ヤンゴンに戻ってきて、ヤンゴンの仕事に慣れようとしているところです。

3年前と比べて、一緒に働くスタッフも変わっているし、事務所の雰囲気も変わっています。


ところで、現場と違ってヤンゴンでは、ここヤンゴンに事務所があるドナーとの交渉や調整事項などが業務のひとつとなります。

NGOは、自分たちで資金調達の努力を最大限に行いますが、他機関から資金を委託され一緒に事業を行うことも多いのです。

ここ2年ほど、某大手NGOの資金をいただき一緒に事業を行っています。先日、そのドナーの方が事務所にいらして次期事業&申請書作成の話し合いがありました。


実務の話し合い後、近い将来の話をざっくばらんにしていたところ。この某NGOは世界各地で活動する大きなNGOなのですが、ミャンマーでは活動をしておらず、近い将来、活動開始を希望しているのです。

正式に条件が整い活動開始できるあかつきには、BAJとも継続してパートナーとして一緒に事業を行いたいとコメントをいただいています。現地の仕事を何度も視察に行き、現地に受け入れられているいい仕事をしていると評価していただいており本当にありがたいことです。


ミャンマーで、こんなことやあんなことをやってみたいと世界を渡り歩いてきた彼だからこそ描ける大きな夢を語ってくれました。勿論、それを裏付ける資金力があるからこそ描ける夢で、彼自身、既に資金調達のため奔走し、手ごたえを感じている様子でした。

まだまだ特殊な国事情があるここでは、実現できるできないはあるでしょうが、私達スタッフも一緒に、その夢に便乗し、いい時間をすごしました。ここ最近なかった、ちょっといい時間でした。

めでたくも「さんじゅうウン回目」の誕生日を迎えました。ミャンマーでは自分の誕生日にパゴダへ行ってお参りしたり、周りの人にご馳走したりする習慣があります。


私もミャンマー式にのっとり、今回は、ヤンゴンの中心にあるシュエダゴンパゴダへお参りにいってきました。ミャンマーでは、日本のように星座を気にすることなく、何曜日に生まれたかが重要で誰もが自分のうまれた曜日を知っています。パゴダへお参りすると必ず、曜日毎に祭壇がありますから、そこへお供え物をしたりお祈りしたりします。今年は、私の誕生日は日曜日、しかも日曜日うまれということで、早速、日曜日の祭壇へ。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記

お花を供え、小さなポットで5回、祭壇に水をかけます。5回というのは意味があって、「仏陀、仏典、僧侶、両親、先生のため」です。お線香を5本同時にあげるのもこの由来です。(以前、これを知らずにお線香1本をあげたら、笑われた経験有り。)



ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記

翌日は、アウンサン将軍の暗殺された「殉難者の日」のため、シュエダゴパゴダ周辺は厳戒態勢がひかれていました。(シュエダゴンパゴダ近くの殉難者廟で追悼の式典が行われる)


夕方は、偶然にもチャウパドンでお世話になった僧侶がオーストラリアへ行く準備のためヤンゴンに滞在されているのがわかり、自宅へ来ていただくことができました。自分のお気に入りのお菓子を差し上げることができ、なんだか、とても良い誕生日になりました。良い1年になりますように。

9月にドナーの方、自ら杭打式に参加してくださった小学校が完成しました。新校舎を使って新学期は始まっていたのですが、先週から、ドナーの方が完成式典に参加するために、再び現地を訪問してくださいました。


まわりには、さえぎるものが何もない僻地。透明度の高い青い空に緑色の校舎が映えています。近隣から行政、学校関係者の参加を得て、盛大な完成式典を行うことができました。女性の校長先生は、少々、緊張気味。


ぐらついた古い木造建築の校舎だったので、階段が怖かった子どもたちですが、今ではしっかりとしたコンクリートの階段がつき安心して学校に通えるようになりました。学校が広い敷地へ移動したこともあって、広い校庭で思いっきり遊ぶこともできます。できたてのイスと机に座って、一生懸命、黒板を見つめる瞳は輝いています。


ドナーの方は、ゆかたを着こなして式典に参加。黒板にチョークで名前を書きあったりしながら子どもたちとの交流を楽しまれていました。思ったより工期に時間がかかり、やきもきする時もありましたが、最後はとてもいい校舎を完成することができました。これも、ドナーの方をはじめ、エンジニア、スタッフ、左官屋、PTA、多くの方々の協力があったからこそ。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記


ドナーの方には、今後も時間が許す限り現地を訪問してもらい、子どもたちの成長を見守っていただく予定です。


この経験をいかし、現在、もう1校の学校建設が始まっています。


ある方からミャンマーの小学校に本を寄贈したいというお話をいただきました。その小学校は、バガンから更に奥にはいった僻地の村なのですが、図書館といっても仏教に関する本とだいぶ前の月刊雑誌しかない状態です。


ミャンマーで小学生の子どもたちに良さそうな本は、どれくらい手にはいりそうなのか調べてみました。本は、意外にもカラー印刷されていたり、挿絵が多くはいったものがありました。日本に比べたら品揃えは、豊富とはいえませんが、子どもの生活に欠かせない一般常識を絵で説明した本や人とのコミュニケーションなども学べる100通りのゲーム&エクササイズ、ミャンマーの偉人100人を紹介した伝記など。お値段は、どれも1,000チャット~2,000チャットと安価。こちらの物価でランチ1回分と考えるとこちらの人にとっては、そう安いとも言えないかもしれません。


中でもおすすめは、講談社が出版している子ども用百科事典10冊が1セット。ミャンマー語に翻訳されています。カラーの写真や絵付で大人も思わず引きずりこまれる内容です。ヤンゴンでこのような状況ですが、地方にいくと本の浸透数はがくっとおちて、特に田舎では両親は仕事に忙しく、子どもたちに本を読んだり買い与えたりする時間もお金もないでしょう。


そんな子どもたちですから、せめて学校に行けば、興味のあることを見つけたり、こんな人になってみたいなんて考えたりできる環境を準備してあげらることは思った以上に効果をあげるのではないでしょうか?


寄付者の方には、50ドルくらいで30冊の本が購入できますとお伝えします。ご興味のある方は、是非、ミャンマーの田舎の小学校に本の寄贈をご検討ください!


ヤンゴン事務所の大事な役割の中にカウンターパートとのおつきあいがあります。色々な許可関係をスムーズに得て行くために、日頃から良い関係を築く必要があります。度重なる質問にも迅速に対応。それ、こないだ送ったじゃないですか?なんて言っている暇はありません。うちのスタッフは辛抱強く対応します。その成果があってか、
私達は良好な関係が築けていると思っていました。


ところが、最近、カウンターパートのある人のために作業が滞り始めているとスタッフの幾人から情報をキャッチ。もう、時間がないのでなんとか急いでやってもらわなければ、というタイミングをみはからって、局長への表敬訪問を申し出ました。


すると、カウンターパートのスタッフたちは、心あたりがあったのでしょう、胸騒ぎがしたのでしょう、ネピドーで局長との面会が実現したとほぼ同時に懸案だった2件が解決されました。これで、この間、半年ほどの作業がむくわれた気分です。


こうやって、すぐ反応があるのは、きっと、まだいいほうのカウンターパートだと思います。押しても引いても反応がないところも、あるみたいですし。とにかく、今回は、作戦勝ちで、仕事がそれぞれ前にすすみそうです。これも、日頃のスタッフの努力の賜物です。感謝!感謝!




日本一時帰国中にドナー訪問という大きな仕事があります。みなさまからいただいたご支援が現地で具体的にどのように役立っているか、事業進捗はもとより、また現地での難しさなどを説明する機会となります。


今回もいくつかのドナーを訪問し、説明や報告書作成のポイントを学び、あるところからは、ウェブ作りのアドバイスまでいただけました。特にご自分で商売をしながら、ご支援してくださる方の意見は、参考になります。目指すは、現地の自立ですから、商売のノウハウを現地でも勉強する必要があります。勿論、そこまでたどりつくまでに、それが可能となる環境が整わなければならないのですが・・・。


ドナー訪問をし、新たな活力を得て、いつも現場へ戻ります。

ちょっと話は戻りますが、今回、日本で体験型ワークショップを実施しました。より現地の雰囲気や活動を理解してもらうために、以前からやってみたかったのですが、機会をのがしており、というか勇気がなく、実現にいたっておりませんでした。そして、つい先日、初の試みとなりました。


内容は、現地で行われた水管理委員会情報共有ワークショップというのがあるのですが、その中から管理がうまくいっていない村を2ヶ村選び、参加者の日本人の方々に、その村の村人になりきっていただき、課題の抽出と解決方法までを話し合ってもらうワークショップです。


まず、映像で現地がどんなところか、現地で使われている井戸はどんなものか、井戸をどのように管理しているのかなどお見せして、現地のイメージをフルにわかせていただきます。村のプロフィールを日本人の参加者に読み込んでもらいます。そして、みなさんの話し合いがスタート。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記


結果から言うと、みなさんの話し合いからでてきた解決策は、村人たちが見つけた解決策とほぼ同じでした。事情が村ごとにそれぞれが異なること、また話し合いをすすめるに従って、難しさもどんどん見つかって、話し合いは盛り上がっていました。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記


初の試みのわりには、最後、うまくまとまったような気しますが、今回、2グループのみだったので私も対応が可能でした。が、これが、もっと多い参加者となると、話し合いは更にエキサイティングなものとなると思うのですが、ファシリテートが追いつかなくなる気がしました。更にプログラムを練って、次回につなげたいですね。


遅ればせながら、参加者のみなさん、当日サポートしてくれた東京事務所のスタッフのみなさん、どうもありがとうございました。私にとってもとてもいい経験になりました。

年に数回、日本へ帰国する目的の中で、ドナーへの報告という大事な仕事があります。


できれば足を運び、直接、現場の様子をお伝えします。いいこともあれば、うまくいかない部分もつつみ隠さずお伝えするようにしてなるべく共感、親しみをもってもらうように意識しています。


今回は、年間4300万円という大金をいただいて実施してる給水事業について、外務省の担当者に進捗説明にあがりました。


国民選挙を控えた今の現地の様子もお伝えしました。担当者の方には、現地の苦労を理解していただくとともに、有益なアドバイスをいただくこともできました。また、次の案件についても、ご相談することができました。


毎回のことながら、現地の様子や難しさ、うまくいっていることなど、いかに日本で支援してくれている方に理解してもらえるか、工夫がまだまだ必要だと実感しながら現場に戻ります。

この店がなかったらミャンマーに駐在する欧米人は困るだろうなぁというお店があります。

ヨーロッパで修行をしたミャンマー人がオーガニックサラダやヨーグルト、チーズなどを作って素敵なお店で販売しています。(今日のタイトルは、ここのオーナーの口ぐせ)


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記-シャーキーズ2


最初は食材を売る店が2店舗だったのですが、去年?くらいから新しいお店をオープンさせ、お店でお料理が味わえるようになりました。

お店はディプレイ、家具、お味、店員のサービス、どれをとっても申し分ありません。

今日は、ちょっと優雅に一人で軽く夕食を食べたかったので、お邪魔しました。


今日のチョイスはサラミピザ。パリサクで全然、油っぽくありません。ピザを注文するとオーガニックサラダもついてきます。(しかもお代わり自由みたい)

今日は、大好きなチョコレートムースは我慢しました。因みに、お会計は10ドルほど。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記-シャーキーズ1


観光で来た方には、ちょっと・・・かもしれませんが、日本からの出張に来た方や現場からあがってきて久々のヤンゴンという方にはおすすめです。


SHARKY’S (朝10時~夜9時まで)
117, Dhamazedi Road, Kamaryut Township, Yangon
TEL (95 1)524677

5月24日~29日まで、現場は丸3日間でしたが、掘削機械を購入したメーカーのメカニックの方を招聘し、マシンの点検研修を実施しました。

ワタベウェディングさまからご寄付いただいた掘削機械。搬入から3年がたち、オイルもれなどのマイナーな不具合も見られていたので、点検方法やパーツ交換方法などの指導を受けました。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記-メカニック1


この道、19年というベテランの方に指導してもらったスタッフは大感激。

質問タイムは、とぎれることなく続きました。話したりないスタッフたちは、そのまま夕食をまじえたオープンディスカッションへ。

通訳とメカニックの方は、せっかくのご馳走やビールも飲む暇がないほどのもりあがりようだったようです。


メカニックの方には、BAJの在庫にはなくて購入したほうが良いと思われるスペアパーツリストも作成してもらいました。早速、次年度の予算に組み込み、このパーツが届く頃、再度、来緬をおねがいできたらと思いました。


この国は、人材不足感が否めません。分野にもよるのでしょうが、腕のいいメカニックの先生からの指導は、スタッフたちのやる気を更に引き伸ばしてくれたようです。

機械の購入から、点検・維持管理までご理解いただき、継続的にご支援いただいているワタベウェディングさまに改めて感謝申し上げます。


ミャンマーで活動するNGO駐在員の日記-メカニック2