帰り花・かえりばな | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。








   帰り花鏡の真裏日本海         掌










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一昨日の兜太句会に出した句。

合評され(句を議論すること。作者を伏せる)、

こちらが句評。


・現実の帰り花と、鏡の中の帰り花があって、

 心理・心情のありようが見える。

・旅の実景だと思う。

・ロマンティック

・季語の「帰り花」がこの句でどうか。



兜太評
 
・「帰り花」は時ならぬときに咲く。

 寂しいが、明るい。

 桜と限定せず、いろいろの花ととる。


「帰り花が咲いている」、

「鏡の真裏日本海」という<二物配合>の句。


 思い入れをたどっていると、

 ありありと日本海が映っている。

 ある深い思い出、体験を思い出させられている。


 兜太好み。



兜太師匠、句会の7名(今回は休みが多く参加者20名)

にとられ最高点で秀逸に。


(ま、

兜太門では「最高点句、秀句ならず」という

‘格言’もあります(笑)。







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 <帰り花・返り花・帰り咲(ざき)・狂い花・忘れ花・忘れ咲>


草木が季節はずれの花を咲かせること。

初冬の小春日和のころに多い。


冬の季語。