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「東京流れ者」最終回は、雪の長野県飯山線のC56形蒸気機関車です。

飯山線はC56が活躍した線区で、映画に登場したC56-96は南牧村、C56-101は佐久市で保存されています。

そして、この作品が北海道ロケをしたと書きましたが、正しくは長野県飯山線沿線のロケでした。
劇中ではこの場所を言っておらず、函館付近の映像を映す場面がありましたので、北海道だと勘違いしましたが、他者のブログで飯山線沿線だと判明しました。
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7月23日付の当ブログで、「青春のお通り 愛して泣いて突っ走れ!」に出演していたキドリンとケロリンが前半で居なくなったと書きましたが、理由が判明しました。

二人はこの映画に出演していたのです。

映画公開はこの「東京流れ者」が一週間早かったのですが、「青春のお通り 愛して泣いて突っ走れ!」と同時撮影だったのでしょう。

キドリンこと松原智恵子の役は、渡哲也の恋人役で、この映画のヒロインであるキャバレー歌手の千春です。

写真の通り、松原智恵子の魅力が出ている役なんですが、重大な問題がありました。

それは、彼女が歌うシーンは吹き替えで違う歌手が歌っていました。

彼女は吉永小百合の様に歌が上手くないのかも知れないので、吹き替えは仕方ないのですが、この吹き替え歌手の声が野太く、松原智恵子の声とは掛け離れていました。

この歌手を起用したのも「鈴木清順テイスト」でしょうが、松原智恵子ファンが怒りそうな起用です(笑)


そして、ケロリンこと浜川智子(浜かおる)の役は、渡哲也と対立している組の「ちょっと変な事務員」睦子です。

彼女は突然笑いだしたりするようなキャラでしたが、前半で渡と対立していた恋人の郷えい治に間違って撃たれ死亡しました。

写真はウインクする浜川智子のサービスショットです(^_-)

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今回からは昭和41年日活
「東京流れ者」を特集します。

あらすじ
ヤクザ廃業後カタギになって、元組長(北龍二)とともにクラブ経営を始めた哲(渡哲也)、しかし資金繰りの途中、かつての対抗組織と揉め事を起こして東京を追われるハメに!


一見シリアスなやくざ映画であると思いきや、何故か場面場面で妙な「お遊び」が注入されております。

この映画の監督は鈴木清順で、私は彼の特徴を理解していないせいもあるのかも知れませんが、なんか観ていて違和感ありました(笑)


例えば、上の写真・渡哲也と蒸気機関車の合成写真なんですが、当時の技術ならばもっと精巧に撮れるのに、わざと合成写真丸出し画像にしたり、わざわざ雪の北海道ロケに行っているにも関わらず、下の写真のような「チャチ」なセットを造り渡哲也を歩かせたり、この監督の思考は「笑える」としか言いようがありませんね。

石井輝男監督が少し似た作風なんですが、彼の場合は予算の関係でやっているのであって、鈴木清順とは根本的に違うと思いますね。
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「スター毒殺事件」の最終回はネタバレになりますが、意外なラストシーンからです。

上原城二(天知茂)は若葉真理(万里昌代)が映画界入りして以来なにもかも上手く行かなくなり、精神異常状態になってしまいました。
そして真理を奪った須賀浩(江見俊太郎)を毒殺するのを皮切りに、恋人の真理(万里昌代)を含めて3人を殺害します。

しかし、警察に追われて放心状態になった上原はピストル自殺をするかと思いきや、急に「悟りを開いた」のか、夢遊病者の様に警官達の前に現れて映画は終わります。


新東宝作品の結末はパターンが決まっていて、こういう作品の場合、犯人は取り押さえられるのが大半で、後は射殺されるかです。

という訳でこの作品の結末は極めて異例で、ラストシーンは天知茂のワンマンショーが楽しめます。

写真は作品冒頭(上野懸垂線モノレール下を走る車内)での天知茂と万里昌代、そしてラストシーンの天知茂です。


そして、映画音楽は渡辺宙明が担当しています。
彼は後の特撮作品の音楽担当で有名になりましたが、元々は新東宝の映画音楽をしておりました。

彼の映画音楽は独特で、この「スター毒殺事件」でも非常にいい味を出しておりました。


次回は「東京流れ者」からです。
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この映画での唯一の鉄道シーンは、冒頭に映る上野動物園内を走る、東京都交通局上野懸垂線H形モノレールです。

このモノレールは遊園地の遊具扱いではなく、東京都交通局が運行する日本初の本格的モノレールであります。

そして、このH形は上野懸垂線の初代モノレール(日本車輌製)であり、この映画公開の前年(昭和32年)に登場しました。

そして昭和41年迄活躍しましたが、現在この初代モノレールは日本車輌豊川製作所で保存されているそうです。