二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 ヘンデル「デイダミーア」〈新制作〉ゲネプロ・レポート | ベイのコンサート日記

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音楽評論家、長谷川京介のブログです。クラシックのコンサートやオペラなどの感想をつづっています。

 

昨日、5月25日組のゲネプロに行ってまいりました。

 

ヘンデル最後のオペラ!古楽と現代ダンスの融合

デイダミーア〈新制作〉オペラ全3幕

東京二期会のキャッチフレーズは以下の通り

『公演は25日(土)、26日(日)、めぐろパーシモンホール 大ホールで開催。

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『デイダミーア』! 鈴木秀美指揮、ピリオド奏法の特別編成オケ、ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウと、中村蓉演出のコンテンポラリーダンスの要素が融合した、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場ならではのスタイルでお贈りするヘンデル最後のオペラ《デイダミーア》』

 

あらすじ

トロイア戦争で劣勢のギリシャ軍。戦士アキッレを探すため、ウリッセとその腹心フェニーチェがスキュロス島にやってくる。アキッレはスキュロスのリコメーデ王によって匿われ、女性ピッラとして生活し、王の娘デイダミーアとは密かに恋仲にあった。ウリッセらの目的を察したデイダミーアは、アキッレの正体が見破られないよう、事情を知る友人ネレーアにも協力を仰ぐ。そんななか、リコメーデ王は客人をもてなすための狩りを女性たちに命ずる。デイダミーアはなんとか彼らをアキッレから遠ざけようとするが、狩り好きのアキッレは見事に雄鹿を仕留める。その勇ましい様子をウリッセたちは見逃さなかった。正体を完全に突き止めるために、ウリッセは女性たちへの贈り物として美しい装飾品を用意し、そこに武具を紛れ込ませた。アキッレが見事な武具に気を取られていると、そこに偽の襲撃のラッパ音が響く。思惑通りアキッレに戦士としてのスイッチが入り、ウリッセは彼が探し人であることを確信する。絶望するデイダミーアであったが、変わらぬ愛を信じてアキッレを戦地へ送る決意をする…。

 

感想

めぐろパーシモンホール 大ホールの大きさがバロック・オペラにぴったり。大ホールでは味わえない繊細な音が充分聞こえました。

歌手陣も粒ぞろい。華麗な装飾歌唱、アジリタ=コロラトゥーラ の高度な技術とベルカントの滑らかな歌唱が楽しめます。

鈴木秀美指揮のニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウも音が澄んでいて聴きやすい。

 

今回の目玉は、古楽と現代ダンスの融合。演出・振付の中村 蓉(なかむら よう)が、登場人物の性格や心の動きなどを6名のダンサーにより表現していきます。

バロック音楽と踊りのテンポ感も自然で、オペラと見事に同化していました。

感心したのは歌手陣も踊ること。かなり練習を積んだのでは。

 

演出の印象は一言「可愛い!」。女性の方には特におすすめです。もちろん男性にも。

 

 

チケットは本日25日もネット予約、当日券は可能、26日も同様に購入可能です。

ヘンデル『デイダミーア』【公益財団法人東京二期会】 | めぐろパーシモンホール 大ホール (teket.jp)

 

 

日本語字幕付き原語(イタリア語)上演

めぐろパーシモンホール 大ホール

2024.    05月25日       (土)      16:00開場        /        17:00開演

2024.    05月26日       (日)      13:00開場        /        14:00開演

 

台本:パオロ・アントニオ・ロッリ

作曲:ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル

 

《公演概要》

東京二期会のページ

https://nikikai.jp/lineup/deidamia2024/

 

 

出演者

指揮 鈴木秀美

演出 中村 蓉

 

5/25(土)

デイダミーア 七澤 結

ネレーア 河向来実

アキッレ 栗本 萌

ウリッセ 一條翠葉

フェニーチェ 亀山泰地

リコメーデ 目黒知史

 

5/26(日)

デイダミーア 清水理沙

ネレーア 田中沙友里

アキッレ 渡辺智美

ウリッセ 武藤あゆみ

フェニーチェ 室岡大輝

リコメーデ 水島正樹

 

合唱 二期会合唱団

管弦楽 ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

 

ゲネプロの帰りに見た夕焼けがきれいでした。