[ 内容 ]
これまで何の関連もなくバラバラに見えていた個別の問題も「不変量」や「対称性」に着目すると一網打尽に捉えられることがあります。
より高い視点から視野を広げて見渡し普遍的なものを抽出して物事の解決をはかるという数学に典型的な発想法を味わってみてください。
[ 目次 ]
第1章 オイラー数の話
第2章 不変量としての対称性、ガロアの方程式論
第3章 15パズルの数理
第4章 鏡に映された世界
第5章 結び目の多項式不変量
第6章 タイルパターンから閉曲面を知る
第7章 平面3角形の不変量とモジュライ空間
[ 問題提起 ]
問題そのものは、以下のリンクを参照のこと。
空洞美術館定理( http://web2.incl.ne.jp/yaoki/kudou.htm )
Art Gallery Theorem( http://mathworld.wolfram.com/ArtGalleryTheorem.html )
↑の「不変量とはなにか」に、この問題が取り上げられていたように思ったのだが、今調べたらそれは私の勘違い。
だけれども良著でもあるし、この問題も一種の不変量問題でもあるので取り上げた次第。
[ 結論 ]
番組では、定理の導出まではやらず、具体的な美術館の図を示して、そこにカメラが何台あればよいか、という設問であった。
今回は「与作は木を切る~平方根」なコマ大生も女子東大生チームもマス北野も、具体例の正解にはたどりついていたが、定理導出までは至っていなかった。
コマネチフィールズ賞は全員に送られたが、今回の場合、「ナシ」でもよかったように思える。
確かに、そろそろ具体例だけではなく、定理導出の問題も出してはどうか。
過去にさかのぼるのでもいいから。
例えば例の二次方程式の解
を導出せよ、とか。
公式そのものは覚えさせられても、公式を導くところまで覚えている人は意外と少ないのではないか。
[ コメント ]
ピタゴラスの定理だって、大人にぱっと聞いてみたら、すぐに答えられる人はどれくらいいるのだろう。
[ 読了した日 ]
2010年1月13日