【特別篇】≪ドランとマティスの面白い絵≫ | バルビゾンの風

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バルビゾン派(バルビゾンは、École de Barbizon)は、
1830年から1870年頃にかけて、フランスで発生した絵画の一派である。
フランスのバルビゾン村やその周辺に画家が滞在や居住し、
自然主義的な風景画や農民画を写実的に描いた。1830年派とも呼ばれる。

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【特別篇】≪ドランとマティスの面白い絵≫

 

 

この二人の巨匠は1898年ドラン18歳マティス29歳の時に出会っている。
1905年5月に、この2人は目の前が地中海の煌びやかな
海と山と古城のある陽光の港町、コリウールに共同のアトリエを借りた。

コリウ-ルの港町はパリから南へ

スペインの国境20キロ地中海に面した港町である。
この港町の色彩感覚が2人の画風に決定的な影響を与えた。

2人は『チューブから出たそのままの色』を

用いて作品にに没頭した。


コリウールのあらゆるもの、港、尖塔、屋根や

通りの角が彼らの創作意欲を刺激した。

このコリウールの港町が友情の始まりであり

大きなコラボレーションとなった。
そしてフォーヴィズム(野獣派)のリーダーになった。

そして、この年の秋の展覧会、

サロン・ドートンヌに出品し、

フォーヴィズム運動が始まる
この時の作品がマティスの

【緑の筋のあるマティス夫人の肖像】である。


現在この作品はコペンハーゲン国立美術館所蔵である。

マティスは1898年29歳の時に

アメリ-・パレイユと結婚。


ドランは「乾燥中の帆」というコリウールの時に

制作した作品を出品している。


点描で描いている明るいコリウールの浜辺に帆を
広げて10艘以上のヨットが並んでいる作品である。

マティスは色彩の魔術師と言われるが、
この色彩の色に、夫人に対するマティスの想いが入っている。

ドランのこの作品【若い婦人像】

(バルビゾンの風所蔵)は1920年作の作品である。


新古典主義的な作品への回帰で描いているこの作品は

マティスの1905年作品のマティスの
【緑の筋のあるマティス夫人の肖像】に見立てている、
マティス夫人の緑の筋と同じような緑の筋が

ドランの婦人の中にも見受けられる。


野獣主義と言われた3年間の

この時期のこの作品を忘れえなかったのでしょう。

15年の月日を経て、マティス夫人の内面を表す
この作品とドランの【若い婦人像】とを対峙させて、
絵画の常に変遷する姿の表れだと主張してる。

この大きく違う作品、3年という野獣主義の期間と
長い新古典主義の対峙する作品がもたらすことは、
いろいろな角度からなる作品の出現を繰り返して
さらに先に進むということなのか、と問う作品になっている。

因みにマティスも1920年以降、
作風が古典に回帰している作品を描いている。