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★ Defense - starting pitcher ★
今日の平野さんのストライク率は約64.0%を記録、
あと一歩で2/3に届こうかという合格点の素晴らしい成績を残すことに成功しました。
ただし、23度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ11度、
3ボールまでいったのがのべ6度にのぼり、そして四球1で
1ボール以内での勝負は約52.2%を記録するなど
時折大きく制球を乱し、2ボールそして3ボールを奪われての
緊迫の、苦しい勝負がある程度数多く散見されますが
それでも根負けすることなく四球を1個のみに抑えていくことに成功、
今日の平野さんは全体としてうまくストライク・ゾーンの中で大胆に勝負し続けることに成功したと高く評価できます。
今日、今シーズンの初登板および初の先発登板となった平野さんの投球の詳細を見ていきますと
投球の軸はまずは速球で、それを全体の4割ほどと数多く駆使していきながら
その速球とスライダー、そして平野さんの代名詞と言える、自慢の(おそらく)2種類のスプリッター、
(※1つは速球から数km/h球速を落とした、深くボールを挟んで投げ
速球と同じ軌道を描きながら打者の手元で沈む一般的なスプリッター《フォーク》で
そしてもう1つは速球とほとんど同じくらいの球速を誇る、浅くボールを挟んで投げ
同じく速球と同じ軌道を描きながら打者の手元で微妙に鋭く沈む速球系のsplit-finger fastball《SFF》)
この3つの勝負球を自由自在に、まんべんなく数多く駆使していきながら
加えて時折チェンジアップを左打者に対して交えていく投球を展開、
今日奪った全アウト18個のうち守備妨害によるもの1・併殺打によるもの2、
そして犠打2を除いた計13個の内訳を見ていきますと
外野手の処理したフライアウトを2個のみに抑えながらポップアウト1個、
そして三振3個とグラウンドアウト7個でグラウンドアウトを数多く奪いながら
アウトを重ね、イニングをどんどんと順調に消化していく
本格派グラウンドアウト投手の投球を継続して魅せ続けてくれ
結果6イニングを投げて投球数89(1イニング平均約14.8球)にまとめながら
奪われた出塁も四球わずかに1個のみに加え単打4で計5個にまとめることに成功、
野手の3個の失策もありましたがそれでも失点1・自責点0にみごとにまとめ
QSを優にクリアしてくる素晴らしい成績を残すことに成功します。
まだ1登板だけ、そして23度の打者との勝負だけであれこれと分析することは
もちろん非常に難しいのですが
速球系として通常の4シームとSFFの二種類を駆使し、加えて
通常のスプリッター、スライダーといった平野さんの投球の軸となる球種を
どんなに緊迫の場面でも信じて、変わらずに大胆にゾーンに投げ込み続けることができれば
今日のようにグラウンドアウトを数多く奪っていく本格派グラウンドアウト投手の投球を魅せつつ
最少失点にまとめながら順調にアウトを重ね、長いイニングを消化していく
先発投手としての最優先の“しごと”を継続して、安定してこなし続けることができるはずですから
今後、平野さんが鋭い長打を浴びた時にそれでも動揺することなく、怖がることなく、
ゾーンの隅をかすめるかのような過剰な制球に頼ってしまうのでなく
これまでと変わらず大胆にゾーンに自分の投球を信じて投げ込んでいき続けるかに注目しながら
今後の平野さんの投球を、成績を、そして活躍を興味深く追い続けていければと思います。
★ Offense ★
今日のライオンズ攻撃陣の得点圏にランナーを置いての打席は残念ながら初回の計2度のみ、
その内訳は 2-2(うち二塁打1)で得点圏に残塁0、得点2という非常に珍しいものでした。
今日は6安打、0四死球で奪った出塁は6にとどまり、その全6人のランナーの行方は
残塁2、盗塁死1、併殺打による二塁封殺1で得点2という結果でした。
今日はタイガース先発能見投手に対し9イニングでわずかに124球(1イニング平均約13.8球)を費やさせるに留まり完投を許し
また奪った出塁も四死球0個で計6個のみを記録するに留まるもので
今日は能見投手の素晴らしい投球の前に出塁することさえ難しいイニングが続いていき
残塁2個、そして奪った得点も2点を記録するに留まりましたから
非常に効率的な攻撃で2点を奪うことには成功するものの
今日は残念ながら全体としてその“しごと”をこなすことに失敗したと評価できるライオンズ攻撃陣でした。
明日は今日の反省を踏まえ、これまで通りに決して変わることなく
まずは数多く忍耐強く闘い続ける打席を創り出し続けていきながら
初球から積極的に狙い球を絞って鋭く弾き返していく中で効果的に織り交ぜ続け
出塁をひとつひとつ奪い続け、積み重ね続けていき
その上で得点をスコアボードに一点一点、記録し続けていってほしいと思います。
★ Defense - relief pitcher ★
今日もライオンズ救援陣は先発投手がマウンドを降りた後、
これまでと同じようにチームのリードをふいにし同点にされるblown saveを記録し
その後も誰1人としてホールドを記録することなく
数多く出塁を許し走者を塁上に賑わせながら敗戦を喫することとなりました。
詳しくはまた定期的にまとめて述べることにしたいと思いますが
この現状の戦力でのやりくりの中では、長年にわたって失敗し続けてきたブルペン陣の再建は非常に困難を極め、
また効果のなかなか見えないまま非常に長い期間を費やす中で
チームが順調に、思うように勝利を積み重ねていくことはこれまでどおりとても難しいことが大いに予測できます。
このような“長年にわたって同じように抱え続ける大きな課題”というものは
現場の選手たちや、そしてまた現場指揮官である監督・首脳陣のレヴェルではもはや手のつけることのできない、
いわゆるライオンズというチーム、組織の“構造的欠陥”といってよく
この大きな癌にメスを入れることができるのは組織の構造を編成し構成することが役割の
フロントオフィス(編成陣)だけなのです。
救援陣の1人1人の投手たちはそれぞれその持てる力量を最大限発揮しながら
なんとかその役割を果たそうとしています。
また現場指揮官である首脳陣も目の前の1ゲーム1ゲームの勝利をつかむべく
現状の戦力の中でなんとかうまくやりくりしていこうと様々な手を打ち続けています。
ただ、残念ながらそれでも結果がついてこないということは
それはつまり現実を冷静に、誤解を恐れずに言い放ってしまえば
現状の戦力では、その組織構成の中ではもはや“力不足”であるということです。
これはもちろん選手一人ひとりの“能力”を、そして首脳陣の“能力”を否定するものではなく
結果として残念ながら現実として、今の組織構成の中ではその“能力”を発揮できずに
その成績に繋がっていかない、ということです。
どんなチームにも同じように、残念ながらうまく能力を発揮できず、
成績に結びつかず活躍できない選手はライオンズと同じように数多く在籍しています。
それでも“未だ開花しない”その能力に今現在対面している“今日の”ゲームの勝敗や
“今年の”シーズンの成績をやみくもに信じて任せていいといったものではなく
もちろん数多く、そして早め早めに余裕を持って
補強やトレードでもって数多く選手の、そしてもちろん時には首脳陣さえも
頻繁に入れ替えをしてようやく現状になんとか対処していくことができるものです。
ライオンズのフロントオフィスは選手たちを、首脳陣を見殺しにするつもりなのか。
それとも自分たちの“しごと”を明確な現場へのメッセージと共に、こなすことができるのか。
今積極的にメッセージを発信し、そして早急に動くべきは
現場の選手でも、首脳陣でももう既になく、他ならぬライオンズの編成陣なのです。
今シーズンはいつ、どんなシーズン途中の動きを編成陣はみせるのか。
興味深く追い続けていきたいと思います。