俯瞰視線で見てた限り
CFO秘書の言い分は
棚の中の配置を全体的に
女性でも取り出しやすい
位置で
道具も扱いやすい
重量で
見た目的にも圧迫感がなく
小綺麗に…
と
取り扱ってる材料が
天然素材で
ごつごつしてて重く
埃っぽいモノなのに
随分と無理難題
突きつけてくるなぁ…
と
若い男の立場で
つい
棚を眺め
CFO秘書の条件をクリアできる方法
脳内で試行していれば
「…それ 持ってみてよ」
若い男が
彼に言われ
棚前まで運んだ
小分けの粘土を
指さし
CFO秘書に受け取れと
指示するの 聞いて
すっと
腕を彼女の方に向ける
と
神子田さんにねちねちと絡んで
反論ばかり言ってたCFO秘書が
そこは素直に
こちらを向くから
運びやすさ重視で
ぞんざいに重ね持ってた袋
受け取りやすい様
持ち直すよりも早く
腕からひょいと
軽々と取り上げられ
背が高い彼女の
体格的有利さもあるが
つい
おっ…と
以外と腕力ある様子に
驚けば
「…皮素材のバック程度の重さだから」
女性には重い
そう 繰り返してたCFO秘書が
お洒落女性のアイテムである
バックの重量
引き合いに
CFO秘書の言い分を汲んだ…って
態で出したアイデアを披露し
しかも 持った感じもしっくり来たのか
「…いいわね」
そう一言感想言うと
しばらく
粘土の入った小分けの袋を
眺め
何か感じたのか
自分の腕に戻し
「あとはこの袋を
袋じゃないモノに換えて…」
さっきから
この教室のディスプレイを
改装するかの注文の仕方に
…この人CFO秘書やってる人だよな?
と
自分の中の記憶に
少し自信が持てなくなりつつ
も
話の中には
入る事出来ず
運んできた袋手に
棚前のやり取りを
黙って見ていれば
「あなた
ずっとそうしてる気?」
突然
CFO秘書の矛先が
こちらに向かって
彼らのディスカッションに
加わるきっかけ
投げられる
も
「この辺に運んでおきましょうか?」
多分邪魔にならないだろ
床上を仮置き場に
残りを運んで来る旨
伝えれば
「…会長は今どちらに?」
神子田さんが
自分達がここに居る
そもそもの原因
CFO秘書に思い出させる
口調で
配置換え作業から
新人スタッフの自分の方へと
話題を切り替えた
つづく