野口卓『大名絵師写楽』新潮社 2018
写楽は大名だった⁉
「写楽」、その謎は謎をよび、
魅せられる人・小説家はあまた。
演劇評論家・渡辺保×小説家・野口卓
この対談がじつに面白い♪
◆本の紹介
謎の絵師を、さらなる謎で包んでしまえ
――江戸の未解決事件「写楽」は三人の男が仕掛けた「プロジェクト」だった。
野口卓『大名絵師写楽』新潮社 2018
写楽は大名だった⁉
「写楽」、その謎は謎をよび、
魅せられる人・小説家はあまた。
演劇評論家・渡辺保×小説家・野口卓
この対談がじつに面白い♪
◆本の紹介
謎の絵師を、さらなる謎で包んでしまえ
――江戸の未解決事件「写楽」は三人の男が仕掛けた「プロジェクト」だった。
萩原朔美『前橋文学館は出来事である。』みやま文庫 2025
萩原朔美さん、前橋文学館館長となったのは2016年。
朔美館長の軌跡10年が本になりました!
あっと驚愕の企画展がつぎつぎと。
第一弾が「パノラマ ジオラマ グロテスク」の乱歩と朔太郎。
「この二人はあやしい」の龍之介と朔太郎。
「何物も無し! 進のみ!」の萩原恭次郎。
「朔太郎大全」は究極でしょうか。
日本全国53館の文学館・美術館・大学が
それぞれ独自の視点で朔太郎を取り上げた展覧会を催す。
「へえ、面白そう」と思われた方は
この本を読んでみて、ぜひ♪
〈心をゆらす 言葉と出逢い、
心をゆらす 人と出逢う。
前橋文学館は、出来事です。〉
◆目次
序章 おりおりのアフォリズム
第一章 前橋文学館の冒険
第二章 創造という旅
第三章 未来へ向けた対話
萩原朔美『前橋文学館は出来事である。』みやま文庫 2025
刊行記念トーク
前橋文学館年忘れイベント 第一部
萩原朔美特別館長、
藤井浩・みやま文庫編集長ほか、
チーム前橋文学館そして満員のお客さま。
萩原朔美館長になって10年、
そのビフォーアフターというか、
無茶ぶりをあますところなくスタッフが語る。
「灯台がほしいいよね」
マーサ・ナカムラ「雨をよぶ灯台」はこれを制作。
ちゃんとライトが点灯します。
「錆びたレールがなくちゃ」
萩原恭次郎のときは錆びたレール&歯車などがやまと積まれ、
もう美術館のインスタレーションかと思いました♪
文学館のエレベーターの扉はこれ。
前橋文学館、2016年に前橋市の直轄となったそうで、
当時の市長から
「萩原朔美さんのアイディアは必ず、実行して」と。
もうもう和やかな、笑いの絶えないトーク。
もちろん著作『前橋文学館は出来事である。』を購入。
もう、楽しみ♪
杉本章子『写楽まぼろし』新人物往来社 1983
主人公はその版元である蔦屋重三郎。
写楽はかつて蔦重を捨てた父親⁉
病をおし蔦重のために画を描き続け・・・
その心理を丁寧にたどり、
なるほどと唸ってしまう迫真の小説。
◆杉本章子(1953₋2015)
この『写楽まぼろし』で直木賞候補となり、
第100回直木賞受賞「東京新大橋雨中図」 1989年・新人物往来社
◆本の紹介(Amazonより)
「吉原細見」や歌麿の大首絵の版元として大成功した重三郎だったが、
歌麿の裏切りで苦境に立つ。
代わって起用した老人・写楽の絵は大評判になったが、
老人は病で死んでしまう……。
蔦重と写楽の真実に迫る長編歴史小説。
こちらは文春文庫 1989
『写楽まぼろし』文春文庫 2024
わたしはこちらで読みました♪
高崎兜太句会の12月は句会&忘年会。
恒例の兜太先生の<生歌>もこの会ならでは♪
2016年のこと(他界の14カ月前)。
◆そのブログはこちら
兜太句会、今日の兼題は「台風」。
九月の台風続きのときに出された題なので、
ちょっと季節にそぐわない。
三句選&問題句を一句という選句。
めずらしく七点という高得点句があり、その句から合評。
無花果や直情というゆきづまり
評:「直情というゆきづまり」が言い得ている。
兜太:いい句、よくできている。
中七下五に配する「無花果」が働く。
無花果の実がつまっているのが感じられる。
台風北上朝日に甘き山羊の乳
これは六点句。
評:台風が北上して、その朝陽のなかで、
ことのほか山羊の乳が甘い、と。しっかりと書かれた句。
兜太評:緊密にできた句。うまい。
台風来ぎりぎりと人体錆びて
評:焦燥感、台風が来たときの感情、体感が
「ぎりぎりと人体錆びて」で表現されている。
錆びるときの音が「ぎりぎり」
兜太評:上の評がいいな。強張り。
実感としていただけないが、これは問題句だな。
「ぎりぎり」がどうか。
この句は評を書けといわれたら、二ページは書ける。
これは掌の句。
他に選二、問題句四が
蓑虫の軌道修正すーっと河馬へ
兜太:言葉が踊り、中味がない。河馬はやり過ぎ。
兜太先生、エネルギッシュに全句講評。
すこし早めに終リ、忘年会へ。
忘年会からの参加者が二名。
メンバーによる一言のあと、
〆に先生のひさびさの<生歌>。
「特攻隊が、これを歌って、突っ込んでいくんだ」
「イヨッ、TOUTA!」と大向こうもかかる。
「来年もよろしくお願いします」と三本締めで、終了。
篠田正浩監督 映画「写楽」
大河ドラマ「べらぼう」は昨日最終回。
初めて蔦屋重三郎と出会ったのはこの映画「写楽」。
原作・脚色は敬愛の作家・皆川博子。
<写楽研究家>としても知られている
俳優・フランキー堺の念願の<写楽>の映画化。
企画総指揮をとり、その蔦屋重三郎を演じる。
その写楽は真田広之。
この「写楽」は映画館のスクリーンでもう一度、観たい♪
◆写楽は寛政6年から7年にかけて浮世絵界に突如として現れ、
およそ140種の役者絵と相撲絵を残して消えた。
謎の浮世絵師・写楽の、
霧に包まれた正体に迫るドラマ。
1995年公開
原作・脚色:皆川博子
監督:篠田正浩。
撮影:鈴木達夫、
音楽:武満徹。
95年度キネマ旬報ベストテン第5位。
松竹創業100年記念協賛作品。
映画
「写楽」
◉寛政3年(1791年)、
舞台を見ていた大道芸人のおかんは稲荷町役者・「十郎兵衛」が
市川團十郎の上るハシゴに足を潰されて血を流しているのを発見。
役者として使いものにならなくなった彼を大道芸の道に引き込む。
「十郎兵衛」は「とんぼ」と呼ばれるようになる。
おかんたちと一緒に吉原界隈などに現れてはケチな商売をし、
歌舞伎小屋に出入りして書割りを描く手伝いをしていた。
◉山東京伝や喜多川歌麿といった人気浮世絵師を抱える版元の蔦屋重三郎は
京伝の描いた洒落本がお上のご禁令に触れ、手鎖50日の刑に服していた。
将来に不安を感じた「歌麿」は蔦屋を見限り、他の版元へ鞍替えする。
蔦屋は起死回生を図ろうと幾五郎や鉄蔵などを使って役者絵に挑戦する。
ある日、鉄蔵が名もない男が描いたという絵を蔦屋に届ける。
上手ではないが、溢れかえる毒気に魅力を感じた蔦屋は
早速その絵の描き主・十郎兵衛を探し出し、役者絵を描くように説得を試みる。
こうして謎の絵師・東洲斎写楽(幾五郎いわく「人を真似る楽しみ」)が誕生し、
世間や役者たちに反感を買いながらも一世風靡する。
◉歌麿はこの才能に敏感に反応し、自分の地位を危ぶみ、
謎の人物を探し、ようやく十郎兵衛であることを突き止める。
十郎兵衛を見た歌麿はたびたび吉原に
姿を現していた大道芸人であったことを思い出し、
しかも自分の贔屓(ひいき)の花魁・花里と
懇意であったことから嫉妬の炎を燃やす。
二人を江戸から追放させようと画策。
「世の中は地獄の上の花火かな」と逃げる二人はすぐに追っ手に捕らえられ、
十郎兵衛は拷問を受け、花里は薄汚い女郎屋に売られてしまう。
◉寛政9年(1797年)、蔦屋の葬儀の日、
立派な行列や見物人の中に歌麿や幾五郎(十返舎一九)、鉄蔵(葛飾北斎)、
そして大道芸人に戻った十郎兵衛の姿があった。