手作り消毒(除菌)ジェルの科学的根拠 | 甲状腺と予防栄養学の管理栄養士Acco MUKAWAの「栄養カルテ」

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昨日のブログの手作り消毒(除菌)ジェルについて、60パーセントではだめじゃない?とコメントを頂きました。

 

私が60%の根拠資料としているWHOの手指衛生ガイドラインをご紹介します。

こちらのガイドラインは医療現場でもそのまま使用できますので、よろしければ詳細をご覧下さい。感染症対策に効果のある、正しい手洗い方法や手袋の脱着法まで、詳細がかかれています。

 

下記の画像はウイルスのタイプと消毒についてのまとめ部分の表を抜き取ったものです。

©Acco MUKAWA WHO手指衛生ガイドライン解説

画像:WHOの手指衛生ガイドラインより

 

新型コロナウイルスはこの表中のエンベロープというタイプに該当します。アルコール濃度は60-80%で有効です。右下の方にも書かれていますが、市販の消毒用アルコール製品は75%や80%が標準です。そのために75%が標準とされています。これには、製品としての信頼性の保証や、その他にもいくつかの法律が絡んできます。

 

従って、ご家庭で手作りする際には60%以上を基準に調整していただければ問題ないかと思います。(もちろん、今後、「新型」のコロナウイルスに対し、何か特異的に作用するような消毒法が証明されれば、新たな情報としてそちらをご紹介させて頂きます)

 

それよりも何よりも、まずは一日も早く、アルコール消毒製品の流通が復旧すると良いですね。きちんとテストされた製品を使えば安心です。

 

もちろん、アルコール消毒だけで全てのウイルスを除去することは簡単ではありません。きちんと手洗いをした上でアルコール消毒をすることで、より効果を発揮します。

 

アルコール消毒後は消毒効果を有効にするために、30秒ほどそのまま放置すると良いでしょう。そのために、アルコール度数が高すぎれば放置中の早い段階でアルコールが揮発してしまうため、抗ウイルス効果はかえって限定的となってしまいます。これについては、前回のブログに頂いたコメント中にあるURLにも書かれていますので、よろしければご覧下さい。参考資料をご提供いただきありがとうございました。

 

また、アルコール度数の高すぎるものを頻用して手が荒れてしまえば感染症にかえって弱くなってしまいます。甲状腺疾患の方は肌荒れが起きやすいために必要以上の肌荒れの原因は避けたいものです。消毒だけでなく、保湿を徹底してお肌を守ってあげましょう。

 

 

※参考文献

 

WHOの手指衛生ガイドライン

 

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新型コロナウイルス感染症と橋本病

https://ameblo.jp/basejo/entry-12577309829.html

 

新型コロナウイルス感染症とバセドウ病

https://ameblo.jp/basejo/entry-12577402399.html

 

コロナウイルス対策で多くの方ができていない正しい手洗い方法(外部リンク)

https://www.hashimotosdiseasediet.com/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/