はつあきや前衛的な豚である 掌
はつあきや前衛的な豚である 掌
はつあきや少女期縄を跳び続け 掌
◆初秋(はつあき・しょしゅう)・秋初め・新秋(しんしゅう)
秋の初め。
秋の季語。
東京藝大美術館を出て、
上野大仏を拝み、
不忍池を渡って、旧岩崎邸庭園へ。
まだまだ蓮はその楚々とした花を
そこここに咲かせて。
池の水際に鷺も!
旧岩崎邸はジョサイア・コンドルの設計により、
1896年(明治29)年に完成した建物。
ゆったりとした空間、
その意匠、ラジエーターまで緻密な装飾で飾られ、
時を経てきた木材が艶めいている。
旧岩崎邸ホームパージによると
「17世紀の英国ジャコビアン様式の見事な装飾が随所に見られ、
イギリス・ルネサンス様式やイスラーム風のモティーフなどが
採り入れられている。
洋館南側は列柱の並ぶベランダ
(東南アジアの植民地と発達したコロニアル様式)で、
1階列柱はトスカナ式、
2階列柱はイオニア式の特徴を持っている。
1階のベランダには、英国ミントン製のタイルが目地無く敷き詰められ、
2階には貴重な金唐革紙の壁紙が貼られた客室もある。
岩崎久彌の留学先である米国・ペンシルヴァニアの
カントリーハウスのイメージ も採り入れられた」。
和館の床の間には橋本雅邦の「富士」。
ジョサイア・コンドルはあの鬼才の画家「河鍋暁斎」の弟子。
建物から芝生が広がる庭に。
庭園は修復中で見ることはできなかったのですが、
そのお庭を散策。
明治を体感できる旧岩崎邸へ、
お時間があったらどうぞ。
撞球室 山小屋風
開館は9時か~17時まで。
年末年始をのぞく年中無休。
「ル・コルビュジエの芸術空間
―国立西洋美術館の図面からたどる思考の軌跡ー」
国立西洋美術館の本館はル・コルビュジエにより設計された建物で、
2016年に世界文化遺産に。
設計の習作図面が展示されている。
その美術館で構想のプロセスを観ることのできる貴重な展覧会。
西洋美術館のホームページによると
「ル・コルビュジエは建築を設計する際、
研究を重ねたうえでプロトタイプ(基本型)を作成し、
実際に建設される敷地や環境に応じて
プロトタイプに変更を加えて完成させるという手法を用いました。
所蔵品の増加とともに展示室を増築していくことを
基本理念とするプロトタイプ『無限成長美術館』をもとに、
彼は松方コレクションを収蔵・展示するための美術館を
上野公園に設計しました」とのこと。
この過程をたくさんの資料の中から
34の部面や設計図が並ぶ。
「1)芸術の総合:広場(エスプラナード)、
2)螺旋型に鑑賞する、
3)卍型に施設を附属する、
4)建物のファサードをなくす、
5)太陽の光を採り入れる、
6)芸術の総合:19世紀大ホール」
この6つのセクションで構成されている館の
そこここをイメージしながらたどるのは
建築を知らないものでも興味深い。
螺旋型で一つの作品をさまざまな角度で
観られるのはこういうことだったか、と思い当たる。
9月24日(日)まで。
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◆隣の東京文化会館ではこちらの展示。
バナー展「ル・コルビュジエ、前川國男、東京文化会館」
写真展「東京文化会館1961~渡辺義雄が撮らえた造形美~」
「アルチンボルド展」を観る。
その「寄せ絵」、
その「上下絵」、
奇想ともいえる、その画のなんと精緻で、
驚異的なまでの筆力の圧倒的なこと。
アルチンボルド自画像
「ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593年)は、
16世紀後半にウィーンと
プラハのハプスブルク家の宮廷で活躍した、
イタリア・ミラノ生まれの画家。
自然科学に深い関心を示したマクシミリアン2世、
稀代の芸術愛好家として知られるルドルフ2世に
寵愛された画家・アルチンボルドは、
美術史のなかでひときわ異彩を放っていた宮廷画家」。
(公式ホームページより)
ちらしの「春」、80以上ある花花で組み合わせた婦人像。
「夏」(ウキペディアより)
「秋」(ウキペディアより)
「夏」「秋」の果物や野菜、
「冬」(ウキペディアより)
枯木の「冬」。
「四大元素」には魚や動物、
まったく思いもよらないかたちで組み合わせた、
肖像画はじつに寓意的。
「四季」と「四大元素」が向き合って展示され、
一室にある。
近くで観るともう花、果物などの
モティーフの細密な画に吸い込まれそう。
少し後へさがると肖像画になって。
謎は謎のまま、その謎の中に漂って。
9月24日(日)まで。
かなかなかな地上5センチ漂泊えり 掌
(ただよ)
夕ひぐらしわが沈黙を切り絶つ 掌
◆蜩・かなかな
セミ科の昆虫。
早朝、夕方にカナカナと鳴く。
秋の季語。
蝉は夏の季語。
ヒグラシ、ツクツクボウシは「秋の蝉」とされている。
散歩に行く公園の蝉も蜩になってきて。
「藝『大』コレクション パンドラの箱が開いた!」展を観るため、
東京藝術大学美術館へ。
東京藝術大学は今年、創立130 周年。
その記念の大規模なコレクション展を催されている。
前期が終了し、後期の展示。
東京美術学校開設以のコレクションは、
国宝・重要文化財を含む日本美術の名品がずらりと並ぶ。
あの教科書でおなじみの高橋由一「鮭」がまずどーんとある。
いつ見てもその巨大さには驚く。
高橋由一「鮭」
飛鳥、白鳳の仏像から俵屋宗達、尾形光琳、
曾我蕭白、伊藤若冲、池大雅、
明治からの画家たち、
平櫛田中の木彫、
日本美術史がここにはあるというコレクション。
そして歴代の教員や学生たちの作品。
上村松園「草紙洗小町」
上村松園「草紙洗小町」、
松田権六「草花鳥獣文小手箱」、
そしてマルセル・デュシャン「トランクの中の箱」がある。
松田権六「草花鳥獣文小手箱」
卒業制作などの自画像、模写、石膏像や
写真・資料もあって、
そのコレクションの豊富さ、多様さ。
作品修復のその過程、よみがえった作品など、
興味のつきない展示。
まさに<パンドラの箱>。
9月10日(日)まで。
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勅使河原三郎「月に吠える」
初日(24日・木)の公演を観た。
期待と緊張感にみちて劇場の空間が熱を持ちはじめ、
闇が切り落とされ、「月に吠える」が始る。
その手が、腕が、その脚が、その身体が、
空間を時間を切り裂く。
身体で詩を紡ぐ。
その薄刃の鋭利な切っ先。
胸を抉り、
残像のようにも映るイメージ。
勅使河原は演出・振付・美術・照明・選曲・出演をし、
佐東利穂子、鰐川枝里、マリア・キアラ・メツァトリ、
パスカル・マーティが踊る。
勅使河原三郎のブログ 画像はこちらから、どうぞ。
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この日、勅使河原にフランスから贈られた
藝術文化・オフィシエの授賞式が終演の舞台で行われた。
授賞式はこちらから
http://