バセドウ病と診断されたら、どの様に治療法を選びますか?
ここでは患者としての立場、臨床栄養学の視点を踏まえた私の考えをお伝えします。
治療法は大きく分けて3つ。病院ですでに説明を受けた方もいらっしゃると思います。
- 薬物治療(抗甲状腺薬を服薬)
- アイソトープ(放射線ヨウ素内用)
- 外科的切除(手術で甲状腺を部分もしくは全摘)
早めの妊娠を希望している等の理由を除き、初めから外科的切除になることはあまりないと思いますので、薬物治療かアイソトープを選ぶことになると思います。
薬物療法から始めても、早い段階で他の治療法を提案されることもあると思います。
現在の症状、今後のリスク、治療のメリットデメリットなどを聞いて、治療法を自分で選択しなければならないことがあります。
そんなとき、何を基準にどの治療法を選びますか?
薬物の効果があるかないかは現在の治療では服薬してみないとわかりません。
服薬は年単位で時間がかかります。仕事をしながら通院するのはなかなか大変です。
毎月の治療代もかかってしまいます。アイソトープなら直ぐに効果が出るかもしれません。
それでも治療法に選択肢のある段階なら、私は薬物治療をお勧めします。そして、劇的な効果がなくても、甲状腺ホルモンや副作用、合併症のコントロールがきちんとできるのなら、時間がかかっても薬物療法の継続をお勧めします。
治療にはそれぞれメリット、デメリットがあります。
そのメリット、デメリットの比重も、治療を受ける個人の病状、社会的背景や大切にしたいものなので変わってくると思います。だから、絶対にこうでなければならない、というものは何一つありません。
ただ、アイソトープや手術は後戻りできない治療法です。治療法を選択できる病状なら、よく考えて選ぶ方が良いでしょう。
私の栄養学の立場から考えるメリット、デメリットについて。
甲状腺は全身の代謝を調整しています。甲状腺ホルモンの働きが上手くいかなければ全身の栄養状態に悪影響を与えます。
甲状腺の働きを抑え、副作用のない甲状腺ホルモンを服用すれば、これが結果的にもっとも最良の選択肢だったという方も多くいらっしゃると思います。
ただ、人間は機械ではありません。
外から補ったものを上手く使いこなせるかどうかは、本当に未知の世界です。
できることならば、
薬物療法を続け、栄養バランスの良い食事療法を続ける。
自分でホルモンバランスを整えられるようにできるだけサポートしてあげる。
これが、第一に優先すべき選択肢なのではないかと思います。
時間がかかる治療なので焦る気持ちが出てくることは、
とても良くわかります。
ただ、治療の選択肢があるうちは選択肢を残しておく。
大切なことだと思いませんか?
