正直者の憂鬱・ユ | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

「…私の荷物が…ない

 ゲームの上手なミコさんも居ない」

 

僕との連れしょんに行く際

 

その場にいたミコさんに

 これお願い

って

自分の荷物預けてたの

エム的には

どういう意図だったのだろう?

 

お願いした現地点に

居るはずの

あるはずの存在が無いと

困惑してるエムに

 

「…ミコさんは

 時間的にも

 講義室に入ったんでしょう?」

 

普通

親しい人物から

荷物預けられれば

放置することなく

 

目的地が同じなら

席取りも兼ねて

運び込んでくれている

思うところだろうに

 

…エムはそう考えなかったのか…

僕からすれば

当たり前の感覚に

行きつかない

エムに

 

成る程ね

 

これまで

近寄りがたい見た目と

キツイ物言いで

遠巻きに見られて

 

単独行動が通常だったから

 

こんな風な

誰かからの気遣いを

まさか

今の今まで触れてこなかった

…って事なのか?

ちょっと

胸の奥で 

 

同情?…とは少し違う

けど

やるせない…的な

感情くすぶって

 

「…ミコさんにお礼言わないとね」

 

言わなくても

そうするだろう

けど

 

自分の中での常識感の

稚拙さ…と言うか

 

まだまだ

人がそれぞれに経験から

得る物事の認識の差

…的なものの存在に

 

気付かされて

つい

 

余計な助言になって

口をついて出た

けど

 

僕同様に

今の何気ない

数分にも満たないやり取り

 

隣で見ていた彼が

 

エムを見る目を変えてしまいそうで

ほんの少し

 

危機感…というのか

なんというのか

 

妄想過多な不安感というか

 

上手く表現できない感情

過るから

 

「ほら

 中に入ってミコさん探さないと」

 

つい

保護欲を刺激する

エムを

ほいほいと急かし

 

彼との接触

避けさせようと促せば

 

 

「…おはよう

 なんか久しぶりね」

 

エムが僕越しに

彼に

挨拶したの

 

あっ…と

今気付いた態で

 

「あぁそうか

 彼ね…休んでたんだって」

 

白々しく

彼の存在

背中で隠してたの

無駄だったって

諦めつつ

 

エムの視界

遮るように立ってた体

一歩横に移動して

 

振り返れば

 

黙って立ってた彼が

 

「…おはよう…急がない?」

 

僕同様に

エムを急かしたから

 

流石にエムも

 

ここは急ぐところか…と

解釈したようで

 

ぼんやり立ってた

ピロティから

小走りに駆け出し

 

僕らの前から

去っていった後ろ姿

 

見送ってる場合じゃない

我々も

状況は同じで

急げ急げと

講義室へと向かいながら

 

前を行くエムの背中

…彼も見てるのだろうなぁ

 

一連の不思議ちゃんな

エムの様子

僕の中では日常と化している

 

見かける程度の認知の人からすれば

その外見からの印象との

ギャップに

驚いているだろう

彼に向かって

 

「え?走るべき? 

 もうそんな時間なの?」

 

今のエムの様子に

どんな印象抱いているのか

確認も兼ねて

 

彼の様子を

それとなく

違う話題振りつつ

窺った

 

  つづく