2018.12.19 外出で新宿の寄席へ | 明日への轍

明日への轍

齢五十を過ぎて、ある日大腸がんが見つかる。
手術から回復したと思った一年後、肝臓と肺へがんが転移。
更に続くがんとの付き合いを記録します。

朝から天気が良かったので外出した。 行先は、新宿の末広亭。

言わずと知れた寄席である。

 

昔から、落語は好きだった。 一番好きだったのは上方落語の「桂枝雀」だった。

テレビでラジオで何度も聞いたが、正直、生の舞台は見ることなく亡くなってしまった。 残念である。

 

生まれ故郷では、落語自体を生で見る機会は、なかった。

だが、東京へ来て四十年弱。 有難いことに少し足を伸ばせば寄席は身近にある。本物の芸を見ることができるのである。

特に新宿の末広亭は何度も来る機会があって楽しませて貰っている。

 

11時頃に末広亭についたが、既に15人ほどの会場待ちの人が居た。平日であるが、中々の人気だ。

末広亭は老舗の定席であり、落語を中心に聞かせてくれる。 

そして、ここは昼夜の入替なしで見ることができるのである。落語好きならお昼から午後の9時まで聞いていられるのである。但し、いい加減疲れて腰も痛くなってしまうだろうが・・・・。

 

演者に依るが、新作、古典、入り交ぜて聞けるのも良い。

そして、色物(漫談、コント、マジック、切り絵、漫才、講談、太神楽 etc)なども面白かった。

 

途中で上方の落語家が一人居て、東京と大阪の比較を話していたのが興味深かった。

それによれば、大阪では漫才が中心で落語を中心に演じるような場所が少ないと言っていた。

確かに、吉本興業を中心とした漫才文化が根付いていると言われればそうなのかもしれない。

東京は落語を聞くのが中心で、漫才は確かに少ないのである。

まあ、かつての漫才ブームのころは違っていたのかもしれないが。

自分としては、古典落語が好きなので、古典ばかりをしてくれる寄席があれば、なお良いと思ってしまう。

 

今回、一番前に座って聞いていたため、紙切りで指名されて作品をもらうことができた。

それまでは、観客からのリクエストを切っていたのだが、突然に指名された。横顔を切ってもらった。

正直言って、似ているのか居ないのか判らないが、確かに人間の横顔である。

芸人さんの名前の入った台紙と共に頂いた。記念になった。 後で、家に飾ろう。