cherryblossom R-six- | ラテックスは妄想中

ラテックスは妄想中

暴走ギミな妄想をチラカスBananaです。
甘味世界を目指し オリジナル小説書いてます。
腐 要素 多くなってきちゃいました。苦手な方ご注意ください。

 

 

その日彼女は

 

髪を二つに結んでいた

 

 

同じ時間帯の

 

同じ駅

 

毎日ではない

 

 

週に一度か二度

 

その停留所を利用する

 

彼女の姿に

 

いつも

 

ふと

 

自然に目が向く

 

目立つ服装でも

 

派手な髪色でもない

 

どこにでもいそうな

 

彼女の姿を

 

今日も 確認して

 

習慣的に

 

時計に目を向ける

 

それは

 

バス到着予定時刻を

 

逆算して

 

停留所で待つ

 

彼女の姿を

 

見ていられる時間

 

割り出す

 

いつもの癖で

 

 

…3分くらいか…

 

 

バスまつ彼女を含め

 

周囲の人々を

 

眺める

 

 

 

暖かくなってきた

 

からか

 

この前まで着ていた

 

ダウンや

 

もこもこのジャケットは

 

誰も着ていない

 

 

彼女の服装も

 

動きやすそうな

 

ラフなパーカー姿

 

 

…仕事着…って事だろうか

 

大抵

 

パーカー姿の彼女

 

 

今日は白か…

 

等と 観察する視線の先で

 

 

腕時計

 

していないのだろう

 

時計代わりに

 

スマホを確認しては

 

交通状況で

 

時間が前後する

 

バス

 

今日は遅れているのだろう

 

 

待ちあう停留所の客数名も

 

バスのくる方角

 

何度か確認している

 

 

そんな停留所に

 

また一人

 

バス待ちの集団へ

 

合流する影

 

顔馴染みの通勤仲間

 

見つけたか

 

静かな停留所に

 

人の声

 

朝の

 

あいさつを交わすと

 

そのまま始まった 

 

談笑

 

 

今頃の時分の話題は

 

陽気の事だろうか

 

並んでる

 

訳ではなく

 

アバウトに

 

日よけになった部分や

 

椅子のあるエリアに

 

ぽつぽつと

 

それぞれに

 

バスを待っている客の姿

 

 

今日も

 

部屋干し専用の

 

日当たりのいい部屋の窓から

 

 

こっそり

 

観察しつつ

 

タオルを干している

 

 

…なんだか

 

今日は

 

停留所が賑やかで

 

いつもなら

 

寡黙にバス待つ彼女に

 

 

話しかける中年女性の姿

 

…なんだ?

 

 

話しかけられた彼女

 

同様に

 

注目すれば

 

談笑

 

…とまではいかずも

 

挨拶よりは長い

 

やり取りの様子に

 

 

外が見える窓へ

 

いつもより近付いて

 

様子を窺えば

 

 

話の内容までは

 

聞き取れないものの

 

 

滅多に聞くことが無い

 

彼女の声が

 

 

耳に心地よく

 

小鳥のさえずりの様で

 

つい

 

窓の近くから

 

外をのぞく姿

 

向こうからも見える

 

かもしれない位置で

 

少し遅れたバスが

 

停留所に停車し

 

客の姿

 

隠してしまう

 

その瞬間まで

 

食い入るように

 

ツインテの

 

彼女の様子を

 

見守った

 

 

 

   つづく