◆福島秀子
◆クロニクル 1964- OFF MUSEUM
ティーブレークをアジアンなカフェで。
ベトナムティやベトナム風のぜんざいなどで、
ほっとひといき。
常設展も充実、見ごたえあり。
ホームページも概略・紹介がとてもわかりやすいので以下に。
思いがけない作家の作品に対面できたり、
実験的な舞台の写真や映像など多岐にわたっている。
作品の画像はこちらから
http://www.mot-art-museum.jp/collection/index.html
福島秀子展 チラシ

ホームページより
東京都現代美術館では、約4,000点のコレクションを核として、
会期ごとにテーマを設定し、戦後・現代美術の魅力を多角的に紹介しています。
今期は、1940年代末より絵画を中心に制作し続けた作家、
福島秀子(1927-1997)の特集展示と、
戦後日本美術を見直す「クロニクル」シリーズの3回目として、
1964年以降の美術動向に焦点をあてた「1964- OFF MUSEUM」により構成します。
同時開催「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」展と連動し、
戦後の日本美術を知るうえで、欠くことのできない作家・作品、
美術動向をご紹介します。
◆1F 「特集展示 | 福島秀子」
福島秀子は、1940年代末より80年代末まで、絵画を中心に発表し続けた作家です。福島の作品で
は、スタンプが重要な要素となっています。
様々なものを素材にして紙やカンヴァスに押されたスタンプは、
運動感に満ちた筆触や、陰影に富んだ色彩とともに幾層にも重ねられることで、
絵画空間に独特の響きをもたらしています。
その絵画世界は、1957年に来日し、「アンフォルメル(未定形)」という
美術運動を主唱したフランスの美術評論家ミッシェル・タピエに激賞され、
ヨーロッパで開催された展覧会に出品を重ねました。
「アンフォルメル」とは、未だこの世界のどこにもないものを行為と
マチエールによって創ろうとするものですが、
タピエは福島の作品のなかに、
未知のものに向かって生成されるイメージの力を見出したのでしょう。
そうした画家としての活動の一方、彼女は、
当時の前衛的なグループにも積極的に関わりました。
1951年、創立メンバーとして加わった「実験工房」は、
美術と音楽を中心として、ジャンルを横断した
総合的な空間(環境)の創造を目指すものでした。
福島はこのグループの発表会で、新しいメディアを使った映像作品や
舞台衣装、装置等を手掛けています。
こうした福島の独創的な営みを回顧する試みは、
これまでそう多くはありませんでした。
このたびの展示では、多数の未発表作品を含む新収蔵作品を中心に、
最初期から晩年に至るまで、福島の追い求めた表現の世界を探ります。
なお、「特集展示 | 福島秀子」では以下の展示も併せて行います。
(1)実験工房
福島秀子の参加した「実験工房」は、1951年に結成されたグループです。
グループの活動の一端を、作品・映像・資料により紹介します。
出品予定作家:大辻清司、北代省三、駒井哲郎、山口勝弘ほか
(2)同時代作家たち
福島秀子とほぼ同世代で、50年代以降その独特な才能が注目された
女性作家たちに焦点をあてます。
出品予定作家:漆原英子、榎本和子、草間彌生、間所紗織、宮脇愛子
(3)アンフォルメルと具体
「具体美術協会」(略称:具体)は、リーダーの吉原治良のもと、
阪神在住の若手作家により、1954年に芦屋で結成されたグループです。
タピエは彼らの作品にも高い関心を寄せました。
出品予定作家:金山明、白髪一雄、村上三郎、吉原治良、吉原道雄ほか
◆3F 「クロニクル 1964- OFF MUSEUM」
「クロニクル」は、「OFF MUSEUM」をキーワードに、
1964年以降の美術動向に着目します。
東京都美術館で開催されていた「読売アンデパンダン」展は、
誰もが出品できる無鑑査・自由出品制をとっていました。
また主催者である読売新聞社が、
紙面を用いた新人発掘キャンペーンを行ったことから、
前衛的な新人作家が集う実験場と化していました。
しかし彼らの破壊的ともいえる行為や作品がもとで、
同展は1964年に中止が通告されます。
このアンデパンダン展の中止は、
美術館の外に発表の場を求め、
表現方法を拡張することを加速化させました。
1964年に篠原有司男や小島信明、ハイレッド・センターら、
アンデパンダン展の先鋭的な若手作家たちが大同団結して、
新宿の画廊で「OFF MUSEUM」展を開催します。
彼らのように美術館の外で展開された様々な活動は、
美術館と美術についての根底的な再検討を迫るものとなりました。
「OFF MUSEUM」とは文字通り「美術館の外」という意味ですが、
このことを美術館から逸脱し、既存の枠組みへの問題提起を含む、
この時代を象徴する概念ととらえ、
改めて美術館と作品との関係について考える契機とします。
出品予定作家:
小島信明、篠原有司男、平田実、山口勝弘、神田昭夫、秋山祐徳太子
ハイレッド・センター(高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之)、
観光芸術研究所(中村宏、立石紘一)、多田美波、福岡道雄、塩見允枝子、ほか
■ 秋山祐徳太子のハプニングやパフォーマンスをご紹介します。
秋山祐徳太子の活動は、
当館でこれまでほとんど紹介されることがありませんでした。
新規に作品を収蔵したことを契機として、
「もの」としての作品を越えた広がりをもつ、
秋山祐徳太子の活動をお伝えします。