オペラ「死の都」を新国立劇場で観た。
「ベルギーの古都ブルージュを舞台に
愛妻を亡くした主人公パウルが
妻と瓜二つの女性と出会い、
倒錯のひと時を過ごす物語を幻想的に描いた」
作曲者・コルンゴルト、23歳の作品!?
20世紀を代表するオペラと言われながら
日本で上演されるのは初めて。
シェーンベルクなどとは一線を画す、
耽美で重厚な音楽。
なにしろ主人公のパウルと
妻とそっくりなマリエッタ、
全3幕のこのオペラで、ほとんど出ずっぱりで、
オーケストラを突き抜けてゆく強靭な声で歌いっぱなし。
パウルのトリステン・ケールは世界的なヘンデンテナー。
この役の100回目を日本での公演でむかえる、とか。
マリエッタのミーガン・ミラーは初役。
もうもう、素晴らしい!
甘美にして、濃密な旋律が内奥まで
からみついてくるような・・・
ただただ、聞き惚れ、音に浸る。
この演出では亡くなった妻・マリーが全幕をとおして、
登場していること。
パウルにとってはつねに、現在でも
リアルに存在している、と視覚化していること。
舞台はフィンランド歌劇場のもので、
じつに幻想的。
真ん中におかれたベットが象徴的。
指揮はキズリンク。
演出はカスパー・ホルテン。
■指揮:ヤロスラフ・キズリンク
■演出:カスパー・ホルテン
■キャスト
【パウル】トルステン・ケール
【マリエッタ/マリーの声】ミーガン・ミラー
【フランク/フリッツ】アントン・ケレミチェフ
【ブリギッタ】山下牧子
【ユリエッテ】平井香織
【リュシエンヌ】小野美咲
【ガストン(声)/ヴィクトリン】小原啓楼
【アルバート伯爵】糸賀修平
【マリー(黙役)】エマ・ハワード
【ガストン(ダンサー)】白鬚真二
合唱:新国立劇場合唱団
児童合唱:世田谷ジュニア合唱団
管弦楽:東京交響楽団
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◆ゲネプロの動画
http://www.youtube.com/watch?v=plzsFTkPGGw&feature=youtu.be
◆オペラ『死の都』特設サイト、公演の詳細はこちら
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/dietotestadt/