バセドウ病の治療中に食生活を変えてみても、体調を整えたり体重を抑制したりといった成果がなかなかでないため、「食事は関係ないんだ」「病気でつらい思いをしているから食事はストレス解消に好きなものを食べよう」と思ってしまう方が多くいます。
管理栄養士のAcco MUKAWAです。はじめまして!の方はこちらで自己紹介ページをご覧頂ければ幸いです。
ストレスをためることはバセドウ病にとってNGなので食事制限がストレスになっては元も子もないですよね。
それなら、バセドウ病治療中の食事療法は意味がない?食事療法はしない方が良いのでしょうか?
そんなことはありません。
まず第一に、バセドウ病治療中に適切な食事療法を行うことで、多くの場合、体重管理をしやすくなります。太りにくくなります。
食事療法を行った場合と、食事療法を行わなかった場合では、行った場合の方が明らかに太りにくいという調査結果も出ています。
バセドウ病は基礎代謝を活発にするために、好きなものばかりを食べてしまったり、その反対に太ることが怖くて極端に食事量を減らしてしまうと、栄養不足を起こしてしまいます。
治療開始直後は、身体は栄養素をたくさん必要としているので、栄養の需要(基礎代謝の亢進)と供給(食事から摂取する栄養)の間に大きな差が開き、栄養不足が大きくなってしまいます。
服薬治療を行い、減薬が進んで行った際、栄養不足が影響して大幅に太ってしまったり、痩せたものの体力がぜんぜん戻らないといった事態にもなりかねません。好きなものをたっぷり食べている場合は、もちろん大幅に太るリスクが高くなりますが、食事量を極端に減らした場合も大幅に太ってしまうことがあります。
自己流のダイエットはせず、食事療法と難しく考える前に、まずはバランスの良い食事を心がけてみましょう。
理想を言えば、甲状腺ホルモンや基礎代謝、身体がうけたダメージに合わせ、個別の食事療法を組み立てるとさらに効果的です。
減薬までは治療中の中で一番大切な時期です。身体を労わるつもりで、食事も大切にしましょう。
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