正直者の憂鬱・ヰ | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

「…歩きでも

 十分間に合うと思うけど」

 

自身の腕に

視線落とす彼の隣を

維持しつつ

 

小走りで

僕らの前を行くエムに

 

わざと追いつかないように

けど

急いでる風を出しながら

 

僕らだけじゃない

 

必須の講義

受講へと向かう

人の流れに合流しつつ

 

周囲を窺えば

 

走り抜けたエムに気付き

 

挨拶の声を掛ける

少人数のグループに

紛れ

 

その他大勢の

のんびり教室に向かう系の

学生が

 

エムの後から

少し早歩きな

僕の姿

確認すると

 

やっぱり居た

的な

 

あぁ…ねぇ

って空気感の中

向けてくる視線ものともせず

 

ぐんぐん

追い越して進めば

 

エムに声掛けたグループに

追いついた

僕にも

 

「おはよう」

 

挨拶してくれるの

 

追い抜きながら

 

「おはよう 急げよ」

返しつつ

 

相手の顔に目を向ければ

 

僕の隣に居る

彼の姿にギョッとする人

 

何人かいて

 

早速

僕の視線から

逃げるように

泳ぎ出す目が

 

噂 流してる

もしくは

聞いたって面子だと言う事

 

物語ってて

 

今は

あーだこーだ

言う事も無いから

 

視界の隅で確認するに

留めて置いて

 

ふと

隣の彼に

 

「…そういえば

 この授業の後って…」

 

必須教科は

2週でコンプできるように

振り分けられてて

 

毎日

登校する必要がない

スケジュールには

なっているものの

 

「休んでた間のデーターって…」

 

必須以外の教科

少なくても3個は

単位に必要で

 

彼の休んでた間に

僕とかぶった教科の有無

確認しつつ

 

講義内容

貸し出してくれる

知人とか居るのか

居ないならどう対応するのか

 

探ろうと

 

同好会で出会うまで

まるで接点の無かった

彼の周辺

 

把握できる機会だと

同学年の仲良しな存在

 

…今聞くか?って

タイミングだと

僕自身思いつつも

 

講義が始まれば

それなりに

雑談ができる環境では

ないから

 

今のうちかな

って焦り

無きにしも非ずで

 

すれ違う人には

聞き取りにくい

 

囁く声で

彼に一歩

近付いて

ひっそり始めれば

 

 

「…先輩が手配してくれるって」

 

え?

 

彼と僕との共通の知人って

ポジのみならず

 

どうやら

彼の親しい人ランキングの

上位に

先輩が君臨しているのか

 

…単に

僕がエムと居る理由同様に

 

彼が先輩にとって

ほっとけない系

存在なのか?も?

 

 

分からなくもない

未だ

自分でもきちんと

これだって解明は

されていない

 

彼の何処に惹かれるのか?

って

吸引力の一つに

 

放っておけない感

あるのは

 

駐輪所で体験済みだから

 

「先輩…お兄ちゃんみたいだね」

 

としか

コメントできなかった

 

下手な返しに

自分でも

モヤっとしつつ

 

まだ講師の来ていない

講堂の

 

後方の入り口から

ぐるっと中を見渡して

 

エムがミコさんと

合流出来てる様子

 

確認してから

 

「…結構

 前の方の席しか空いてないね」

 

後ろから

埋まる感じの

出入り口の関係上

 

遅れれば

遅れるほど

 

勉強熱心なポジでの

受講になるの

典型な感じで

 

僕は

それでも

 

隅の方に

二人分の席

確保して

 

彼に視線送れば

 

出入り口で

休んでた理由

聞きたそうな

数人の男子に

声を掛けられていた彼

 

そのまま

そっちと合流するのかと

 

呼び寄せるでもなく

黙って

確保した席に

座れば

 

 

「…随分隅っこね?」

 

後方で

ミコさんと居るもんだと

思ってたエムが

 

彼用…と

空けていた

僕の隣に

すっと

座った

 

 

   つづく