ほど電車に乗って小さな旅にでました。
前に紹介した彫刻家のAnn Froman さん の郊外の家を訪問したのです。
グランド・セントラル駅は東京駅のようなマンハッタンの中心駅で、通勤客でもにぎわいます。1860年代に建てられた古典様式の豪華な建物です。一時は取り壊しの危機にもあいましたが、この駅を愛するニューヨーカーの反対にあい、取り壊されずに1998年に内装をリニューアルし、その美しい姿を今も保っています。
この駅を舞台にしたメリル・ストリープとロバート・デ・ニーロのラブストーリー「恋に落ちて」を私は何度も見ました。ローマの駅が舞台の「終着駅」という映画も好きです。駅はどこでもいつでもドラマがあるのです。
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土曜日の11時頃グランド・セントラル駅から電車にのり、終点のPoughkeepsie駅まで行きました。ゆったり流れるハドソンリバーを左手に緑の森を右手に見ながら、なんだか恋人に会いに行くような気分です。
でも終着駅で出迎えてくれたのは、大きな笑顔のアンさんです。この駅も情緒のある駅ですが、改装中で、写真はとれませんでした。この地域は米国有数の富豪バンダービルド家の豪邸やルーズベルト大統領の家などがあり自然に恵まれたとても美しい地域です。今度機会がありましたら、これらの豪邸も紹介しましょう。
彼女の家は、3人目の夫のロドニーさんが、助手とたった二人で4ヶ月で建てた手作りの家です。
彫刻家のアンさんのために高い天井と大きな窓のある素晴らしい空間の家です。
ギャラリーで見た彫刻がこの家にも飾られていますが、森の緑を見渡す窓や、彼女の絵を背景にしてみると彫刻が違った表情を見せてくれます。
私の好きな“One Evolving”という彫刻が窓の外の緑に映えて、この彫刻の凛とした美しさがより引き立っています。
やはりアートは家に置くべきですね。でも彫刻が映える家を持つというのはなかなか大変ですが、彫刻を飾れるような家に住むのが夢ですね。
彼女は彫刻だけでなく、絵も描き、絵と彫刻が連動している作品があります。
オレンジと黒の抽象的な絵の前に男性の彫刻があり、その彫刻には絵と同じ絵具が塗られています。こんな風に絵と彫刻を並べるのも面白いですね。
ベッドルームはロフト形式で、階下を見渡すことができるのも、空間を広々と感じさせます。
ロドニーさんの手作りの戸棚がたくさんあるキッチンで、アンさんはサラダとパスタを作ってくれました
「この美しい自然と、夫が作ってくれたこの空間で仕事ができるのはとても幸せ」とアンさんは本当に幸せそうです。
この地域は春や夏は緑が美しく、秋には紅葉がすばらしいとのこと。その季節にまた訪れてみたいです。
アンさんのウエブサイト
では彼女の作品がたくさん見られます。










