詩情たたえた オペラ「ラクメ」ドリーブ作曲 @NHKプレミアムシアター | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

(ネットからお借りしました)

 

 

 

 

オペラ「ラクメ」を

 
NHKプレミアムシアターで観ました。
 
「花の二重唱」やアリア「鐘の歌」を
 
聴くことはできましたが、
 
オペラ「ラクメ」全幕を観るのは初めて。
 
 
ロラン・ペリー演出、
 
ピグマリオンの演奏、
 
パリオペラコミック座での上演、期待が高まります。
 
オペラコミックで初演以来、
 
140年の間に1600回、上演されているとか!?
 
 
ドゥヴィエル、もうなんというか、圧倒的なラクメ!
 
コロラトゥーラの超絶技巧の「鐘の歌」、
 
クリスタルの耀きをふりこぼすような繊細で、緻密な<声>。
 
(この声、どれだけ強靭なことか)
 
それでいてこれだけ技巧的な歌唱であっても、
 
聖性をもったかぎりなくピュア―な存在である
 
ラクメそのもの。
 
その透明感のある姿、
 
その雰囲気、
 
それをみごとに体現して。
 
 
ブレのマリカとの「花の二重唱」、
 
とけあった声のうつくしいことと言ったら。
 
 
ドゥグーのニカランタ(ラクメの父)、抜群の存在感。
 
この神殿を侵略されどれほどの憎しみをもったか、
 
そのバリトンが迫真の力をもつ。
 
 
イギリスの軍人やご婦人たちが、
 
まったく対照的な俗界をあらわす。
 
 
演出・衣装のペリー、
 
音楽の流れそっていて、
 
このオペラのどこか異国的な情緒を
 
詩情ゆたかに魅せる。
 
 
バリの影絵、
 
衣装は日本や韓国のテイスト、
 
黒衣(くろこ)が活躍。
 
 
 
<出演>

 ラクメ(ニラカンタの娘):サビーヌ・ドゥヴィエル [Sabine Devieilhe]


 ジェラルド(英人将校):フレデリック・アントゥン [Frédéric Antoun]


 ニラカンタ(バラモン教の老僧):ステファヌ・ドゥグー [Stéphane Degout]


 マリカ(ラクメの侍女):アンブロワジーヌ・ブレ [Ambroisine Bré]



<合唱・管弦楽> ピグマリオン [Pygmalion]


<指揮>ラファエル・ピション [Raphaël Pichon]


<演出・衣装> ロラン・ペリー [Laurent Pelly]

収録:2022年10月4,6日 オペラ・コミック座(パリ)