みちてくるしろあじさいのみちてくる 掌
(画像はうちの白紫陽花)
平野啓一郎『三島由紀夫論』新潮社 2023年刊
作家・平野啓一郎、
全身全霊で<三島由紀夫>と対峙した670ページにおよぶ大著。
氏は「文学へのめり込むきっかけは、
十代の頃読んだ三島由紀夫の『金閣寺』」
その衝撃的な出会いで「それまでの自分とは違った人間となった」と語る。
氏は4作品をじつに、精緻に読み込んでゆく。
そのメス(言葉)は深層へ、その存在へと切り込む。
その四作品は
『仮面の告白』
『金閣寺』
『英霊の聲』
『豊饒の海』
各論は23年におよぶ時間をけみして、この著作となった。
あとがきで氏は
「もし、本書を三島が読んだなら、自殺を踏み止まったかも
しれないという一念で、これを書いた」と。
この覚悟があっての『三島由紀夫論』、
三島にはせる思いがおありでしたら、
どうぞ、お手に取って、お読みください。
◆平野啓一郎<あとがき>全文公開されました!
この熱量! !
https://k-hirano.com/articles/mishimayukioron...
◆装幀:平野啓一郎・新潮社装幀室
新潮文庫の装幀のよう、
題字「三島由紀夫論」は金の箔押し。
(画像ではグレーのようですが)
そっとそっと秘かに隠し持つ、
その高貴、
その香り、
その端正なたたずまい、
それが<本>というかたちをまとって、
出現しました!
それが皆川博子『香妃』。
選び抜かれた紙に、
1ページごとに活版の濃緑のインクで印刷され、
正字、歴史的仮名に。
まさに紙に言葉を彫琢しているかのよう。
あわい浅黄と水色の組み紐が
ぐるっと表紙にまかれて。
縦の帯に書名、作者がほのかに浮かぶ。
柳川貴代さんの手によって、
こんなにも端麗に造本されて!
◆掌篇・印刷サインカード装画=皆川博子
挿画=新倉章子
協力=河出書房新社・岩﨑奈菜
造本・装丁=柳川貴代 新書判・16枚カード式小冊子。
本文は正字と歴史的仮名で組み、
濃緑インキ活版印刷+描き下ろしの挿画をオフセット1色刷。
皆川博子随筆精華の装画を4色刷で3枚収録。