「鯰絵とボードレール」 @ 鎌倉近代美術館 鎌倉 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。



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「鯰絵とボードレール」という

不思議な展覧会を見に鎌倉へ。


「この前はいつ?」

というくらい久しぶりの鎌倉。

人込みの小町通をぬけて神奈川近代美術館は

八幡宮の一角に佇んで。

ちょうど蓮の見ごろ。

白蓮やほのかに紅をはいた蓮が美しい。


「気谷誠の眼」というサブタイトルでわかるように

西洋古書や蔵書票などのコレクター気谷の

コレクションの展示。


ホームページによると

「このたび寄贈を受けた気谷誠(1953-2008)コレクションのなかから、

氏自身研究者として知られ、個人コレクションとしても出色の、

地震を起こした大鯰の姿を多数描いた鯰絵や、

明治期の銅版画など約40点を厳選して展示します。


さらに、19世紀フランスの詩人シャルル・ボードレール(1821-1867)と

同時代に生きた銅版画家シャルル・メリヨン(1821-1868)の

研究者でもあった気谷氏が愛蔵した19世紀の西洋版画などを約30点。


それに加えて、気谷氏と交流を深め、ともにメリヨンを考察し、

そこから触発、創作された木口木版画家柄澤齊(1950-)の

作品群も展示します。


本展は、鯰絵と西洋版画に造詣の深かったコレクター気谷誠の世界を

紹介する展覧会です。」


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    「面白くあつまるひとが寄りたかり」 国芳(?)



安政の大地震、それを鯰が揺らしたと

鯰を恵比寿がやっつけたり、

鹿島明神がとりおさえたり、

はては地震のおかげで仕事がふえた

大工や職人、商人を揶揄したりの鯰絵。

政府批判にも発展し、

鯰絵は2、3ヶ月で取り締まられた由。


この解説もすべて気谷による。


絵にある詞書も(解説を読むと)

面白そう。



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    「ボードレール」柄澤齊




もうひとつの柱のボードレール。

木版画家・柄澤齊の作品も見ることができた。

じつに線が精緻。


平面の絵(巴里の風景)を立体的に

見ることのできる眼鏡というか、

レンズ(これも気谷コレクション)も展示。


9月9日まで。



気谷のブログを偶然みつけ、

愛読していたのだが、急な病気で帰らぬ人に。

いちど出したブログはそのままあるのも不思議。


気谷誠 ビブリオティカ グラフィカ」

http://bibliotheca-g.jugem.jp/?eid=54