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★ Defense - starting pitcher ★
今日の牧田さんのストライク率は約57.0%を記録、
残念ながら2/3を大きく下回る物足りない成績となりました。
29度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ15度(プラス牽制刺で打ち直しとなった打席1)、
3ボールまでいったのがのべ5度、そして四球3で
1ボール以内での勝負も約48.3%に留まる成績を記録、
今日の牧田さんは残念ながら彼にしては“非常に珍しく”全体として
ストライク・ゾーンの中で大胆に勝負し続けることに失敗したと評価できます。
その投球の詳細を観ていきますと
いつもどおり自慢の速球を全体の5割以上、加えてスライダー、そしてシンカーの3つの勝負球を
投球の軸として数多く駆使していきながら
時折遅いシンカーやチェンジアップを織り交ぜ緩急を効果的に駆使していく投球を展開、
今日奪ったアウト全19個のうち、自らの牽制刺1個を除いた18個の内訳を観ていきますと
外野手の処理したフライアウトを4個にまとめつつポップアウト2個・ラインアウト1個、
そして三振4個に加えグラウンドアウト7個とグラウンドアウトを数多く奪いながら
アウトを重ねていく本格派グラウンドアウト投手の投球を魅せてくれますが
結果としては6 1/3イニングを投げて投球数114(1イニング平均18球)と球数がかさみ
また奪われた出塁も四球3個を含め単打5・二塁打2・本塁打1で11個とこちらも非常にかさむ中で
失点・自責点共に4、残念ながらQSをクリアしてくることに失敗することとなりました。
今日の牧田さんの投球を観る上で着目すべきは、やはり今日奪われた出塁11個のうち
実に7個までを、それもそのうち四球1個・二塁打1個・本塁打1個を右打者に奪われたこと。
今シーズンここまで奪われた長打はわずかに1本のみ、それも5/1のイーグルス戦で
左打者、鉄平選手に浴びた、ふらふらっと左翼線近くに落ちた浅いフライボールでの二塁打で
つまりは今シーズンここまで牧田さんは鋭く打ち返された長打をまだ経験しておらず
特に右打者に対しては常に圧倒し、危険な鋭い長打を浴びることがなかったのですが
今日はまず3回に長野選手に速球を鋭く打ち返され中堅手の頭を超える二塁打を浴び
そして4回には坂本選手にスライダーを鋭くはじき返され、左中間への本塁打を浴びるなど
シーズン初本塁打を、それも右打者に浴びると共に
ここまで長打0本に抑えていた右打者に長打を2本も浴びるという結果となってしまいました。
そして、この4回の先頭打者、坂本選手に本塁打を浴びてから
やはりその心理的影響は非常に大きかったと言え、
そこまで打者11人に対し3ボールを奪われることなく今日奪ったすべての三振4個を奪うなど
大胆にゾーンを攻め続けていけていた牧田さんであったものの
それ以降長打を怖がるがあまりに慎重に慎重に、ゾーンの隅をかすめるかのような制球に頼りがちになり
牧田さんの“いつも通り”の素晴らしい投球が影をひそめ
打者17人に対して3ボールを5度奪われるという苦しい勝負が続いていくと共に
長野選手に奪われた今シーズン2個目となる右打者への四球を含め
そのうち3度で四球を奪われ出塁を奪われていくことになり
特に3点という大量失点を喫した7回には代打で打席に立った左打者、石井選手に対し
1球もストライクが入らずに四球を奪われ出塁を奪われるという
牧田さんのこれまでの投球スタイルからすれば“まずあり得ない”結果を招くという
今日の苦しいピッチングのある意味象徴と言っていい勝負を目の当たりにすることとなりました。
こうやって“いつも通りの”素晴らしい投球がまったく影をひそめ
大胆にゾーンを攻めていくことができずに過剰な制球でかわしていこうとすれば
やはり逆効果で、“余計な”出塁を数多く奪われ、数多く塁上に走者を賑わせると共に
大量得点を奪われるという悪循環にはまっていくことは火を見るより明らかなのですから
今日は今シーズン初本塁打を浴びるなど数多く鋭い長打を浴びて
どうしてもその残像が頭の中でちらつき、ショックをひきずり
アタマではいつも通り、恐れず大胆にゾーンを攻め続けていかなければならないことは十二分に理解していたことと思いますが
それでもなかなか身体が言うことを聞かずに今日は残念ながら修正できずに終わってしまいましたが
もちろん牧田さんもじゅうぶんに今日のこの反省点・修正点はわかっていることと思いますから
次の登板以降ではたとえ鋭い長打を、本塁打を複数浴びたとしてもまったく変わらずに
自分の培ってきた投球を信じ続け、ひたすら恐れずに、大胆にゾーンを攻め続けていく姿を
数多く、安定して魅せ続けていってほしいと思います。
そして、そういったゾーンを大胆に攻め続けていく投球を継続していく中で
左打者の対戦成績.228/.290/.246(被打率/被出塁率/被長打率)に対し
右打者の対戦成績が.304/.321/.354と多少物足りない結果に終わっているという課題に対して
じっくりと対策を練っていきながら、一歩一歩少しずつその右打者の対戦成績を
良化させ続けていってほしいと思います。
★ Offense ★
今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席は計9度、
その内訳は 1-5、四球2・犠打1・犠飛1で得点圏に残塁4、得点2でした。
今日は7安打、6四球で奪った出塁は13、野手選択による出塁2を加えた
その全15人のランナーの行方は残塁10、二塁封殺2・盗塁死1で得点2という結果でした。
今日はジャイアンツ先発Houlton投手に対し6イニングで116球(1イニング平均約19.3球)を、
またジャイアンツ投手陣全体に対しても9イニングで172球(1イニング平均約19.1球)を費やさせる素晴らしい成績を残すことに成功、
奪った出塁も四球実に6個を含め計13個を記録する成績を残すことに成功、
フルカウントに2度持ち込みそれぞれ8球・7球を費やさせながら三振1の一方で四球1で出塁1を奪うなど
全5打席で31球を費やさせながら四球2個で2度出塁を奪うことに成功した易之さんや
初回に9球を費やさせながら単打で出塁を奪うなど
全5打席で28球を費やさせながら単打で1度出塁を奪うことに成功したナカジさん、
また全4打席で21球を費やさせながら二塁打1・四球1で2度出塁を奪うことに成功した剛也さんなどを中心に
今日は全39度の打席のうち犠打2を除いた計37度の打席の半数近くを占める17度で5球以上を費やさせ
また7球以上をのべ9度、8球以上をのべ5度、そして9球を2度と数多く創り出していき
今日は残塁10個で残念ながら奪った得点は2を記録するにとどまったものの
数多く出塁を奪いながらあと少しの“一握りの運”があれば更に得点を奪えるまでの成績を残しましたから
今日は全体としてうまく合格点の“しごと”をこなすことに成功したと
高く評価できるライオンズ攻撃陣でした。
今後も今日と同じようにまったく変わることなく、残塁を喫することを恐れすぎることなく
まずは数多く忍耐強く闘い続ける打席を創り出し続けていきながら
初球から積極的に狙い球を絞って鋭く弾き返していく中で効果的に織り交ぜ続け
出塁をひとつひとつ奪い続け、積み重ね続けていき
得点をスコアボードに一点一点、記録し続けていってほしいと思います。