キンタクのドラゴンズ定点観察 -38ページ目

『プロ野球「戦力外通告」』美山和也著




かつてスポットライトを一身に浴びたプロ野球選手が「戦力外通告」を受け、第二の人生を模索する。
人それぞれにドラマがあるように、プロ野球選手にもまた「プロ野球」を舞台にしたドラマがある。
「戦力外通告」を受ける選手がいる限り、このドラマが終わることはない。

本書では吉岡雄二(元楽天)、正田樹(元阪神)、寺本四郎(元ロッテ)、大野倫(元ダイエー)、野口茂樹(元巨人)といったアマチュア時代から注目を浴びてきた選手たちが取り上げられているのだが、中でもお薦めしたいのは川口知哉(元オリックス)の項である。

甲子園を沸かせ、ビッグマウスと騒がれた川口がプロで活躍できなかったことは知っていても、なぜ活躍できなかったまで知っているファンは少ないのではないだろうか。

川口は毎年のように代わる投手コーチたちに都度、ピッチングフォームをいじられ続けた。そして、自分本来のピッチングフォームを見失い迷走した。

2001年にはウエスタンリーグで一試合六暴投、十五の四死球、シーズン通算十四暴投という不名誉な日本記録を樹立。さらに別の試合では立ち上がりから七連続四死球、五度の押し出し、三度の暴投を記録するなど、この頃になるとピッチングフォームは完全に崩壊していた。
そして無理なピッチングフォームのせいなのか、ついには肩も上がらなくなってしまっていた。

結局、川口はプロ通算7年間で肉体も精神もズタズタにされてプロ野球界を去った。
ちなみに担当スカウトはのちにこう明かしたという。
「現場には1年間は絶対にピッチングフォームをいじらないでほしいと云っていたが、全くつたわっていなかったようだ。」

新人時代のイチローは監督、打撃コーチからその特異な打撃フォームの変更を命じられたが、それに従わずに冷や飯を食わされた経験がある。もしも、イチローが素直に命令に従っていたら今日の姿はなかったかもしれない。
川口にも自分のスタイルを貫く図太い神経があったならば、今頃はダルビッシュと投げ合う勇姿を我々に見せていたかもしれない。

「戦力外通告」を受けた川口はその後、家業を手伝ったり、パン工場で働いたりしながらも野球に対する未練を断ち切ることができず、いまは女子プロ野球「京都アストドリームス」の投手コーチに就いている。
今の夢は「女子で140キロ投げる投手を育てて、男子のプロをきりきり舞いさせたい」のだという。

人よりも悩み、苦しみ、もがくからこそ、そこにドラマが生まれる。
この本にはそんな6人の元プロ野球選手のドラマが詰まっている。


《お勧め度》
★★★

にほんブログ村 野球ブログへ

人気ブログランキング

中日が抱える弊害

この日、ノーヒットに終わったセサルの打率がいよいよ2割を切りそうだ。
もともとの売り込みは「内外野を守れるユーティリーティーさとメキシカンリーグ盗塁王の足」だったはず。しかし、開幕10試合で盗塁は未だ0。守備も本職の内野で致命的なミスを連発する始末。
いよいよなんでセサルがスタメン2番で起用され続けているのか理由が分からなくなってきた。

もちろん頑張っては欲しいのだが、藤井や大島、松井、平田を押しのけてまで起用する理由がどこにあるのか分からない以上、「競争を勝ち抜いて得たスタメン」と認めることはできない。ファンのセサルを見る目も厳しくならざるを得ない。

僕はセサルの起用にこだわる首脳陣に、現在の中日が抱える弊害を垣間見る思いがする。それはセサルを現地で見て、日本に連れてきたのが落合監督の腹心である森コーチであるということ。
フロントが獲得した助っ人ならば「使えんな」でバッサリ2軍に落とすことはできるかもしれない。しかし、同じベンチにいる腹心のコーチが「こいつは使える!」と太鼓判を押して連れてきた助っ人を簡単に切り捨てることができるだろうか?

コーチが助っ人を獲得するようになると厳正公正な競争原理が歪められてしまうということを中日からは学ぶことができる。

もう一つ、スカウトの反対を押し切って監督が強引に1位指名した選手は大成しないということも中日からは学ぶことができる。

中日からは学ぶことが多い!



にほんブログ村 野球ブログへ

人気ブログランキング

ロッテ川崎を金銭トレードで獲得(日刊スポーツ)

ロッテ川崎を金銭トレードで獲得

ロッテって左腕不足で清水(現横浜)を放出して那須野を獲得したんじゃなかったっけ?

去年の久保(現阪神)と橋本(現ロッテ)のトレードの時もえらい不釣合いだと思ったけど、今回もえらく気前よく川崎を金銭で阪神にあげるんだな。

ロッテって阪神になんか弱みでも握られてるんだろうか?

にほんブログ村 野球ブログへ

人気ブログランキング