
(ネットからお借りしました)
オペラ「ラクメ」を
NHKプレミアムシアターで観ました。
「花の二重唱」やアリア「鐘の歌」を
聴くことはできましたが、
オペラ「ラクメ」全幕を観るのは初めて。
ロラン・ペリー演出、
ピグマリオンの演奏、
パリオペラコミック座での上演、期待が高まります。
オペラコミックで初演以来、
140年の間に1600回、上演されているとか!?
ドゥヴィエル、もうなんというか、圧倒的なラクメ!
コロラトゥーラの超絶技巧の「鐘の歌」、
クリスタルの耀きをふりこぼすような繊細で、緻密な<声>。
(この声、どれだけ強靭なことか)
それでいてこれだけ技巧的な歌唱であっても、
聖性をもったかぎりなくピュア―な存在である
ラクメそのもの。
その透明感のある姿、
その雰囲気、
それをみごとに体現して。
ブレのマリカとの「花の二重唱」、
とけあった声のうつくしいことと言ったら。
ドゥグーのニカランタ(ラクメの父)、抜群の存在感。
この神殿を侵略されどれほどの憎しみをもったか、
そのバリトンが迫真の力をもつ。
イギリスの軍人やご婦人たちが、
まったく対照的な俗界をあらわす。
演出・衣装のペリー、
音楽の流れそっていて、
このオペラのどこか異国的な情緒を
詩情ゆたかに魅せる。
バリの影絵、
衣装は日本や韓国のテイスト、
黒衣(くろこ)が活躍。
<出演>
ラクメ(ニラカンタの娘):サビーヌ・ドゥヴィエル [Sabine Devieilhe]
ジェラルド(英人将校):フレデリック・アントゥン [Frédéric Antoun]
ニラカンタ(バラモン教の老僧):ステファヌ・ドゥグー [Stéphane Degout]
マリカ(ラクメの侍女):アンブロワジーヌ・ブレ [Ambroisine Bré]
<合唱・管弦楽> ピグマリオン [Pygmalion]
<指揮>ラファエル・ピション [Raphaël Pichon]
<演出・衣装> ロラン・ペリー [Laurent Pelly]
収録:2022年10月4,6日 オペラ・コミック座(パリ)