こんにちは、健康水先案内人の岡田宰治です。
オリジナルの肩こり分類と解消法を連載中です。

前回は(2型)肩こりの1症例でした。
 

(肩こり7つのタイプ)

(1)骨盤、腰椎、股関節が原因の肩こり
(2)頸椎、顎、胸郭が原因の肩こり--症例紹介
(3●)むちうち、寝違いが原因の肩こり
(4)頭部のオーバーヒートが原因の肩こり
(5)運動不足が原因の肩こり
(6)尻もちや激しいスポーツが原因の肩こり
(7)精神的ストレスが原因の肩こり


今回からは(3型)肩こりについてです。

前半は、むちうち関連について解説します。

むちうち損傷というのは、
自動車に乗っていて追突されたときなどに、
よく起こす頸の損傷のことです。

頸がムチのようにしなって痛める、
という連想からついた名前で交通外傷のひとつです。
 
じつは、大半のむちうち外傷には、
この名前はマッチしていません。

なぜかというと、
頸がむちうつ前に、すでに痛めているからです。


少しむずかしい話なので、
後方からの追突の場合を例にあげましょう。

衝突の瞬間に生体カンナ効果という力が働き、
(例 タバコの箱の上から指先でポンと叩くとタバコが飛び出る現象)
反動で頭が後方に動くことが確認されています。

衝突の瞬間、
頭と頸の繋ぎ目をすでに痛めているのです。

これを無視または見落とし、
その次に起こるムチウチ現象を
中心に考えているので本質が間違われています。
 
このカンナ効果を見落としていたため、
長年、適切な治療が施されずに、
むちうち損傷は治りにくいといわれてきました。

このダメージはMRIやX線でも解りにくいのです。
 
そのために本人は正直に、
つらい症状を訴えているのににもかかわらず、
不定愁訴(ふていしゅうそ)といって、
どこも悪くないのに症状を訴えていると勘違いされ、
心身症あつかいされたりすることもあります。

 
最近は問診や検査の技術がアップしており、
かなりのところまで分かるようになりました。

たとえば、
頸や肩のこりが事故と関係しているのかどうか。
その前からあったものなのか。
こんなことまで簡単な検査でわかります。
 
また、むちうち損傷は程度によって分類されますが、
あまり意味がないように思います。

分類以前に理解が不十分なため、
治療法が定まらないことのほうが問題です。
 
信じがたいことですが、
進歩した今でも治せない又は治りにくいが普通です。

そして、そのうちの何割かは、
何年たっても治らないままに、
頸や肩こりの慢性症となって残っているのです。
 
しかし、実態を正しく理解し、
正しい見立てと治療を施せば治ります。
また、昔のものでも治る可能性は十分あります。

少し難しい内容でしたがお付き合いくださりありがとうございます。


次回に続く。


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