「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ -341ページ目

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。












 ニイゼロイチゴー
 二〇一五年暗黒星雲冬すみれ               掌

 











◆冬菫・冬の菫・寒菫


日だまりなどで、
冬のうちから咲いている菫をいう。


冬の季語。
















クリスマスツリー











  降誕祭青き闇縫い問うは誰              掌















クリスマス










                 クリスマス
 層なせる鬱かかえおり降誕祭              掌

                










◆ 降誕祭・聖誕祭・クリスマス・聖樹・クリスマスツリー・聖夜

  聖菓・クリスマスケーキ・クリスマスイブ・サンタクロース


12月25日、キリスト降誕祭。
聖夜(クリスマスイブ)は12月24日夜の前夜祭。


冬の季語。



クリスマス定番の句(笑)。













  


三井家至宝



「三井家伝世の至宝展」を観た。



三井ビル




三井記念美術館は建物そのものが美術作品。
三井文庫開設五十周年、
三井記念美術館開館十周年にあたる、
記念特別展が開催されている。



館内というより、
どこぞのお邸に宝物が陳列されているといった感じで、
室内の設えにも眼がうばわれる。
飴色で重厚な壁、レースに
ドレープがゆったりとられたシルクのカーテン、
作品を抑え気味の照明、
そのほのあかりに志野や黒茶碗が浮び上がる。

どの一点を観ても、ため息がでるばかり。

藤原定家筆の「熊野御幸」、
ところどころ消されたり、書き込みがあったり、
まさにリアルな息遣いが感じられる。

能面の「孫次郎」「小面」には妖しいまでの美しさ。
すーっと吸い込まれそう。
見惚れた。

円山応挙の「雪松図屏風」、
金、金砂子に墨。
どっしりとした松の存在感に圧倒される。


如庵

                 如庵

茶席がしつらえられた
「如庵」の凛とした佇まい。


三井家の宝物、
重文や国宝がさりげなく展示されて、
この室内空間とあいまって、素晴らしい。
充実した展示を堪能した。


2016年1月23日(土)まで。



◆インターネット ミュージアム
  http://www.museum.or.jp/modules/topics/?action=view&id=743















十二月大歌舞伎



「妹背山妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」を観た。
夜の部はこの通し狂言。
「杉酒屋」「道行恋苧環」「三笠山御殿」の場。

お目当ては「御殿」の玉三郎。
花道の出で、可憐でひたむきなお三輪。
歌舞伎座の<気>がふわっとゆらぐ。

玉三郎の指導による、
七之助のお三輪も美しい。
丁稚の團子、もうこんなに大きくなって。

中車、初の女形(?)「豆腐買のおむら」も愉しい。

26日まで。


〈杉酒屋〉

杉酒屋娘お三輪          七之助
烏帽子折求女実は藤原淡海  松也
入鹿妹橘姫             児太郎

丁稚子太郎             團 子
後家お酉               歌女之丞
家主茂儀兵衛            権十郎



〈道行恋苧環〉

杉酒屋娘お三輪         七之助
烏帽子折求女実は藤原淡海  松也
入鹿妹橘姫             児太郎




<三笠山御殿>

杉酒屋娘お三輪          玉三郎
漁師鱶七実は金輪五郎今国   松緑

宮越玄蕃               亀三郎
荒巻弥藤次              亀寿
入鹿妹橘姫              児太郎
烏帽子折求女実は藤原淡海   松也
豆腐買おむら             中車
蘇我入鹿               歌六
























 展翅せよその子十六うすまぶた              掌


無窮を
とざし



久遠を
そこに

双の
掌を
かかげ

さざめく言葉は
すでにいらない
たましいは
尽きることなく
湧き出でる か

あふれる夜
したたりて
ひとを誘う
それはなに
酷薄な空に
美貌の海に
漆黒の太陽
煌よう白月

何処へ
運ばれ
ゆくか

ここに
来て
はやく

忘却を延べ
さあ
早く

その
<死>




























  
 展翅せよその子十六うすまぶた             掌















◆無季の句です。





























 焚書せりあなたの言の葉ふたかかえ            掌













◆この句も無季になります。

「現代俳句歳時記」現代俳句編(学習研究社)は
春夏秋冬の四巻の他に
「無季」が独立して一冊になっています。

その「焚書」の例句として掲載されています。

  























 ぶす 
 附子舐めてわたくし的に責任を              掌

  












◆無季の句になります。

オチをいうようで、なんですが、
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%84%E5%AD%90


◆附子(ぶし)は鳥兜、
 その根を漢方の生薬に。





















感泣亭秋報




小山正見さんより『感泣亭秋報』十号をいただく。

小山さんは丸山薫賞詩人・小山正孝のご子息。
小山正孝の詩業を顕彰しつづけている。

今年は 『小山正孝全詩集』刊行を記念しての
この秋報は10号になる。
力のこもった評論や詩作品、
内容そして分量ともにとても充実して、素晴らしい。


目次をご覧ください。


   『感泣亭秋報』十号 目次

詩 つばめ横町雑記抄(絶筆) 小山正孝 4p

    
   特集『小山正孝全詩集』

『小山正孝全詩集』全二巻に寄せて 山崎剛太郎 7p

「感泣五十年」 八木憲爾 9p

小山正孝の“抵抗” 池内輝雄 13p

『小山正孝全詩集』刊行に際して――「あひびき」の詩を中心に 菊田守 17p

いのちのいろどり『小山正孝全詩集』に寄せて 高橋博夫 20p

『山の奥』の詩法――今あらためて立原道造と小山正孝の接点を問う 國中治 22p

小山正孝についての誤解 三上邦康 25p

花鳥風月よりも何よりも「人」を愛したソネット詩人小山正孝 小笠原 眞 26p

「灰色の抒情」 大坂宏子 37p

“私わたくし”的の『小山正孝全詩集』 相馬明文 38p

雪つぶてをめぐる回想 森永かず子 40p

「アフガニスタンには」に触れ想念す 深澤茂樹 43p

心惹かれる『山居乱信』 萩原康吉 46p

『十二月感泣集』から 里中智沙 47p

『小山正孝全詩集』に接して 近藤晴彦 49p

『小山正孝全詩集』作者の目 藤田晴央 52p

『小山正孝全詩集』刊行によせて――小山正孝と田中克己 中嶋康博 54p

『山の樹』から感泣亭へ 松木文子 58p


造化の当惑――詩集『山の奥』のために 渡邊啓史 62p

小山正孝の詩の世界9 『十二月感泣集』 近藤晴彦 92p

最後の小説「傘の話」を読んでみた 相馬明文 97p


「雪つぶて」に撃たれて 山田有策 102p

「雪つぶて」作曲のこと 川本研一 107p

正孝氏のジャケット 坂口杜実 109p

お出かけする三角 絲りつ 112p


詩 薔薇 里中智沙 118p

詩 机の下 小山正孝「机の上」へのオマージュ 森永かずこ 120p

詩 互いの存在 大坂宏子 124p

詩 第二章  絲りつ 127p


小山正孝の周辺4――戦後出版と紙 蓜島亘 128p

昭和二十年代の小山正孝6――小山=杉浦往復書簡から 若杉美智子 140p

感泣亭アーカイヴズ便り 小山正見 144p


2015年11月13日 感泣亭アーカイヴズ発行
問合せ先:神奈川県川崎市中原区木月3-14-12