漆黒の馬のとけゆく青水無月 掌
◆水無月・青水無月
陰暦六月の異称。
「水の月」の意で、田に水を引く必要のある月。
夏の季語。
「現代俳句歳時記」チクマ秀版社
編者:金子兜太
装画:オーブリエ&クリスチャン・ヤコブ
装幀:齋藤愼爾
金子兜太先生の署名入りです♪
高崎兜太句会
2016年6月をもう一度。
この句会では2・3ヵ月前に3句を提出。
兼題は「事故」が2句、自由句が1句。
選句は3句と問題句を1句。
最高点句は7点が2句あって、その句から合評を始める。
ビニール一枚春空を飛ぶ事故の予感
花の村事件あらかた狐の仕業
とった評は当然のことながら好意的な意見が続出。
事故の「予感」がいい。
兜太評:新鮮でない。
「ビニールが飛ぶ」のも、「狐の仕業」もマンネリ。
この2句、発想が似ている。
「どうしてこんなに点がはいったかわからんな」。
「事故」という兼題で、がんばりすぎたり、きどったり、と
無理をしている、とも指摘。
「フクシマ」「チェルノブイリ」「大震災」などを書いた句は
報告にとまっている。
4点句は
キャッチボールの姉と妹豆の花
評:今は兄弟だけでなく、姉妹キャッチボールをやるのも
めずらしい事でない。
兜太評:あっさりした季語、「豆の花」が効いている。
地味に作っていい。
大地震ありったけの燕よ来い
兜太評:おもいきった言って、実感あり。
「ありったけの燕」がいい。ちょっと言い方が幼い、か。
春愁のすこし大きな馬に乗り
兜太評:自分の春愁をなだめるために馬に乗った。
「乗る」終止形だときつくなる。
「乗り」だ。このぼかすほうがいい。
続いて、すべて問題5点となったこの句。
男ありけり無遅刻無事故宇宙塵
評:なにが言いたいか?
いなくなって宇宙の塵となった?
「宇宙塵」の働きがわからない。
兜太評:男がいた。無遅刻、無事故で、
その男をみていると宇宙塵としかみえない。
哀れを込めて、皮肉った。
皮肉ったが、哀れをこめている。
面白い。自画像か?
「これは肯定的な問題句だな」
はい、これは私の句。
今回は秀逸、秀作、佳作ではなく、
以上の句が兜太選となった。
映画「国宝」、
メイキングがyoutubeに登場。
https://youtu.be/e0Vr9sjQmWY?si=oSkjj2Y6khFAdA1X…
吉沢亮、横浜流星、渡辺謙、田中泯、寺島しのぶ、
そして李監督の話がたっぷり♪
能楽師・安田登さん、
講座「人生に効く古典文学」NHKラジオ第2、
1時間番組。
8月までラジルラジルで聴くことができます。
https://nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=NJZR87XYYV_01…
1 古事記と世界の冥界下り
2 軍記物から「平家物語」「太平記」
3魂を鎮める能と世阿弥の智慧(ちえ)
4魔法の言葉「和歌」の力
テキストの添付
https://x.gd/4J2HX https://nhk.jp/p/rs/NJZR87XYYV/episode/re/EZXL16JV7P/
◆安田 登(ヤスダ・ノボル)
1956年、千葉県銚子市生まれ。
大学時代に中国古代哲学を学び、
20代前半に漢和辞典の執筆に携わる。
25歳のとき能に出会い、鏑木岑男師に弟子入り。
能楽師のワキ方として活躍するかたわら、
論語と謡曲を中心とした寺子屋「遊学塾」を全国各地で開催。
著書に『能―650年続いた仕掛けとは―』『異界を旅する能―ワキという存在―』
「緒方貞子」知恵泉 再放送
6月21日(土)、これからです!
15:30~
16:15~
◆NHKの紹介
世界難民の日は6月20日・今日です!
世界的な難民、移民のためのアートフェスティバル
難民ウィークを日本で開催するのは初めて。
2025年6月16日(月)~22日(日)
東京、埼玉、群馬、山口、横浜で、
トークセッション、トークイベントや映画など催され、
前橋では市立図書館、こども図書館で
緒方貞子さんをはじめ、難民や移民の書籍が並んでいます♪
◆前橋市立図書館のHPをこちらに。
Refugee Weekってなんだ??
1998年にイギリス・ロンドンで生まれ、これまで世界17カ国で開催されてきたイベント
Refugee Week(難民ウィーク)が2025年に初めて日本で開催されます!
このイベントは、難民や避難を求める人々の貢献や創造性を祝う、
世界最大の芸術・文化フェスティバルです。
移民や難民をルーツに持つ人々が新たな地に辿り着いた経緯や歴史、
それぞれのオリジナルの文化を尊重し、
アートや演劇、映像などを通じてお祝いしましょう!
図書館で紹介する資料を手にとって、
#RefugeeWeek #SimpleActs のハッシュタグで世界中のイベントを確認したり
自分の取り組みをシェアしてみてください!

ムーミンと難民・移民の関係とは??
日本で開催される難民ウィークでは、
6月20日のWorld Refugee Day(世界難民の日)にあわせて
全国各地でさまざまなイベントが開催されます。
前橋市立図書館本館・前橋こども図書館では
「難民ウィークブックセレクション」と題して、
特設コーナーを設置します!
ブックセレクションは、関連書籍のほか
誰でも参加できる小さな取り組みとして
Simple Acts(シンプルアクト)を紹介します。
シンプルアクトのイメージがなぜムーミンなのか、
図書館で資料を読んで一緒に考えてみませんか?
また、特設コーナーでは、シンプルアクトのイメージを
しおりにして配布しています。(図柄は全10種類)