ハミ受けの勘違い | お馬さん日和

お馬さん日和

2018年まで一緒だった黒い愛馬との思い出と、
2019年から一緒になった白い愛馬とのこれから。

あと、ヲタク少々。

みなさんお待ちかね?

ハミ受けの勘違いの話をしようと思います。

 

お前はハミ受けできないのに偉そうに語るなむかっ

なんて言わないでくださいね。

 

裸蹄管理の記事同様、

思いつくままに書き殴っていくので読みづらいとは思うけど、

興味のある方はどうぞ。

 

 

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まず、「ハミ受け」と聞いて

多くの人が思いつくイメージひらめき電球はこれやと思います。

「え、これがハミ受け?」

「ちょっと違うんじゃない?」

と疑問に思ったあなた、

大正解!合格

これは、手綱を握った拳を左右交互に

グッグッと引くとできる馬の形です。

私でもできる↓

ほらね。

でもよーーーく見てみてください。

背中とか。

めっちゃ反ってる。

Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

私の周りに良いお手本できる人がいないので

良い写真がなく、

イラストにしてみたけど

本来はこうなるはずですよね↓

でも私のはこんな感じ↓

背中が反ってる。

こうなるともうキッシングスパインまっしぐらです。ドクロ

 

 

なんで馬が背中を反らせるのかと言うと、

痛いから。

なぜ痛いかというと、私の座り方のせい。

あ、「座り」方とか言ってる時点で間違ってますね。

座っちゃダメで跨らないといけないんだっけ。

普通なら馬はこうやけど、

 

骨盤を傾けたまま座ると、

背中に負荷がかかって痛みから逃れるために反らす。

 

もっと痛くなると頭を上げたり。

 

こんな↓状態の馬、見かけませんか?

 

 

間違った座り方をされて背中が痛いのに、

今度はハミで引っ張られて口が痛くなり、

顔を高く上げたり下にもぐったりして逃れようとします。

その結果、頸に変な筋肉がついたりします↓

↑こういう馬、たくさんいませんか?

 

本来はこのような姿のはず↓

自馬探しの時はこれも基準にしてました。

 

 

 

 

「私は強く引っ張ってはいない」

 

「外方のハミは動かさず内方で合図してる」

 

「優しくハミを当てている」

 

という主張もあると思うけど、

たぶんそれ全部そのつもりなだけです。

ハミの代わりに針金を自分で口に咥えて

他の人に引っ張ってもらってみたらわかります。

 

 

 

ハミ受けさせるには

 

・馬を元気よくまっすぐ前に進ませる

 

・騎乗者の拳は馬の頭の動きと連動させる

(=馬の口とハミが同じように動く)

 

が必要なんやけど、

まずまっすぐ進むのが大変あせるやし

元気よくなんて心身ともに健康な馬でないとできひんし、

馬の頭って3Dでダイナミックに動いてるのに

多くの指導者は拳を静定するよう指導してくるし…。

 

 

「なんかうまいこと乗ってたら馬がハミ受けしてくれた」

が本来の姿やのに

「ハミ受けさせるためになんやかんや馬に働きかける」

っていうのは逆で、間違い。

 

 

私も過去に

 

「外方拳はじっとしておいて内方拳を3㎝ほど何回か引く」

 

みたいなことを教えてもらったけど、

拳をじっとさせてたら

馬の頭の動きについていくことなんてできるはずもなく。

それで口が痛くなって馬が頭をカクッと下げただけやのに

ハミ受けできたーヾ(*´∀`*)ノと喜んでた私はアホでした。

あとこれで勘違いする人が多いのが、

ハミ受けさせたら乗り心地が良くなる

というやつ。

↑の2頭、座りやすそうなのはどっちですか?

 

鞍の形を思い出してください。

へこんでますよねぇ…。

前後にストッパーがある状態。

反らした馬の背中と同じ形。

もしこれが↖こんな形だったら、

前後に滑り落ちて乗りにくいでしょうねぇ。

しかも背中反らした馬は肢を大きく動かせずに

チョコチョコした歩様なって上下動が少なくなるので、

ますます乗るのが楽ちんになります。

それを、

ハミ受けしたから乗り心地が良くなった

とみんな勘違いしてるんやと思います。

 

でも実際は肢が動かないから

高い障害跳べないし、馬場の点数もつかない。

 

 

 

 

で、なぜみんなハミ受けにそこまで憧れるのか?

 

オリンピックや世界選手権などで見る、

ハミを受けた馬の姿や動きが美しくて

惚れ惚れするから真似したい。キラキラ

それもあると思うけど、

指導者が安易に勧めすぎるから

やと私は思います。

80㎝くらいの障害を跳んだり

A2課目の経路を踏んだりできるようになってくる頃、

だいたいみんな乗馬技術の伸び悩みが出てきて行き詰まる。

そんな時に、

もっと奥深い解決策があるにもかかわらず

それを教えられない・知らない未熟な指導者が

 

「ハミ受けできたら万事解決!」

 

と持ち出すもんやから

みんなそれに固執する。

「ハミ受け」という魔法の言葉で生徒をごまかして、

生徒は上級テクニックを学んでいるかのような気持ちになれて。

斜め横歩とか肩内なんかも同じ魔法の言葉で、

実際にはできてないけど時々「できてる」と言えば生徒は満足。

それで馬が痛い思いをして傷ついてるというのに、

そこに気付かず疑問にも思わず目もむけずにいる

指導者も生徒も未熟やと思います。

 

 

幸運なことに、今、教えてもらってる先生は

レッスン中にハミ受けの「ハ」の字も出しません。

私がずっと無口で乗ってたのを知ってるからというのもあるけど、

なぜハミ受けをやらないのか尋ねてみたら、

 

それができるほどの技量が人馬ともにないから

 

と一蹴されました。

全乗振の馬場1級ホルダーでもこの言われようw

 

・右肩がいっつも下がってること

・膝で馬体を挟みすぎること

・拳が上半身と共に動くこと

 

これらをまずはなんとかしないと、だそうです。

あと、私なりにいつも馬を元気よく動かしてるつもりやけど、

全然動いてないらしい…。(ノ∀`)アチャー

 

 

 

裸蹄の記事で書いたように、

裸蹄こそ正義!グッキラキラ

蹄鉄は悪!ブーもやもや

ではないのと同様、

ハミこそ諸悪の根源!ブーもやもや

無口乗馬最高!!!グッキラキラ

というスタンスではありません。

現に今よく乗ってるリュウノスターは、

というかほとんどの馬はみんな前のめりになってるため

ハミという支えがないとバランスが取れないからです。

先代の我が家の愛馬くんとミスティは、

色々あってセルフキャリッジがちゃんとできてたから

無口で乗ってました。

そして2頭ともよくクットウしてました。

あ、クットウは漢字で書くと

屈撓

であって、

屈頭

ではありません。

屈頭なんて間違いするから、

↑これをクットウだと勘違いする人がたくさん現れる。

 

クットウについても綴りたいことはたくさんあるけど、

語り出すとまた長くなるのでそれはまた別の機会に。

 

 

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とにもかくにも、

私はなんやかんやで自分のやってたことが

勘違いやと気付くことができたけど、

 

「馬を丸めないと」

 

「まずは馬の形を作って」

 

「内方姿勢が、ベンドが…」

 

と考えてる人は、

ちょっと立ち止まって

それが本当に正しいのかどうか

考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

今日はこの辺でおしまい。バイバイ