福島秀子展  クロニクル 1964- OFF MUSEUM  @東京都現代美術館 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

  <MOTコレクション 特集展示>


◆福島秀子

◆クロニクル 1964- OFF MUSEUM


ティーブレークをアジアンなカフェで。

ベトナムティやベトナム風のぜんざいなどで、

ほっとひといき。


常設展も充実、見ごたえあり。

ホームページも概略・紹介がとてもわかりやすいので以下に。

思いがけない作家の作品に対面できたり、

実験的な舞台の写真や映像など多岐にわたっている。

作品の画像はこちらから
http://www.mot-art-museum.jp/collection/index.html

福島秀子展 チラシ
「月球儀」&「芭蕉座」                          俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ-福島秀子展


ホームページより

東京都現代美術館では、約4,000点のコレクションを核として、

会期ごとにテーマを設定し、戦後・現代美術の魅力を多角的に紹介しています。

今期は、1940年代末より絵画を中心に制作し続けた作家、

福島秀子(1927-1997)の特集展示と、

戦後日本美術を見直す「クロニクル」シリーズの3回目として、

1964年以降の美術動向に焦点をあてた「1964- OFF MUSEUM」により構成します。


同時開催「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」展と連動し、

戦後の日本美術を知るうえで、欠くことのできない作家・作品、

美術動向をご紹介します。



◆1F  「特集展示 | 福島秀子」

福島秀子は、1940年代末より80年代末まで、絵画を中心に発表し続けた作家です。福島の作品で

は、スタンプが重要な要素となっています。

様々なものを素材にして紙やカンヴァスに押されたスタンプは、

運動感に満ちた筆触や、陰影に富んだ色彩とともに幾層にも重ねられることで、

絵画空間に独特の響きをもたらしています。


その絵画世界は、1957年に来日し、「アンフォルメル(未定形)」という

美術運動を主唱したフランスの美術評論家ミッシェル・タピエに激賞され、

ヨーロッパで開催された展覧会に出品を重ねました。


「アンフォルメル」とは、未だこの世界のどこにもないものを行為と

マチエールによって創ろうとするものですが、

タピエは福島の作品のなかに、

未知のものに向かって生成されるイメージの力を見出したのでしょう。


そうした画家としての活動の一方、彼女は、

当時の前衛的なグループにも積極的に関わりました。

1951年、創立メンバーとして加わった「実験工房」は、

美術と音楽を中心として、ジャンルを横断した

総合的な空間(環境)の創造を目指すものでした。


福島はこのグループの発表会で、新しいメディアを使った映像作品や

舞台衣装、装置等を手掛けています。

こうした福島の独創的な営みを回顧する試みは、

これまでそう多くはありませんでした。

このたびの展示では、多数の未発表作品を含む新収蔵作品を中心に、

最初期から晩年に至るまで、福島の追い求めた表現の世界を探ります。


なお、「特集展示 | 福島秀子」では以下の展示も併せて行います。

(1)実験工房

福島秀子の参加した「実験工房」は、1951年に結成されたグループです。

グループの活動の一端を、作品・映像・資料により紹介します。
 

出品予定作家:大辻清司、北代省三、駒井哲郎、山口勝弘ほか



(2)同時代作家たち

福島秀子とほぼ同世代で、50年代以降その独特な才能が注目された

女性作家たちに焦点をあてます。


出品予定作家:漆原英子、榎本和子、草間彌生、間所紗織、宮脇愛子



(3)アンフォルメルと具体

「具体美術協会」(略称:具体)は、リーダーの吉原治良のもと、

阪神在住の若手作家により、1954年に芦屋で結成されたグループです。

タピエは彼らの作品にも高い関心を寄せました。


出品予定作家:金山明、白髪一雄、村上三郎、吉原治良、吉原道雄ほか





◆3F  「クロニクル 1964- OFF MUSEUM」

「クロニクル」は、「OFF MUSEUM」をキーワードに、

1964年以降の美術動向に着目します。

東京都美術館で開催されていた「読売アンデパンダン」展は、

誰もが出品できる無鑑査・自由出品制をとっていました。

また主催者である読売新聞社が、

紙面を用いた新人発掘キャンペーンを行ったことから、

前衛的な新人作家が集う実験場と化していました。


しかし彼らの破壊的ともいえる行為や作品がもとで、

同展は1964年に中止が通告されます。


このアンデパンダン展の中止は、

美術館の外に発表の場を求め、

表現方法を拡張することを加速化させました。


1964年に篠原有司男や小島信明、ハイレッド・センターら、

アンデパンダン展の先鋭的な若手作家たちが大同団結して、

新宿の画廊で「OFF MUSEUM」展を開催します。


彼らのように美術館の外で展開された様々な活動は、

美術館と美術についての根底的な再検討を迫るものとなりました。


「OFF MUSEUM」とは文字通り「美術館の外」という意味ですが、

このことを美術館から逸脱し、既存の枠組みへの問題提起を含む、

この時代を象徴する概念ととらえ、

改めて美術館と作品との関係について考える契機とします。



出品予定作家:

小島信明、篠原有司男、平田実、山口勝弘、神田昭夫、秋山祐徳太子

ハイレッド・センター(高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之)、

観光芸術研究所(中村宏、立石紘一)、多田美波、福岡道雄、塩見允枝子、ほか


■ 秋山祐徳太子のハプニングやパフォーマンスをご紹介します。

秋山祐徳太子の活動は、

当館でこれまでほとんど紹介されることがありませんでした。

新規に作品を収蔵したことを契機として、

「もの」としての作品を越えた広がりをもつ、

秋山祐徳太子の活動をお伝えします。