明日から旅に出ます。
明石で一泊、鳥取で一泊。名目は『確定申告合宿』。温泉に浸かり現地の恵みに舌鼓を打ちながら、納税に努める。我ながら何と勤勉な日本国民でしょう。
この旅は経費な否か、初日から激論が交わされる予感、鈴木です。
そんな訳で、3月4日(月)5日(火)6日(水)は店休日。三連休を頂きます。
詳細は後日お伝え致しますが、7日からは新しいwhite Lが始動しますよ‼︎
7日からのオススメはオールドリキュール!
当店は毎月第1週を「オールドボトルの週」と設定し、オープン以来収集を続ける終売ボトルから選んだ一本をお値打ち価格で提案しております。
今回はリキュール!
90年代流通品なので個人的には『新しい』酒ですが、それでも30年前ですからね。
リキュールは未開封でに30年以上経過すると全くキャラクターが変わります。香りが再構築され、甘味にトロミが生まれる。度数が高いと更に良し。
その全てを満たす一本です。
アイリッシュミスト 1990年代流通品
¥1100/shot
1948年、アイリッシュウイスキー「タラモア・デュー」を手掛けしタラモア蒸溜所オーナー・ウィリアムズ家によって開発されたウイスキーリキュール
、アイリッシュミスト。
中世からアイルランドで愛飲されていたヘザーワイン(ヒースの花等で香り付けた混成酒)を参考に、アイリッシュウイスキーに10種以上のハーブとヒースやクローバーのハチミツを加えて製造される。
アイリッシュミストは爆発的に売れ、ウィリアムズ家はウイスキー蒸溜所を閉鎖しリキュール造りに専念した程です。
当時はウイスキーの主な輸出先であるアメリカの禁酒法や第二次世界大戦などで、アイリッシュウイスキーの売上が落ち込んでいましたから、英断と言えますね。
ちなみに、タラモア・デューは銘柄のみ他社に売却され1970〜2010年迄はミドルトン蒸溜所で、現在はグレンフィデックを所有するウィリアムグランツ&サンズ社がタラモアの町に新設した蒸溜所で製造されています。
今日も安定して製造され、世界中の酒場で愛飲されるアイリッシュミスト。
しかしこれは90年代のアイリッシュミスト。
そもそも香り味わいが現行品より厚い。
かつ30年瓶内で過ごした事によりトロミをおびた甘味と混然としたフレーバーが生まれています。
アルコール度数35%。リキュール熟成に適した酒精がこの一本を育んだ。
黒糖シロップの様な濃くビターなテイストに、漢方の如き様々な薬草が溶け込み、口に運ぶ度に異なるキャラクターが五感を刺激する。
やはりこの手の酒を例える言葉は一つ。
『圧倒的な官能』
恍惚し言葉を失う。
是非ストレートで御堪能下さい。