クセナキス「オレステイア」
サントリーホール公演(2012)の映像がyoutubeに!
あのクセナキスが、
あのサントリーホールが熱狂の祭りか、
祝祭空間になってしまっている!?
センターの観客たちは透明な緑のアルミシートを振って参加。
そのなかで松平敬(バリトン)の歌唱が凄い。
カッサンドラ、長老、アテナ女神、全ての役を
バリトン、ファルセットでうたう。
その歌唱についての分析がホームページに。
楽譜とその音源も
http://matsudaira-takashi.jp/analysis/oresteia/
◆指揮/山田和樹
カッサンドラ&アテナ女神/松平敬
パーカッション/池上英樹
東京シンフォニエッタ
東京混声合唱団
東京少年少女合唱隊
ラ・フラ・デルス・バウス
演出/カルルス・パドリッサ
美術/ローラン・オルベター
照明/カルロス・リグアス
衣装/チュー・ウロス
映像/ヴェラヨ・メンデス/ロマン・トーレ
2012年8月31日(金)19:00/サントリーホール
この舞台の再演はないものか。
◆ヤニス・クセナキス:オレステイア(3部作)(1992)
字幕付きギリシア語上演
「アガメムノーン」「供養する女たち」「慈しみの女神たち」
原作:アイスキュロス(紀元前525-456)
◆紀元前458年に発表されたアイスキュロスの「オレステイア」は
《アガメムノーン》《供養する女たち》《慈しみの女神たち》の3部から構成される、
数世代にかけて神と人とが織りなすギリシア悲劇の代表作。
血で血を洗う殺戮劇が描かれ、そこには人と神との対立があり、
“復讐”という名の正義と罪が語られる。
また、女性の自立、そして最後には「市民社会」の
在るべき姿まで語られている。
◆《アガメムノーン》
トロイア戦争より凱旋したアルゴス王、ギリシア軍総大将のアガメムノーンが、
妻クリュタイメーストラーとその愛人アイギストスに暗殺される。
トロイアの王女であり予言者のカッサンドラーは
捕虜となってアガメムノーンの宮殿に連れてこられると、
アガメムノーンの死を予言し、最後はアガメムノーンと共に殺される。
◆《供養する女たち》
8年を経てアガメムノーンの息子オレステースが
母とその愛人を倒し、父の仇討ちをとげる。
◆《慈しみの女神たち》
オレステースと復讐の女神たちの争いを治めるため、
アテ-ーナーの女神が裁判長となり、
市民によって構成される陪審員によって裁判が行われる。
12人の陪審員の票は同数に割れ、アテ-ーナーの女神が
オレステースを支持したため、オレステースは無罪放免となる。
復讐の女神は激しく怒るが、「慈しみの女神」となるよう説得され、
憎しみの連鎖はついに幕を閉じ、ギリシアの世界に平和がもたらされる。
(サントリーサマーフェスティバル)