【乱読NO.3341】「はり100本 鍼灸で甦る身体」竹村文近(著)(新潮新書) | D.GRAY-MANの趣味ブログ

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[ 内容 ]
原因不明の頭痛、腰痛は、身体が発する悲鳴だ。
西洋医学だけでは根本的な解決にはならない。
不規則な生活習慣、様々なストレスにさらされ続ける現代人は、身体が本来持っている力を失ってしまっている。
免疫力、自然治癒力という、人間が太古に身につけていた活力を取り戻すことが、今求められている。
鍼灸の力は、身体からの警告に耳を傾け、生命力を甦らせてくれるのだ。
従来のイメージを覆す、新・鍼灸のすすめ。

[ 目次 ]
第1章 こんなに危険な身体の「鬱」
第2章 健康な身体にツボはない
第3章 鍼灸師の治療室
第4章 鍼灸、その威力
第5章 治療の現場から
第6章 恩師の言葉
第7章 この鍼灸を伝えたい

[ 問題提起 ]
嘘付いたら鍼千本打ってくれないかなという気分で目が覚めた。

「心臓の裏表」が、息を吸うと痛くてたまらん、という感じなのだ。

もう少し正確に言うと、胸部呼吸の時に使う筋肉の腱が、表裏とも痛いというか。

妻に少しさすってもらったのだが、あまりよくならない。

標的の潜水艦が深度100mににいるのに、爆雷が深度10mで爆発している感じ。

こういう時は、鍼だ。

ありがたいことに、鍼灸院は近くにある。

完治とは行かないが、文字通り「一息」つけた。

それにしても、なんで鍼というのは利くのだろう?

諸説はあるが、決定的なものはないようだ。

しかし鍼を打って欲しいと感じているときは、理屈はどうでもいいからこの苦痛を突き崩してくれ、という気分で頭がいっぱいだ。

そして、鍼を打ち終わったあとは、理屈はどうでもいいから、この安らぎに浸っていたい、という気分で体がいっぱいだ。

[ 結論 ]
今のところ、鍼灸に関しては、理論の究明よりも実践が主な感じである。

↑の著者、竹村氏は、そんな実践側の人、「セレブ」御用達の鍼師である。

なんというか、同書を読むと鍼を打ってもらっているような気分になるから不思議だ。

タイトルどおり、かれは一回の施術で一人の患者に100本以上鍼を打つ。

それもぶっとい奴を。

時には出血も厭わない、文字通り血湧き肉踊る鍼であり、それが経絡ならぬ文脈を伝わってくるような一冊だ。

一度体験したいものだが、それよりももっといいのは、竹村氏も言うように「かかりつけの鍼師」にまめに売ってもらう事なのだそうだ。

その意味では、わがご近所鍼灸院の鍼は、本書ほどガチではない。

おそるおそる打っている。

[ コメント ]
マッサージが主ということもあるが、本書のような鍼を打って欲しいとちょっと欲求不満な朝なのであった。

[ 読了した日 ]
2010年1月14日