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つれづれなるまゝに、日暮らし、硯に向ひて、心に移り行くよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、怪しうこそ物狂ほしけれ。

日々感じたことを、忘れずに、共有し、共感し、共生したい。

室井慎次 敗れざる者@TOHOシネマズ池袋


『踊る大捜査線』の室井慎次のその後を描くスピンオフ映画であるとともに、

一度終焉を迎えたシリーズのリブート作品第一弾。


室井は定年まであと二年を残した時点で、警察を早期退職し、地元の秋田に戻ってきている。

鄙びた田舎町で畑を耕しながら、犯罪被害にあった子供を引き取り里子に迎え暮らしている。

ある日、家のすぐそばに腐敗した遺体が埋められていることが発覚する。

その身元は、20年ほど前に自分が担当した、湾岸署管内で起きた会社役員殺人事件の犯人であった。

世にいう、レインボーブリッジ封鎖事件で逮捕され、刑期を終えて出所した者だったのである。

そして、もう一つ、かつての事件で逮捕された日向真奈美の娘も、なぜか室井の元に転がり込んでくる。

果たして、この因果の物語はどういう幕切れを迎えるのか。


待ってましたの気持ち半分、もう見たくなかった思いもある、というところだろうか。

そして、それはスクリーン上でもほぼ同比率で体現されていたように感じた。

室井の前に現れるシリーズお馴染みの登場人物たちにウキウキする反面、

思ったようなポジションではなかったり、都合よく配置されていたりすることが若干気にかかる。


とはいえ、嫌がる柳葉敏郎を説き伏せて作られた作品は伊達ではない。

後半に期待。


目標まで、あと31本。

銀魂@Netflix


週刊少年ジャンプに連載されていた、空知英秋原作の漫画の実写映画化作品。


時は江戸時代。世界は「天人」と呼ばれる異星人たちの侵略を受ける。

多くの侍たちが攘夷志士として立ち向かうものの、その力は強大で幕府は開国。

廃刀令も施行され、完全に天人の支配下に置かれる形になってしまった。

そんな不思議な世界に巻き起こる、坂田銀時をはじめとする万事屋の物語。


とにかく突飛な世界観の作品だが、今作の一番の目玉はそのキャスティングにある。

この手の作品はお手のものである福田雄一が脚本と監督を手掛け、福田組ならばと綺羅星の如く面々が出演している。

これだけのスターが集まれば何本映画が撮れるのか、というほどに贅沢な配役である。


描くは原作屈指の人気エピソードである、紅桜篇。

刀匠が生み出した、妖刀紅桜に端を発した、銀時や桂小太郎、高杉晋助ら元攘夷志士たちの因縁を描いた。

とはいえ、今ひとつカタルシスにかけるのが否めないのはなぜだろうか。

おそらくは、アニメ版として劇場公開された「新訳紅桜篇」がかなりの出来栄えであることも原因の一端であるように思われる。

実写化の限界を感じる作品であった。


目標まで、あと32本。

シャイロックの子供たち@U-NEXT


池井戸潤原作十八番の金融業界を描いた作品。


功績を急いている、東京第一銀行長原支店で融資案件が起こる。

相手先は江島エステート、金額は10億円。

ノルマに焦る支店長以下支店の従業員は、それを急いで承認してしまう。

三ヶ月後、江島エステートは忽然と姿を消す。


当世一の金融業界を描く原作は、秀逸である。

原作者本人も手応えを感じた作品だと言っていることからも明らかであろう。

とはいえ、他の先行作品と比較すると、物語の展開やその勢い、カタルシスに物足りない感じも否めない。

特に、二時間で描き切るには登場人物の振る舞いが散漫になり、今ひとつ整合性に欠ける気がする。

長原支店の面々が、何らかの金銭的な逼迫を迎えていることもリアリティに欠ける。

支店長が月々の養育費20万円を苦にして、危険な犯罪に手を染めることは果たしてあるのだろうか。


特筆すべきは、パワーハラスメントの影響もあるのかノイローゼになる行員を演じた忍成修吾。

神社の狛犬に対して得意先だと思い込み、50億円の大型融資を取ったと課長を伴い訪れるシーンは、現代の闇を活写した。

それを受けた課長を演じた渡辺いっけいも大したものである。


目標まで、あと33本。